タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

[ 台湾の鳥たち(その2) ]

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金門島で出会った鳥の中で、一番心に残るのは、アカアシシギ30羽ほどの群れとハマシギ・コチドリをはじめとするシギ・チの大きな群れである。アカアシシギは、渡りの時期に1羽、出会っても胸弾む思いのする鳥なのだが、30羽ほどの群れが、目の前でゆったり休んでいる姿は、鮮烈な思い出となって目に焼き付いている。戦禍を思い起こすような光景が間近に見られる砂浜で見たシギ・チの群れは、ハマシギ・コチドリ・メダイチドリ・シロチドリ・キョウジョシギ・ダイゼンなどで、その群れは、数千羽とも思えるほど大きな大きな群れであった。シギ・チに関心を持ち、四季を通じて田んぼ通いをしている私には、あまりにもスケールの大きいシギ・チの群れを目の前にして言葉がなかった。

翌日(3/11)も、金門島での探鳥であった。ここでは、予期せぬ出会いが待っていた。川沿いを歩いていると、今まで見たこともない美しい鳥が足元近くから飛び立ったのだ。それは、会いたいと願っていたヤマショウビンであった。あまりに近くで出会ったヤマショウビンの美しさに、すっかり心を奪われ、レンズを向ける事が出来なかったのが、今でも悔やまれる。しかし、眼の奥にしっかり刻みつけられたヤマショウビンは、生涯忘れることがないであろう。

朝、美しい歌声を聞かせてくれたクロウタドリを雨の中で間近に見られたことも忘れがたい。