川沿いの道を進むと、セイタカアワダチソウの枯れた穂先が、あちこちで前方をふさぐように伸びきっている。どうやらほとんど人が通らないようだ。カルガモやイソシギを見かけることがあるので、何か出会いはないかとゆっくり歩いてみる。
何と嬉しいことに前方にクサシギの姿が見える。地味だが、クサシギの羽は、美しく、心惹かれるものがある。そっとそっと近づいて、レンズを向ける。あまり綺麗な川ではないが、クサシギが、水鏡になっている。さらに嬉しいことに思い切り羽を広げてくれた。クサシギには、何度か出会ったことはあるが、このようなシーンは、初めてであり、その後もなかなか機会がないので、この日の出来事は、鮮明に覚えている。
寒さを向かえる頃になると思い出すクサシギとの出会いのひとこまである。