「渡り鳥」という言葉には、哀愁を帯びた響きがある。渡り鳥のメッカとして知られる「飛島」。以前、NHKのさわやか自然百景で放映された「飛島」を見たときから一度は訪ねてみたいと思っていた。今回5月3日〜6日までのツアーに参加したくさんの鳥たちとの出会いを楽しんできた。 |
最初の出会いは、ヨーロッパビンズイであった。休校になった校庭の草むらで一心に採餌していた。ヘリポートでは、シベリアアオジの姿をスコープで見せていただいた。 |
サンショウクイには、何度も出会う機会があったが、一番驚いたのは、二日目の朝、すぐ目の前のマツの木にとまったときである。そのとき、距離はあったがノゴマにも出会った。ヒメコウテンシには、畑で出会った。ここで出会ったキビタキのほとんどが、羽がまだ茶色の若鳥である。以前、機会を逸したカラアカハラにも出会った。四谷ダムでは、ヒガラ、コサメビタキ、センダイムシクイなどを間近に見ることができた。残念だったのは、ムギマキの情報がありながら会えなかったことである。 |
三日目の朝、朝露にぬれた草むらでセンダイムシクイに出会った。長旅の疲れか、あまり飛べないようであった。八重桜の木にとまったオオルリもなかなか美しかった。校庭からヘリポートに向かって歩けば、コマドリの美しいさえずりをたっぷり聞くことができた。マヒワの群れは何度も見たが、港の近くで出会ったマヒワは、タンポポを一心に啄ばんでいた。イタドリの上にとまったノビタキの姿は可愛かった。この日、四谷ダムは、霧に包まれていたが、キマユムシクイに会うことができた。 |
最終日、校庭でハギマシコの亜種とノジコに出会った。展望台の近くでは、コムクドリに出会った。道端では、採餌しているアトリに出会った。道端で採餌している鳥たちに出会う機会が多かったが、やはり旅の疲れからなのであろう。コホウアカやキマユホオジロには、ヘリポートで出会った。
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見慣れているアオジやホオジロ、メジロなども日本海に浮かぶ島で出会うと一層いとおしさを感じるのは私だけではないであろう。帰路、船を追いかけるように必死に飛んでいたメジロの姿が忘れられない。 |
四日間、渡り途中のたくさんの鳥たちに出会い、その健気な姿に胸を熱くした。この鳥たちが、無事に目的地にたどり着けるよう心から願っている。今回のツアーでお世話になったスタッフの方々、ご一緒させていただいた皆様に厚くお礼申し上げます。 |