タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

2014/4/30 ツグミ

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朝、散歩の人もいない静かな公園。驚いたことに10羽以上のツグミが、楽しそうに集まっていた。そっと近づいたつもりであったが、あっという間にツグミは、飛び立ち、若葉の茂った桜の木にとまったり、植え込みの奥の方に姿を消してしまった。

散歩道にもたくさんのツグミが集まっていた。こちらは、それほど警戒心が強くなく、野の草の中でゆっくりその姿を見せてくれた。明日は、5月。残り少なった冬鳥たちも旅立ちだろうか。

2014/4/29 ムナグロ

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冬枯れ色だった田んぼも、いつしか田植えの時期を迎え、あちこちの田んぼにトラクターが入っている。すでに田植えが済んで、早苗が頼りなげに揺れている田んぼも見受けられるようになってきた。

田んぼの様子を見ようとフラリと出掛けた田んぼで数羽のムナグロに出会った。ムナグロがじっとしていると遠目には、全くわからない。それほど田んぼの光景の中にムナグロは、溶け込んでいる。白と黒のコントラストが、お洒落な印象のムナグロ。しばらくゆっくりしていくのだろうか。

2014/4/28 オナガ

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その声は、しわがれ声のようで騒がしく、決して好きにはなれないが、飛ぶ姿は、美しく心惹かれるものがある。春になって、あちこちで見掛ける機会が多くなってきたオナガ。ときには、20羽ほどの群れで飛んでいることもある。

久しぶりに出掛けた公園で、オナガの声が聞こえてきた。♪ギュイギュイ♪どうやら群れでいるらしい。木立の奥に見え隠れするが、なかなか姿が見えない。ようやく1羽が、飛び出して来た。これから巣作りに忙しくなるのだろうか。

2014/4/27 コイカル

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春の芽吹きを待ちわびるように姿を見せてくれるコイカル。今季は、ずいぶんコイカルの囀りを聞く機会に恵まれた。澄んだその声は、道行く人を笑顔にし、元気づけてくれるような気がする。

この日も、どこからともなくコイカルの澄んだ声が聞こえてきた。辺りを見渡すと、すっかり緑の葉で覆われたソメイヨシノの中にわずかに姿が見えた。沼のほとりの人気者。また来季も楽しませて欲しいものである。

2014/4/26 コムクドリ

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楽しみにしていた桜も葉桜となり、花の蜜を求めて集まっていたヒヨドリやスズメの姿もまばらになってしまった。1週間ほど前、名残の桜に数羽のコムクドリが姿を見せ、思いがけず、その出会いを楽しむことが出来た。

渡りの途中にひととき、立ち寄って羽を休めていくのだろう。ほんの1~2日の滞在かと思っていたが、また出会うことが出来た。これから山に向かって元気に飛び立っていくことだろう。

2014/4/25 キジ

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野原やあぜ道に野の花が咲き始める頃、♪ケン ケーン♪という声と共に姿を見せ始めるキジ。寒い冬の間に出会うこともあるが、機会は、非常に少なく、春の訪れと共に、出会いの機会が増す。

地味な♀に比べて、鮮やかな色彩の♂は、目につきやすい。♂が2羽出逢えば、当然、穏やかならぬ雰囲気が辺りに漂う。自分のフィールドは、しっかり主張するようだ。

沼のほとりのキジ♂は、いつも1羽でゆったり採餌している。実に平和な光景である。

2014/4/24 カワセミ

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馴染みの公園で出会ったのは、カワセミ。カワセミは、いつでもどこでも逢えるという感覚があるが、撮影となると、なかなか思うような位置には、現れてくれない。

この日のカワセミも、目や嘴に枝がかかって、思うようにはいかない。諦めかけていたが、急にグーンと背を伸ばし、面白いポーズをしてくれた。新緑の中のカワセミ。春の公園のひとこまである。

2014/4/23 ホオジロ

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沼のほとりを歩くと一番出会いの機会が多いのがモズであろうか。そのモズの動きを眺めていると目の前を飛んだ鳥がいる。ホオジロだった。やがて♪チョッピチュピーチュチュピー♪とやさしく澄んだ声があたりに響き渡る。沼のほとりに春を告げる声だ。木々の芽吹きが一層、鮮やかに見えてくる。

