九羽の白鳥 > とりどり日記(2010年5月) > 2010/5/15
子供の頃、レンゲ畑で鳴いていたのは、ヒバリだった。菜の花畑で聞いた声も、やはりヒバリ。でも、その鳥の名前を知ったのは、ずいぶん後のことである。鳥に関心のなかったあの頃、その鳴き声が、何であるかも気にも留めなかった。
田んぼめぐりをしていて、一番多く出会う鳥は、多分ヒバリではないだろうか。ヒバリで思い出すのが、上田敏訳の ロバ-ト・ブラウニングの詩、春の朝である。
春の朝 (ロバ-ト・ブラウニング)
時は春、
日は朝、
朝は七時、
片岡に露みちて、
揚雲雀なのりいで、
蝸牛枝に這ひ、
神、そらに知ろしめす。
すべて世は事も無し。