田んぼで見られるシギチの春の渡りをじっくり、ゆっくり観察したいと願っているが、ここ数年、渡りらしい光景を見る機会が少なくなってしまった。近場の手賀沼周辺に何度か足を運んで観察出来たのが、ムナグロ、キョウジョシギ、チュウシャクシギである。
少し足を伸ばして、水田地帯が広がるところを訪ねてみると、運良く、いくつかのシギチの群れを見ることが出来た。それは、大規模なものではなかったが、春の渡りを久しぶりに肌で感じる光景であった。その群れの中に夏羽のトウネンの姿を見つけたときの喜びは、大きなものである。あぜ道にハマシギやキョウジョシギ、キアシシギと共に次々に飛んで来るトウネンの姿は、実に美しかった。