鳥たちの広場

[晩秋の北海道 その2]

シノリガモ オジロワシ オジロワシ
クロガモ シロハヤブサ シロハヤブサ
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夜半から降り出した雨は、朝になっても降りやまず、2階の部屋から見ると、雨の河原にカワガラスの姿が見えた。天気予報では、晴れるとのこと。期待しながら2日目の出発である。

今日も野付半島へ向かう。雨の中、最初に出会ったのは、シノリガモである。テトラポットの近くを泳いだり、上にあがったり、間近に観察する機会を持てたことは嬉しかった。昨日、オオワシの姿を見たところには、その姿はなかった。遠くに黒い塊になって島のように見えていたのは、コクガンの群れであった。その数、100羽は、優に超えるであろう。

しばらく車を走らせると、小鳥の群れが飛んで行くのが見えた。「ハギマシコ!」咄嗟にそう思った。昨日、ネイチャー・センターの方のお話では、ハギマシコの群れが見られているとのことだった。その群れが留まるところを見届けて、撮影となったのだが、暗いし、遠いし、色が出ず、写真とは言えない状態のものとなった。これがユキホオジロだったら諦めきれない。

クロガモは、何回か見る機会があった。1羽の雌のクロガモを12羽の雄のクロガモが、取り囲むようにして泳いでいたのは、一番印象深い光景である。あの哀愁を帯びたクロガモの声も、心に染み入るようで旅情をかき立てるものがあった。

遠くの枯れ木に2羽のオジロワシがとまっている。程よい位置に車を止めてくださったので、撮影する機会に恵まれた。朝、あれほど暗かった空が、いつの間にか青空になり、嬉しい撮影となった。

この日、アビ、オオハム、コオリガモ、ビロードキンクロなど、何回か観察する機会はあったのだが、撮影するには至らなかった。波打ち際で、1羽ポツンと採餌していたムナグロは、全く人を警戒する気配がなく、よほど空腹であったのだろう。

海の鳥たちを見た後、思いがけない出会いが待っていた。「シロハヤブサ!」N氏が叫んだ。「どこですか?」とのんびり尋ねると「電柱の上!」との返事。なるほどなるほど確かに電柱の上に、何か鳥がいる。頭頂部が白い。昨日、ネイチャー・センターの方が、シロハヤブサが入っているというビッグ・ニュースを教えてくださったが、まさか会えるとは。生憎、前方から車が来て、飛んでしまった。何とか撮影しようと思ったが、逆光の方に飛んで行く。遠くの電柱にとまったが、すぐにカラスに追われ、今度は、遠い遠いマストの上。夕日を浴びてシルエットのシロハヤブサも撮影した。

シロハヤブサとの思いがけない出会い。明日は、どんな出会いが待っているのだろう?

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