鳥たちの広場

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[初冬の奥日光]

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久しぶりに奥日光を訪ねた。初夏あるいは、夏に数回訪れたことのある奥日光だが、師走に入ってから訪れたことは、一度もなかった。奥日光を訪れるとき、私は、いつも「まるごと日光 東武フリーパス」を使用する。最寄駅〜東武日光までと東武バス全区間が乗り降り自由なため、とても便利だからである。そのフリーパスが通常4,400円のところ12月〜3月まで4,030円となっているということを今回初めて知った。

まずバスに乗って驚いた。通学のためバスを利用している高校生が下車すると乗客は、わずか5名。途中3名下車し、私が下車するとバスには、1名の乗客が残るのみとなった。フリーパスが安くなっているということが、実に良く理解出来た。

川の流れに沿って歩き始めるとツグミの声がする。しかし枝が視界を遮り、まともにツグミの姿を見ることが出来ない。諦めて、歩を進めていくと、今度は、ウソが細かい枝の奥に見え隠れしている。どうやら3羽いるらしい。何とか前に出て来てくれないかと念じると、やっと願いが通じ、数枚シャッターを押すことが出来た。

木道に沿って進んで行く。かなり遠くに鳥の声が聞こえるが、途中、マガモが何羽も飛んで行くのを見かけたが、他の鳥には出会わず、ハイキングの方に数名出会ったのみ。冬枯れの戦場ヶ原をしばし眺め、その付近を行ったり来たり。また、もと来た道を戻り、東屋で休憩。もう一度、今、歩いた道を歩いてみることにした。

再度、歩き始めて間もなく、小鳥の声が、たくさん聞こえ始めた。キバシリ、コガラ、エナガ、ゴジュウカラの声である。この出会いは、本当に嬉しかった。まずコガラにレンズを向ける。続いてキバシリ。このキバシリが忙しい。くるくるくるくる上って行っては、ストーンと下に落ち、またくるくると上り始める。素早く別の木に移るので、なかなか思うように写真が撮れない。キバシリに振り回されている間に、あれほどたくさん聞こえていた鳥たちの声がぱったり聞こえなくなった。

また木道を歩き始めようとしたとき、目の前の込み入った枝のところにツグミの姿が見えた。それは、ハチジョウツグミだった。何とか全身を撮影したかったが、小枝がどうにもならず、少しずつ位置を移動している間に飛ばれてしまい、姿を見失ってしまった。

またしばらく歩いている間に、辺りが薄暗くなりかけ、風も出てきたので、もとの道を戻りかけるとコガラとエナガの群れが、現れ、元気づけてくれた。初冬の奥日光。初めての経験であったが、鳥たちとの出会いも、まずまずで心に残るものとなった。

九羽の白鳥