タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

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[ オオジュリン ]

オオジュリン

2010/3/29 沼のほとり

今日も、はっきりしないお天気。窓を開けて外を見ると傘をさして通る人の姿が見える。う〜ん。どうしよう。と迷ったけれど、やはり出かけることにした。ここ数日の寒さは、まるで真冬のよう。今日も厚手のジャケットを羽織りマフラーを巻いて出かけた。

沼のほとりに着くころには、雲の間から、わずかに青空が見え始めた。右手の方から飛んで来て、目の前の枯れ木の天辺にとまったのは、ホオジロ。つい数日前まで、しきりに聞こえていたアオジの地鳴きは、ほとんど聞かれなくなってきた。モズが、固い蕾をつけた桜にとまったり、沼のほとりの杭にとまったり、枯れた葦にとまったりしている。

ウグイスの地鳴きにつられて葦原を覗いてみる。ずいぶん緑の新芽が伸び、葦原も春らしくなってきた。数は減ったが、オオジュリンが数羽、葦から葦へと飛びまわっている。かすかに葦と葦の擦れ合う音がするだけで、静かな静かな葦原である。オオジュリンの姿が見られるのも、後、数日であろう。葦原の奥でコブハクチョウが羽繕いをし、ユリカモメが1羽、ふんわりと飛んで行った。沼のほとりは、だんだん寂しくなってくる。

九羽の白鳥