2月5日〜6日に福島方面を訪れた。東京近郊でも2月に入って雪が降り、寒い日が続いていたので、福島地方もきっと雪が積もって、かなり寒いことであろうと想像しながらの出発であった。 |
私が鳥に関心を持つようになったきっかけは、白鳥であり、何より胸打たれたのは、若き写真家・若本俊雄氏の遺作写真集「Swan Song」なのである。若本氏が通った猪苗代湖。真冬の猪苗代湖に一度は訪れてみたいとずっと願っていた。今回、最初に訪れたのが、猪苗代湖である。想像していたよりずっと明るい光景を目の前にして、白鳥への思いを寄せて写真を撮り続けた若本氏の心が湖に光っているように思えた。 |
雪深い裏磐梯にも回った。道路沿いに探鳥したが、雪が深く、 雪の壁が出来ている。歩き始めてわずか30分ほどで、手と右足が痛みで辛くなってきた。雪景色の中で彩を添えているのが、赤い実のカンボク。別名「鳥食わず」と呼ばれている。ようやくエナガの声が聞こえてきた。少し離れたところには、マヒワの群れ。ツグミとシメの姿も見かけた。 |
凍えるような体でバスに乗りこの日の宿、土湯温泉に向かった。 |
二日目、最初の探鳥地は、阿武隈川である。雪を抱いた吾妻連峰が眼前に広がり越冬のため飛来したオオハクチョウ、コハクチョウが千羽近く羽を休めている。1日1回、朝の給餌の時間が近づくと、おびただしい数のオナガガモが、そのおこぼれに預かろうと一斉に飛び立ち、すさまじい光景が繰り広げられる。 |
福島小鳥の森で出会ったのは、ヤマガラ、シジュウカラ、ルリビタキ、ジョウビタキ、コゲラ、アオゲラ、シメ、カワラヒワなど良く出かけるフィールドで出会うような鳥たちであった。ここは、シーズンには、サンコウチョウが見られるようで、小鳥たちが住む環境としては、素晴らしいところのようである。 |
次に回ったのが、二本松ふれあいの森。体調を崩し、皆さんと行動を共に出来なかったので、ミヤマホオジロを見ることが出来なかったが、待っている間に、ルリビタキやヤマガラ、カシラダカなどが、しばしの間、楽しませてくれた。 |
最後の探鳥地は、須賀川である。ここの遊水地でケアシノスリに出会った。到着してすぐにホバリングしているケアシノスリの姿を見ることが出来た。かなり距離はあったが、その姿は、白く美しいものであった。 |
今回、大勢の方と福島の地を訪れ、鳥たちとの出会いを楽しんでまいりました。ご一緒させていただいた皆様、たいへんお世話になりありがとうございました。心から感謝し、お礼申し上げます。 |