風薫る季節。コイノボリが気持ち良さそうに5月の空を泳ぐ様は、何とも清々しい。つい先日まで、桜の花を愛でていた桜通りも、今では、緑の葉が色を濃くし、優しい春の色合いから、力強い夏のイメージへと変わってきている。
今朝、近くの公園に出掛けてみると、家族連れで、ずいぶん賑やかである。これでは、鳥との出会いは、難しいかもしれない。そう思いながらも、公園を一回り。シジュウカラとエナガの声は、聞こえて来た。しかし、他はひっそり。藤棚の藤が、見事で、その藤をゆっくり鑑賞し、もと来た道を引き返す。
林の方角から聞こえてくるのは、まぎれもなくオオルリの声。しかし声はすれども姿は見えず。しばらく立ち止まって探してみたが、声がぷっつり途切れてしまった。諦めて歩き始めると、公園の歩道沿いの高い木の上から、またしてもオオルリの声。頸が痛くなるほど高い木の上だが、何とか姿が見えた。今季初めての出会いである。オオルリは、元気いっぱい辺りに響き渡る美声を披露してくれた。