寒い季節に出会いを楽しみにしている鳥のひとつがオシドリである。オシドリは、雄の銀杏羽が華やかで人気があるが、シックな雌の装いも味わいがあって私は好きである。
ルリビタキに会いたくて出掛けた公園で、思いがけずオシドリに出会ったことがある。その日は、かなり寒く、公園の池は、半分ほど凍っていた。そこに姿を見せたのがオシドリの雄と雌であった。凍った池の上をおぼつかな足取りで歩くオシドリの姿が何とも愛おしく見とれていたが、当の本人は、かなり真剣であったろう。
寒い季節を迎えると思い出す氷上のオシドリである。