[ 俳句 ]
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- 母の目に幼子追ふや石鹸玉
- 夢の色いくつも描く石鹸玉
- 石鹸玉ふわりと飛んで虚空まで
- 初つばめ身をひるがえし風となる
- 幼子のほほえむ顔やひな祭り
- 憂ひがほ時に微笑む雛かな
- 春一番かけぬけ今日も日の暮るる
- 水温み水車の音も軽やかに
- 春の雲思ひ出描く日本地図
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- お雛様誰にも分からぬ胸のうち
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- 紅さして母にも似たる雛のかほ
- 春の川小さき渦やひいふうみ
- 春の川雲を映して流れ来る
- 薔薇の芽のくれなゐ色や燃ゆる恋
- 木漏れ日や色とりどりの雪割草
- 雪割草恥ずかしさうにうつむいて
- 手を引かれ登る山みち雪割草
- 鶯のこゑ何処より雨の朝
- 白梅の向かうに母のこゑのして
- 朧夜のお伽話を話しけり
- 朧月ふたりで歩く散歩径
- 一隻の舟浮かびたる春の月
- 春の海ゆつたり伸びる地平線
- 囀りや子孫をつなぐ愛の歌
- 水温む米研ぐ朝のワルツかな
- 初蝶や放物線を描き舞ふ
- 雉子啼くや筑波の嶺にかかる雲
- 春うらら石蹴りあそぶ子らのこゑ
- 山笑ふ達成したる一万歩
- 風光る岸辺に鳥のこゑのして
- さくら咲く侍ジャパン世界一
- 堅香子や時には空を見てごらん
- あかつきや遠くに富士の霞みけり
- 山笑ふ朝や大きな伸びをして
- むらさきの雲のやうなる紫木蓮
- 雲白く片栗の花そりかへる
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- 堅香子の花うつむいて人恋ふる
- 雉子啼くや羽根を拡げてプロポーズ
- 鶯のこゑの響くや雨の朝
- 球春や日本列島大うねり
- 園児らのこゑ天までと石鹸玉
- 初蝶の紅色舞ふや散歩道