鳥たちの広場

[2009年 夏の思い出]

謎のシギ 謎のシギ(左)とヒバリシギ オジロトウネンと謎のシギ(右)
風雨の中のエリマキシギ ハクセキレイを威嚇するオジロトウネン 畦で採餌中のオオジシギ

毎年、7月、8月の暑い時期、田んぼめぐりをし、シギ・チとの出会いを楽しみにしている。暑い盛り、車の中での探鳥は、時には、蒸し風呂状態になり、おびただしいほどの汗が吹き出す。しかし、今年は、例年より涼しい日が多かったので、比較的、楽に田んぼめぐりを楽しむことが出来た。2003年5月5日手賀沼で出会った9羽のコブハクチョウが縁で鳥見の世界にはまった私にとって、シギ・チは、難問中の難問。どちらかと言えば、避けて通りたい分野であった。その私が、今、シギは美しいと思い、その識別に興味を抱くようになってきた。

8月のある日、いつもよく出かけるフィールドでヒバリシギにしては、嘴の長いシギを見かけた。ちょっと変わったヒバリシギと思いながら撮影し、帰宅後、図鑑で調べてみたが、わからない。翌日も、同じところで、そのシギを撮影した。さらに1日経って、そのシギが、謎のシギとして話題になっていることを知った。ヒバリシギとハマシギとの交雑個体との説が濃厚とのことである。ヒバリシギと謎シギが、一緒に採餌したり、謎シギとオジロトウネンが一緒に採餌したり、真夏の暑さを忘れさせてくれるような謎めいたシギの出現であった。

オジロトウネンを至近距離で観察することが出来たのも、この夏の思い出である。そのオジロトウネンがハクセキレイを威嚇する姿は、かなり迫力のあるものであった。会いたいと思っていたオオジシギも畦で休息し、採餌する姿を見せてくれた。8月31日の台風の日には、エリマキシギが畦の上で必死に風に向かって立っている姿が、目に焼き付いている。

夏の思い出。オグロシギ、コアオアシシギ、アカアシシギ、アオアシシギ、クサシギ、タカブシギ、セイタカシギ、トウネン、キリアイ、ウズラシギ、コチドリ、ヨーロッパトウネン。田んぼで出会ったシギたちは、今頃どうしているだろう?

鳥たちの広場 九羽の白鳥 Home