2014/4/22 ムナグロ

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干潟の春の渡りは、順調に進んでいるようだが、田んぼは、あまり代わり映えがしない。それでも、あちこちの田んぼでムナグロの姿を見掛けるようになってきた。

春の渡りにしても秋の渡りにしても、ムナグロの姿を見るとその時期を迎えたことを実感し嬉しくなってくる。ときには、ムナグロの中に思いがけない鳥が入っていることもあるので、ムナグロの群れは、注意深く観察する。

わずかに水の入った田んぼで出会ったムナグロ。春の渡りは、これからが本番なのかもしれない。

2014/4/21 コイカル

コイカルの画像

遊歩道沿いに歩くと八重桜が見頃を迎え、時折、スズメが♪チュンチュン♪とすぐ近くに飛んでくる。何とか写真を撮りたいと思うが、花の陰に隠れて残念ながら写真は難しい。

辺りの木々は、日々、新緑の色を濃くして春から初夏への準備をしているようだ。コイカルの囀りにつられて歩みを進め、新緑の木立を眺めるとコイカルがひよっこり姿を見せてくれた。嬉しい散歩道のひとこまである。

2014/4/20 コムクドリ

コムクドリの画像

例年、桜の頃に姿を見掛けるコムクドリ。今季は、なかなか縁がなくて、出会いを諦めていたが、午後からゆっくり出掛けた散歩道で、思いがけない出会いが待っていた。

遊歩道沿いに植えられたソメイヨシノ。スズメやヒヨドリが好んで、その蜜を求めて集まっていたが、流石にその時期を過ぎて、ひっそりしてしまった。その名残の桜にコムクドリが3羽姿を見せてくれたのだ。春の日の昼下がり、嬉しい出会いのひとこまである。

2014/4/19 ツグミ

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心待ちにしていた桜も散り、公園の木々の緑は、日々、色濃くなっていく。葦原は、まだまだ枯草色で殺風景だが、その葦原から聞きなれない声が聞こえてきた。何の鳥だろう?そっと足音を忍ばせ、近づいてみる。葦原にある1本の木にピョンと飛び移ったのは、ツグミ。あの声は、ツグミの囀りだったのだ。やさしく美しい声であった。旅立つ前の別れの歌であったのかもしれない。

2014/4/18 エリマキシギ

エリマキシギの画像

干潟の春の渡りは、少し前に始まったようだ。田んぼのシギ・チもそろそろ姿を見せているだろうか。ずっと気になっていたので、久しぶりに田んぼに向かった。

驚いたことに、すでに田植えが済んでいるところが数カ所あり、早苗が心細げに揺れていた。水の入り始めた田んぼも、いくつか見られ、シギ・チとの出会いに大いに期待が膨らむ。

しかし、ずいぶん回ってみたけれど、やっと出会えたのが、エリマキシギ5羽。距離はあったが、久しぶりに見るエリマキシギの姿は、嬉しい。5羽が、それぞれ羽模様が違い、それがまた魅力である。

2014/4/17 スズメ

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寒い頃から開花を心待ちにしている桜。一番馴染みの桜は、やはりソメイヨシノであろう。すでにその花の時期は過ぎてしまったが、スズメが巣材らしいものをくわえて桜の木にとまったことがあった。あの巣材で作ったスズメのお宿は、どこにあるのだろう。黄色い嘴の巣立ち雛が見られる日も、そう遠いことではないであろう。

2014/4/16 ヒヨドリ

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桜の開花は、寒い頃から心待ちにしている。その桜に真っ先に姿を見せるのは、ヒヨドリだろうか。嫌われ者のヒヨドリだが、案外、可愛い顔をしている。ソメイヨシノは、時期を過ぎたが、木によっては、まだ花をつけ、ヒヨドリにとって格好な食事場所になっている。

♪ピーヨ ピーヨ ピー♪花から花へ、ヒヨドリは、嬉しそうに蜜を吸い、満足そうな顔で飛び去って行く。

2014/4/15 モズ

モズの画像

緑の木立の中から、聞きなれない声が聞こえてくる。不思議なことに、ひとつの鳥の声ではない。一体、どこに鳥がいるのだろう。辺りを見渡すと、すぐ近くの木立にモズがとまっている。そのモズが、色々な鳥の声を真似ているのだ。実にモノマネ上手である。

