九羽の白鳥 > とりどり日記(2010年10月) > 2010/10/17
四季折々、田んぼの光景は、のどかで心休まるものがあり、私は、好んで田んぼに足を向ける。今日、出掛けた田んぼは、毎年、越冬のためにケリが訪れる。川沿いの農道には、セイタカアワダチソウが、秋色に輝き、やさしいピンクのコスモスも秋の訪れを静かに告げている。小さな川の流れに沿って釣り人が数人、釣り糸を垂れている。
二番穂の出た田んぼにケリの姿が見えた。今年も姿を見せてくれたのだ。散歩の人の気配にケリは、警戒の姿勢を見せ、すぐに飛び立った。しばらく旋回したあと、近くの別の田んぼに降り立ち、不動の構え。今度は、パラグライダーが飛んできた。「キリッ キリッ キリッ」一斉に鳴きながら15羽いたケリは、何か所かに分散したようだ。今まで、こんなに凄いケリの鳴き声を聞いたことはなかったので、その凄まじさにいささか驚いた。
しばらくしてから最初にケリを見かけた田んぼに戻ってみると、ケリは静かに佇み、小さな秋を楽しんでいるようであった。