大型台風が本土に上陸。久しぶりに荒れ模様だった日の翌日(2011/9/22)、どこに行こうか迷った末、馴染みの田んぼに向かうことにした。からから状態だった田んぼに水がたくさん入っているが、シギたちの姿は、なかなか見つからない。蓮田や田んぼを回って最後に回った田んぼでムナグロの幼鳥らしい姿を4羽見かけた。
広い田んぼで、かなり距離があり、その上、逆光。4羽並んでいるが、右端の草陰にいる1羽が、妙に気になった。あいにく、購入したばかりのswarovskiの双眼鏡を忘れてしまったため、取りあえずシャッターを押し、液晶モニターで確認するが、不鮮明で良くわからない。広い田んぼをぐるっと車でひと回り。草陰にいた個体が、動き始め、畦のようになっている小高いところに現れた。ファインダー越しに見ると、それは、オオチドリらしい雰囲気。しかし自信がない。与那国島でMプロの車中から撮影させていただいた夏羽のオオチドリの姿を思い出し、図鑑を何度も何度も見て、オオチドリとの確信を深めた。
しばらくすると4羽が急に飛び立った。どこに飛んだのか、付近を回って探してみたが見つからず、また、もとの田んぼに戻ってみるとムナグロの群れが入っている。良く見ると、その中にオオチドリが複数いることがわかった。光線の良い方向に回りたいのだが、なかなか難しい。私が観察した段階では、6羽を確認。翌日、シギ・チに精通された方が観察された段階では、幼鳥、成鳥合わせ11羽だったとのこと。さらにその翌日は、8羽と聞いている。そして最後は、雨の降る中で成鳥1羽を観察した。
台風の置き土産は、何かないかしらと淡い期待で出掛けた田んぼで、思いがけない出会いであった。