シギ・チ特に淡水系のシギ・チに関心を持ち、好んで田んぼ回りをするようになって、もう何年になるだろう。手元にあるシギ・チドリ類ハンドブックやいくつかの図鑑を何度も眺め、実際に見た鳥たちの特徴を覚えていくのは、なかなか楽しいことである。
その中で、一度は会いたいと願っていたのが、アシナガシギである。そのアシナガシギが、いつも良く出掛ける蓮田に姿を見せたという。半信半疑で現地に出向いたが、朝早くには、居たけれど飛び立ってしまったという。その日は、雨の中、待ったけれど、とうとう会えず断念して翌々日に再度出掛けてみた。
右手から朝の光が差し、決して良い光線ではないが、到着と同時に、アシナガシギの姿を目にした時は、嬉しさと安堵感で胸がいっぱいになった。図鑑で見るのとは、ずいぶん印象が違い、目が慣れるまで少々時間がかかったが、慣れてくるとコアオアシシギの群れの中に居ても、はっきりと違いを認識することが出来た。
長い間、会いたいと願っていたアシナガシギ。嬉しく心に残る出会いとなった。