春・夏・秋・冬。四季の移ろいを感じながら田んぼ巡りをするのは、私にとって一番心安らぐひとときである。早苗が春風に揺れる頃、春の渡りのシギたちの姿を楽しみ、やがてツバメが飛び交う夏が巡り来て、カンカン照りの暑い日差しの中、秋の渡りの鳥たちとの出会いを楽しむ。稲刈りの済んだ後の田んぼの光景もなかなか捨てがたい。晩秋から初冬にかけての田んぼには、二番穂が実り、鳥たちにとっては、素敵なレストランになっているようだ。
光沢のある羽のタゲリを見かけるのも初冬の田んぼである。タゲリにしてもケリにしても飛翔の姿は、とても美しい。冬枯れの田んぼに一瞬、花が咲いたような華やかさがある。枯れ草のところでカシラダカに出会うこともある。出会いの一番多い猛禽は、トビかもしれない。トビは、レンズを向けることが少ないのだが、良く見れば、結構綺麗な羽模様である。青空を飛ぶノスリとの出会いは、嬉しい。チュウヒとの出会いは、さらに嬉しい。
初冬の田んぼ。静かでちょっぴり寂しい光景ではあるが、鳥たちとの出会いは、心和ませ、明日への活力を与えてくれるような気がする。
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