雨が降る中ではあったが、ご厚意で案内してくださる方があり、初夏の信州を訪れた。前日降ったという新雪が、浅間山をすっぽり包み、そこに雲がたなびく。平地で暮らす者には、まるで別世界。心洗われるような美しさがあった。
最初に出会ったのが、ホオアカ。冬の間、私の良く出掛ける田んぼで出会うことはあるが、初夏、ホオアカに出会ったのは、初めてである。そして初めて囀りを聞いた。その姿は、まるでホオアカがのど自慢で得意の歌を披露しているという雰囲気で何とも嬉しい。冬仕度で鳥見をするほどの寒さであったが、心も体も温かくなった。