澄み切った青空。張りつめたような空気。寒さが足元から、じわじわと押し寄せてくる。今日のような寒さを底冷えがするというのだろうか。ここ数日、川岸の木々や陽だまりの草に早春の息吹を感じていたのだが、今日の寒さは格別で、真冬に逆戻りの感がある。
その寒さの中で、今日も川沿いの道をゆっくり歩く。♪ツピ ツピ ツピ♪川岸の込み入った木々の中から可愛い声が聞こえて来た。声の主は、シジュウカラ。その声は、まるで「春だよ!春だよ!」と言っているかのようだ。草藪の中から飛び立って川沿いの木にとまったのは、ベニマシコ。会いたかったベニマシコ。降り注ぐ日差しの中で輝いて見えた。