風薫る季節。木々の緑もまばゆい。今年は、気候が安定せず、例年より気温の低い日が続いたためだろうか。桜の開花もずいぶん遅かった。そしてフクロウの巣立ちも遅く、まだ巣箱の中で、その日を待っているフクロウもいるという。
有名な神社を散策していたときのこと、カラスの鳴き声を間近で聞いた。その声は、ずいぶん幼い印象で、近くの木を見上げると真っ赤な口をあけて鳴いているカラスの姿があった。近くにいた茶店の方が、「親鳥が、先程、餌をあげていましたよ。」と教えてくださった。まだ巣立ちして間もないらしい。幼子が母親を慕って「ママー!」と呼んでいるような雰囲気で、何とも微笑ましい。普段、レンズを向けることのないカラスだが、夢中になってシャッターを押した。