タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

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[ オオアカゲラ ]

オオアカゲラ

2010/6/9 初夏の信州

「啄木鳥」この言葉には、不思議な響きがあり、心惹かれるものがある。♪緑の森陰に響く歌は、大工のキツツキさん、精出す歌。♪この歌に登場するキツツキは、アカゲラなのだろうか、それともアオゲラ?あるいは、一番身近なコゲラだろうか。ケラ(キツツキ)類のドラミングが、静まり返った林に響き渡るとき、その姿を想像し、胸弾む思いがする。

アカゲラには、今まで何度か出会う機会があった。東京近郊の公園、近くの林、旅先の森林など。コアカゲラには、北海道で出会った。しかしオオアカゲラとの出会いの機会は、今まで一度もなかった。奄美大島を訪れた時も、オーストンオオアカゲラの影をかすかに見たにすぎない。長い間夢であったオオアカゲラとの出会いは、案外、簡単であった。

夕方になると水芭蕉のところにクロツグミやアカハラが降りるという。今年は、寒さのために半月遅れという水芭蕉やリュウキンカを眺めながら、クロツグミやアカハラを待っていると、ドラミングが聞こえてきた。すぐ近くの木に姿が見えたのが、オオアカゲラである。あまりにあっけない出会いの瞬間であった。

九羽の白鳥