暖かい日もあれば、寒い日もあり、早春は、本格的な春へと一歩、一歩近づいているようである。風は冷たいが、日差しが柔らかで嬉しい日、近隣をゆっくり歩いてみた。最初に目に入ったのは、ヒラヒラ舞うチョウの姿である。チョウの舞う姿を見ると春が来たのだと実感する。草地に降りたチョウを見るとキタテハであった。すぐ近くには、アセビが咲き、ジンチョウゲが甘い香りを放っている。ミツマタの花も春らしさを添えている。
もう少し歩くとシジュウカラの声がし、さらにヤマガラの声も聞こえてきた。シジュウカラは、草地に降りたり、茂みの中に入ったりして一心に食事をしている。ヤマガラは、木の間から、ほんの少し顔を見せてくれた。散歩道でのささやかな出会い。春の風が、そっと頬をなでていく。