九羽の白鳥 > とりどり日記(2010年7月) > 2010/7/16
珊瑚礁で出来た島、宮古島。一度は訪れてみたいと長い間憧れていた島である。野鳥に関心を持つようになって、その思いは、ますます強くなっていった。その思いが通じ、7月12日〜15日まで宮古島へ撮影の旅に出掛ける機会に恵まれた。それは、まさに恵まれたとしか言いようのない素晴らしい撮影旅行であった。宮古島で出会った鳥たちは、一つ一つゆっくりご紹介させていただきたくことにしたい。
リュウキュウアカショウビン。2006年7月に奄美大島を訪れたとき初めて出会ったことのある鳥である。あのとき、奄美空港から大瀬海岸に向かう途中であった。そのリュウキュウアカショウビンにもう一度会ってみたいと願っていたが、沖縄を訪れたときも、かすかに姿を見かけただけであった。奄美でほんの一瞬の出会いであったリュウキュウアカショウビン。紫色を帯びた姿が忘れられずにいた鳥。そのリュウキュウアカショウビンが、目の前の木にとまり、今回、宮古島でゆっくり撮影を楽しませてくれた。
うっそうと木々が茂り、昼間でも薄暗い水場。その水場にわずかしかない水。そのわずかの水溜りにリュウキュウアカショウビンは、水浴びにやってくる。木々の間をさっと飛んだ姿は、あまりに大きくて圧倒される。それほど鳥との距離が近かった。鳴き声もせず、実に静かに現れるのである。遠くでは、♪キョロロロロ キョロロロロ♪の声がするが、水浴びにやってくるとき、その声を聞かせてくれることはなかった。時折、上空を飛行機が飛ぶ。その音に反応してアカショウビンが辺りの様子を伺うように上空を見上げる姿は、可愛らしく微笑ましくて忘れられないものとなった。