のど自慢も飽きたらしく、近くの草地に降りて虫を取り、桜の木に飛び移った。沼のほとりのひとこまである。

2014/4/14 コイカル

コイカルの画像

沼のほとりで春を告げるのは、コイカルの囀りであろうか。今季は、そのさえずりを数回、聞く機会に恵まれた。♪フゥイチーフゥイチーフゥー♪フゥイチーフゥイチーフゥー♪新緑の木々の間から澄んだ声が響き渡る。緑の木陰に入って、時折、休憩しているが、その木陰で美声を披露することもある。

そのコイカルが、エノキの実を啄み、満足したのだろうか。あのさえずりを聞かせてくれた。♪フゥイチーフゥイチーフゥー♪春を告げる声だ。

2014/4/13 ホオジロ

ホオジロの画像

春風に揺れる柳。その柳に時折、アオジがとまったり、ホオジロがとまったりする。以前、ヒレンジャクがとまったこともあったし、コイカルがとまって、囀りを聞かせてくれたこともあった。

♪チョッピチュ ピーチュチュピッ♪ 柳の木を見上げるとホオジロが、精一杯、美声を披露している。春の風がやさしく吹き抜ける沼のほとり。柳の緑がやさしく揺れる。

2014/4/12 モズ

モズの画像

最寄りの駅前や桜通り、沼のほとりなどソメイヨシノのやさしいピンクで彩られた空間は、あっという間に、葉桜となった。木々の芽吹きを愛で、新緑を愛おしむ季節の到来だ。

柔らかい緑の芽が出始めたところに、モズが姿を見せた。近くには、♂もいるらしい。寒い冬の間、田んぼや公園で、しばしば見掛けたモズ。愛を語りあう季節を迎えたようだ。木立の中は、春爛漫。

2014/4/11 キガシラシトド

キガシラシトドの画像

川沿いの道に珍鳥が現れたと聞いたのは、2011年1月のことである。枯れ草の中から聞こえてくる地鳴きを「これが、キガシラシトドの声。」と教えてくださる方があり、その声を頼りに、どこに姿を現すか目を凝らした。初めてその姿を見たのは、対岸の枯れ草のところである。地味で目立たない鳥であったが、ずいぶんたくさんのバーダーを集めた。

長い滞在であったので、第1回冬羽から第1回夏羽に至るまでの姿を観察することが出来た。柳の木にとまって囀る姿は、望郷の念に満ち溢れているように思え、胸に染み入るものがあった。春風に揺れる柳を見ると思い出すひとこまである。

キガシラシトド の画像を「 鳥たちの広場 」に掲載しました。

2014/4/10 アオジ

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遊歩道沿いの桜並木も、ハラハラと花びらが散り始めた。湖面は、春の光を浴びて、キラキラと輝いている。オナガガモは、すっかり姿を消し、コガモの数もまばらである。寒い冬の間、楽しませてくれたアオジも、そろそろ旅立ちだろうか。胸の黄色が、ずいぶん鮮やかになってきている。柳の柔らかい緑と黄色味を帯びた花穂。沼のほとりでは、静かに時間が流れて行く。

2014/4/9 スズメ

スズメの画像

沼のほとりのソメイヨシノは、最寄りの駅前や桜通りのソメイヨシノより4~5日遅れて開花する。そのソメイヨシノの開花を楽しみにしているのが、スズメである。スズメのあの太い嘴では、メジロのように蜜を吸うことは出来ない。それ故、花の付け根からもぎ取るようにして花の蜜を味わっているようだ。スズメが食事をしたあとは、桜の花が、ぽたぽた落ちてくる。これも、また、沼のほとりの風物詩であろうか。

2014/4/8 コマドリ

コマドリの画像

さえずりの素晴らしさからコマドリは、オオルリ、ウグイスと共に日本三鳴鳥と呼ばれている。春深い山あいに響き渡る♪ヒンカラカラカラ♪の声は、心に染み入るものがある。渡り途中、東京近郊の公園に立ち寄ることが、しばしばあるが、高原や山あいの渓流沿いに出会ったときの嬉しさは、格別である。渡り途中のコマドリに出会ったのは、東京近郊の公園で数回。繁殖地でもコマドリに数回出会っている。コマドリの学名は、Erithacus akahige であり、近縁種であるアカヒゲの学名は、Erithacus komadori となっている。種小名が逆になっているという話は、良く知られているところである。

