タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

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[ ヤツガシラ ]

ヤツガシラ

2010/3/25 思い出

ヤツガシラは、不思議な鳥である。興奮したときに扇状に広げるという、あの見事な長い冠羽。背と翼は、白と黒の縞模様で、尾は黒く、中央部付近に白斑があり広げると帯のように見える。冠羽を、扇状に広げ、白と黒の縞模様の翼を広げた姿は、あまりにも魅力的で目に焼き付いて離れない。

初めてヤツガシラに会ったのは、2005年3月。場所は、八潮市であった。たくさん並んだカメラマンのわずかの隙間に入れていただいて初めての出会いを楽しんだ。次に出会ったのは、2008年4月。多摩川の河川敷である。その数日後、与那国島を訪れたのだが、何故かヤツガシラに会えなかった。春の渡りのこの時期に与那国島でヤツガシラに会えないのは、非常に珍しいことであるとのこと。そして昨年、駒込の六義園での出会いの機会はあったのだが、あえて出かけようとしなかった。理由は、あの庭園に大勢のカメラマンが集まった情景を想像したからである。

今回、自分の住む千葉県でヤツガシラが見られると聞き、それではと重い腰をあげたのが2月の終わりごろ。今まで私の400mmレンズでは、歯がゆい思いの距離であったヤツガシラが、目の前の木にとまり、悠然としている姿を見たときの驚き。こんな出会いがあるから、鳥見はやめられないのかもしれない。

九羽の白鳥