その出会いは、唐突であった。2012年2月29日。ぼってりと水分を含んだ雪が、馴染みの田んぼを、一面の銀世界に変えていく。2月の田んぼは、枯草が目立ち、何とも殺風景なのだが、雪で覆われると、その様子は、一変し、美しい世界に早変わり。
普段は、目立たない鳥たちが、餌を求めて、集まって来る。特に目立つのが、オオジュリン、カシラダカ、カワラヒワ、スズメ。遠くにノスリの姿も見える。オオジュリンが飛んだ先を見て、目に入った鳥がいる。キジの♀だろうか。でも、形が、少し変だなあと思いながら、少し近づき、驚いた。
それは、2羽のウズラであった。寄り添うように2羽のウズラは、降りしきる雪の中で、じっとしている。やがて、動き出した。草が雪に埋もれてしまうと餌取りが出来なくなる。その前に、食事をしようとしているらしい。忘れられない雪の日の出会いである。