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4月30日〜5月2日まで金沢・富山方面を回ってきた。金沢の公園では、渡り途中の鳥との出会いを期待していたが、森が開けすぎ、明るすぎて鳥との出会いは、期待通りにはいかなかった。それでも夕暮れ迫る時刻に遠くの苔むした岩に現れたコルリの姿は、目にくっきりと焼きついている。
田んぼや、富山の公園で出会ったケリの姿も、関東では、なかなか近くで見ることが出来ないだけに印象深かった。特に雛の姿は、愛らしく心に残っている。
今回、一番出会いを期待していたのは、立山のライチョウである。白いライチョウ、それは白銀の世界でどのような姿を見せてくれるのだろう。雪道を歩くのは、慣れていないので撮影用の一脚を杖代わりにゆっくりと歩く。それでも同行の方々に遅れを取らないようにと心の中は、必死である。「ライチョウがいるよ!」との声で、遠くのハイマツの中のライチョウをファンダー越しに見たときの嬉しさは、何と表現しらよいのだろう。
遠くのスキーヤーがいる側のハイマツのところにもライチョウがいるという。少しでも近くでライチョウを見たい一心で雪道を苦労して歩いた。鳥の力は偉大である。ライチョウがそこにいなかったら、絶対私には歩くことが出来なかった雪の道を、心臓をバクバクさせながら必死で歩いた。苦労して歩いた甲斐あってライチョウを近くで見られたときの感激は、終生忘れることがないであろう。そして求愛のディスプレイも見ることが出来た。
翌日も朝から室堂に向かった。お天気は、晴れ。雪を抱いた山並みが実に美しい。昨日の疲れで、足が思うように進まない。歩きながら今日は、諦めようかと思っていたとき、「頑張りましょう!」と声をかけてくださった方がある。嬉しかった。その言葉を励みに必死で歩いた。今度は、前方で手招きし、ロープの張ってあるところまで、連れて行ってくださる方があった。何と目の前にイワヒバリが3羽。一脚をつける時間も惜しく、手持ちで撮影。ほんの数枚シャッターを押しただけで、すぐに飛ばれてしまった。ピントの甘い写真ではあるが、お力添えくださった方々に感謝の記念のイワヒバリである。
この日もライチョウを近くで見ることが出来た。人を恐れない立山のライチョウ。今、観光客の捨てたゴミを狙ってカラスがあがってきているという。これは、危険信号である。一人ひとりが、自然を大切にする心を持ち、立山のライチョウが、いつまでも、いつまでも美しい立山の大自然の中で、繁殖を続けられるよう心から願って立山を後にした。
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