1月に道南を訪れた際、イスカのかなり大きな群れを目の前にして、1枚もシャッターを押さなかったことが、何とも心残りであった。辺り一面雪で覆われた公園の上空、真っ青に晴れ渡った空を鳴きながら飛んでいったイスカ。あのときの真っ赤なイスカの群れが、いつまでも目に焼き付いて離れなかった。
そのイスカが松の木にとまっている。青空を背景に、目の前の松の木で、じっとしている。不思議な夢を見ているような感覚であった。2006年5月に裏磐梯で出会ったことはあったが、あのときは、ただ夢中でシャッターを押していただけであった。今回は、イスカをイスカとして見る余裕があった。思いがけなく嬉しい出会いであった。