ささやかな出会いを楽しみに朝の散歩を続けている。下草に朝露が降りているので、下草の上を歩くと靴がぐっしょり濡れてしまう。しかし緑が濃くなった林の中は、清々しくて何とも気持ちが良い。その清涼感に惹かれて少しずつ歩を進める。
立ち止まって辺りの景色を楽しもうとしたとき、何やら気配を感じた。何とすぐ目の前の木にエナガがとまっている。あまりにも近い距離である。どうやらご馳走を見つけたらしく、こちらの気配には、動じない。一心にご馳走を振り回しながら、口の中に運んでいた。自分で食事の調達が出来るようになったようだ。鳥たちの成長は、驚くほど早い。