タイトル:九羽の白鳥 鳥たちの広場

[ キガシラシトド ]

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川沿いの道に珍鳥が現れたと聞いたのは、2011年1月のことである。枯れ草の中から聞こえてくる地鳴きを「これが、キガシラシトドの声。」と教えてくださる方があり、その声を頼りに、どこに姿を現すか目を凝らした。初めてその姿を見たのは、対岸の枯れ草のところである。地味で目立たない鳥であったが、ずいぶんたくさんのバーダーを集めた。

長い滞在であったので、第1回冬羽から第1回夏羽に至るまでの姿を観察することが出来た。柳の木にとまって囀る姿は、望郷の念に満ち溢れているように思え、胸に染み入るものがあった。春風に揺れる柳を見ると思い出すひとこまである。