コマドリ と タネコマドリ の画像を「 鳥たちの広場 」に掲載しました。

2014/4/7 キジ

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散歩道で出会ったのは、キジの♂2羽。お互いに見合って見合って緊張のひととき。キジの姿を見掛けるようになると田んぼの光景は、春の色で包まれる。赤紫のホトケノザが一面に生えているところも、あちこちで見掛ける。オオイヌノフグリ、ナズナ、菜の花。降り注ぐ陽の光も柔らかい。

睨み合っていたキジの♂2羽。1羽がジャンプした。ここは、一歩も譲れない。春の田んぼは、キジにとって大切なフィールド。

2014/4/6 アリスイ

アリスイの画像

沼のほとりで出会ったのは、アリスイ。今季、なかなか出会いがなくて、そろそろお別れの時期が近づいて、ようやく実現した。♪キィーキィキィキィ♪時折、甲高い声が葦原に響き渡る。その葦原から飛んで、柳の木の近くに姿を見せた。少しの間、くつろいで、また辺りを飛び回る。今度は、草地に降りて熱心に採餌する。アリスイは、どうやら働き者らしい。

2014/4/5 コイカル

コイカルの画像

遊歩道に沿って歩き始めると♪フィーチィーフィーチィーフー♪と綺麗な囀りが聞こえてくる。芽吹き始めた高い高い木の上で、コイカルが美声を披露している。今年も元気な姿を見せてくれたコイカル。なかなか伴侶が見つからないようだが、確実に春は巡って来た。♪フィーチィーフィーチィーフー♪綺麗なさえずりが響き渡る。

2014/4/4 ヒバリシギ

ヒバリシギの画像

馴染みの田んぼや蓮田を回ってみるとコチドリの姿をあちこちに見掛け、少々驚く。♪ピピピピュー♪元気なコチドリの声が田んぼや蓮田に響き渡る。

コチドリのいる蓮田でヒバリシギが4羽、元気な姿を見せてくれた。晩秋の頃から、姿を見かけていたヒバリシギである。多いときには、6羽のヒバリシギがいたのだが、4羽の姿を確認出来ただけでも嬉しい。春の蓮田は、これから賑わってくることだろう。

2014/4/3 アカアシシギ

アカアシシギの画像

桜通りのソメイヨシノが一気に花開き、春爛漫の感がある。数ある桜の中でも、やはりソメイヨシノが一番馴染み深く心に染み入るものがある。

春を迎えたとは言え、蓮田の景色は、さほど変わってはいない。気になっていたポイントのいくつかを回ってみると、嬉しいことにアカアシシギが出迎えてくれた。寒い冬の間、この地で過ごし、タカブシギと共に春の訪れを楽しんでいるかのようだ。

2014/4/2 ダイサギ

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寒さの頃から開花を楽しみにしていた河津桜も、いつしか葉桜となり、あの艶やかなピンクの花も色合いが薄れていく。静かな調整池の回りに植えられた河津桜。名残の花の間から池に佇むダイサギにレンズを向ける。淡いピンクと葉の緑が、ひととき春の夢を見させてくれた。池のほとりは、春うらら。

2014/4/1 オガワコマドリ

オガワコマドリの画像

春と言うには、まだ少々早い時期、毎年のようにどこかで姿を見せてくれる鳥、オガワコマドリ。初めて出会ったのは、2006年2月。Bluethroatという英名が示すように喉の青さが魅力であり、その美しさ故に多くの人から愛されている鳥である。オガワコマドリの「オガワ」は、この鳥の採集者でもある小川三紀氏(おがわみのり)に因んでいる。この鳥は、日本に夏に渡ってきて亜高山帯で繁殖するコマドリと同じノゴマ属である。今年(2014年)は、近隣の水辺に姿を見せてくれたが、タイミングが合わず、出会いは、叶わなかった。次回は、どこに姿を見せてくれるのだろうか。

2006年2月~4月末まで神奈川県で観察された オガワコマドリ の冬羽、夏羽、尾羽などの画像を「 鳥たちの広場 」に掲載しました。