渡り途中の小鳥たちが、東京近郊の公園に羽をやすめるために立ち寄るシーズンとなった。しかし、出会いの機会が少ない。田んぼのシギ・チにしても今シーズンは、何が原因なのか、あまりに少なく侘しい。水場に集まる鳥たちとの出会いを期待して9月16日、富士山五合目を訪れた。この季節に富士山五合目を訪れるのは、初めてである。
私が、一番会いたかったのは、ホシガラス。♪ガーガーガーとしわがれた声で鳴いて飛び回るが、カラスとは思えない魅力的な鳥である。7月に訪れたときは、残念ながら会えなかった。同じく7月に訪れた立山では、バスの車窓から高い木にとまっている姿を見ただけ。今まで何度か出会ってはいるのだが、是非、ゆっくり会いたい。
その願いが通じたのだろうか。私が五合目を訪れた日、ホシガラスの出場回数最多記録になるのではないかと思うほど、頻繁に姿を見せてくれた。水場の水を美味しそうに飲んでは、立ち去って行く。2羽同時に現れたときもあった。星を散りばめたようなあの衣装。何度会ってもホシガラスは、魅力的だ。