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[夏の立山]

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2011年7月23日〜25日まで、夏の立山を訪れ、剱岳、薬師岳などの美しい山並み、ライチョウの親子、ライチョウ♂♀、ハイマツに出入りするカヤクグリ、色とりどりの高山植物を楽しんできた。春の立山を訪れたのは、2008年5月の初めであり、一面の銀世界の中で出会った真っ白なライチョウの姿は、忘れられない思い出となっている。

今回、一番期待していたのは、ライチョウの親子であり、特に雛の姿を見てみたいとの思いが強かった。初日の23日、富山駅から弥陀ヶ原の宿舎を経由しバスで一路、室堂へと向かった。まず視界に入ったのは、一面に咲く真っ白なチングルマである。コバイケイソウもあちこちで見られる。嬉しかったのは、優しいピンクのハクサンフウロを教えてくださる人がいたことである。

少し歩くとみくりが池が見えてくる。みくりが池で出会った人に、ライチョウの所在を教えていただき、地獄谷へと向かう。まだかな?まだかな?と思うほど下に降りて、やっとライチョウが見えるところに辿り着いた。ライチョウ♀は、堂々と辺りを見渡し、時折、イワイチョウの白い花を啄んでいる。6羽の雛が、草の中で、チョコチョコと動き回っているが、撮影は、なかなか難しい。気がつくと、いつの間にか人垣が出来ている。何しろ念願のライチョウ親子に会えたのだから、シャッターを押すのが忙しい。辺りには、かなり霧が流れている。

二日目の24日、前日とは、反対回りでみどりが池からみくりが池を回る。みどりが池のところで出会った男性に、「今、ここにライチョウ親子がいたのです。」と教えていただき、わずかの時間差で鳥との出会いの難しさを改めて思う。少し下りたところで、雪渓の方を見ると、遠くにライチョウ親子の姿が見える。あまりにも遠いが、姿を見られただけでも良しとしよう。この日、カヤクグリは、何個体も見かけた。一番近くで見たカヤクグリは、ハイマツの天辺にとまり、あまりに近すぎて撮影困難なほどであった。

この日、ずいぶんたくさんの高山植物を教えていただいた。ヨツバシオガマ、コイワカガミ、ミヤマリンドウ、イワギキョウ、ヤマハハコ、ハクサンイチゲ、ツガザクラ、キヌガサソウ、モミジカラマツ、イワイチョウ、ミヤマキンバイ、クルマユリ、テガタチドリ、タテヤマリンドウ。チングルマとコバイケイソウ、コケモモ、ニッコウキスゲくらいしかわからない私には、とても新鮮で嬉しい高山植物との出会いであった。

三日目は、初日回ったみくりが池からみどりが池を回るコースであった。前日は、日曜日のため団体客であふれるほどであったが、この日は、ずいぶん静かであった。鳥の方も、今一つでがっかりしていたが、岩場にいるライチョウ♀を見つけてくださる方があり、良く良く見ると、その後ろに、ライチョウ♂が見え隠れしている。夏羽のライチョウ♂だ!思いがけずライチョウ♂を観察する機会に恵まれ、今回の旅は、充実したものとなった。

弥陀ヶ原の散策や称名の滝などもまた、旅の思い出を深めるものとなった。

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