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旭岳を後にして、一路、サロベツ原野を目指した。途中、休憩をとったり、アカエリカイツブリを遠くに見たりしながら、約4時間かけて到着したのが、下サロベツである。サロベツとは、アイヌ語のサロオベツつまりアシの生える川の意だそうである。
ビジターセンターのすぐ近くでノビタキの幼鳥の姿が見えた。到着早々の出会いで嬉しい。木道に沿って歩くとエゾカンゾウ、カキツバタ、コバイケイソウがちらほら見えてくる。今年は、寒さのため花の開花が遅れているという。それでもトキソウの可憐な姿を見つけたときは、嬉しさと安らぎを感じた。
少しずつ傾きかけてくる陽のひかりを浴びてヤマドりゼンマイの優しい緑が美しい。そこにキマユツメナガセキレイが飛んできた。与那国島の牧場で苦労して撮影したツメナガセキレイが、北国の草原で美しく輝くような姿で登場した。夕方のためか人も少なくゆっくり探鳥していると見慣れない鳥が飛んできた。真っ黒な頭。夏羽のオオジュリンだ。ずっと会いたいと願っていた夏羽のオオジュリン。
しばらく木道で花を観察したり、ツメナガセキレイの動きを観察していると、すぐ近くでツツドリの声がする。何と右手前方の木にとまって鳴いている。嬉しい出会いだった。
翌朝4時に出発し、今度は、上サロベツに向かった。ここでは憧れのシマアオジに出会えるかどうか、期待のうちにサロベツ原野に到着。すでにカメラを構えている人たちの姿が見える。利尻富士を前方に見ながら、しばし、鳥の出を待つ。
「フィョ フィョ フィー ピィチ」シマアオジのさえずりが聞こえてきた。かなり距離はあるが、出会えた嬉しさで何枚も何枚もシャッターを切る。そのシマアオジが飛んだ後、今度は、シマセンニュウに出会った。出会いたかった鳥たちが、次々に登場。次には、マキノセンニュウも姿を現してくれた。
朝日を受けて走る一頭のエゾシカ。壮大な原野を走る姿は、異国にいるような錯覚を覚える。そんな光景を見ていると、シマアオジの姿が見えた。「もう少し近かったらなあ」とちょっと残念だったけれど、念願のシマアオジとの出会いが叶い、次の目的地へと向かった。
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