タイトル:九羽の白鳥 鳥たちの広場

[ 初夏の北海道 ]

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一度は、会ってみたいと願いながら、なかなか出会いの機会のなかったクマゲラ。初夏の北海道には、何回か出掛けたことはあるのだが、無念の思いをしたこともあった。一泊二日の旅ながら、クマゲラが見られるという。友人は、フェリーコースを選んだが、私は、飛行機コースを選んでツアーに参加した。

初日、早朝には、クマゲラが、間近に見られたという場所に赴いたが、クマゲラには、出会えず、一路、アカモズのポイントに向かった。最初のポイントでは、風が強く、一瞬アカモズを見ただけであったが、次に回った場所では、低木にとまったアカモズを距離はあるものの、ゆっくり観察することが出来た。ここでは、ノビタキ♂も♀も複数個体が見られ、鳴いて飛び回っている姿が印象的であった。また、ハマナスやエゾスカシユリが丁度見頃で、北海道に来ているのだという実感が、じわじわと湧いて来た。

二日目は、以前、何回か訪れたことのある公園で早朝探鳥。シロハラゴジュウカラやハシブトガラ、ヤマゲラなどを見ることが出来た。朝食後は、移動に時間がかかるため、ホテルを7時半に出発し、目的地に向かった。あいにく小雨が降っていたが、クマゲラが見られるという期待感が大きく、雨は、さほど気にもならず、クマゲラの登場を皆で、静かに待った。「今、黒い影が横切って行った!」という誰かの声がして、程なく、主役クマゲラの登場となった。

鳥に関心を持って何年越しの夢であったろうか。会えてしまえば、呆気無い。クマゲラ♂が飛び去る後姿も、ゆっくり観察することが出来た。

最後に回ったところでは、エゾリスが、愛想良くお出迎え。切り株のところに乗ったり、木に登ったり降りたり、愛らしい姿を惜しげも無く披露してくれた。そこでは、ヤマゲラ♀も、じっくり見ることが出来た。

たった2日の北海道であったが、クマゲラとの出会いは、心に残るものである。