晩秋から初冬にかけて、田んぼの光景は、日々渋い色調に変化していく。さらに寒さが増す頃、田んぼは、ベージュ色に染まっていく。二番穂の緑も、見ることはほとんどない。それでも、時折、生き生きとした緑の草地を見かけることがあり、ハッとして足をとめる。この時季に、もう春の準備なのだろうか。
枯れた草の広がる田んぼに、ハイイロチュウヒの姿があった。飛び物苦手の私には、荷が重いのだが、出会う機会が少なく、滅多にないチャンスと思い、レンズを向けることにした。全く予測のつかない飛び方をするので、撮影は、困難を極めた。それでも、何とかハイイロチュウヒ雄と分かる写真が撮れ、大満足である。
冬枯れの田んぼを見ると思い出す、懐かしいひとこまである。