2008年1月、出水平野を訪れた時、マナヅル、ナベヅル、クロヅル、カナダヅルには、出会う機会に恵まれた。しかし、この時、ソデグロヅルとアネハヅルには、残念ながら出会うことはなかった。ソデグロヅルに初めて出会ったのは、2011年の年の瀬のことである。自宅から、それほど遠くない田んぼで、1羽のソデグロヅルが、アオサギと一緒にいるのを見たのが、初めての出会いである。その時、農作業の方もカメラマンもいなくて、ゆっくり、その出会いを楽しむことが出来た。この個体は、春先まで、同じところに滞在し、ずいぶんたくさんの人たちを右往左往させたことであった。
次にソデグロヅルに出会ったのは、2016年12月3日である。やはり千葉県内での出会いであった。この時は、成鳥2羽と幼鳥1羽で、何とも仲睦まじい様子を見せてくれたが、短期間で移動してしまい、現在は、消息不明である。
ソデグロヅル成鳥は、静止時、全身が真っ白に見えるが、飛翔時は初列風切の黒色部が目立ち、他の白色部とのコントラストが明瞭で、その美しさにハッとする。全身が褐色の幼鳥も、翼を広げると、黒い羽が目を引き、同じように美しい。
いつかまた、ソデグロヅルに、ゆっくり会いたいものである。