その草原には、季節になるとオオヨシキリとコジュリンの声で満ちあふれていた。それは、かなり以前からのことである。時折、オオセッカの声も聞こえて来るが、距離があって姿を見る機会は、案外少なかった。
昨年、その草原でオオセッカの声がずいぶん賑やかに聞こえて来るので驚き、しばらく立ち止まって、オオセッカを撮影した。ほとんどカメラマンに会うことはなかったが、今年は、状況が一変し、昨年と同じ場所にカメラマンが集まっている。
人の少ない日に訪れてみると近くで囀っているオオセッカがいた。オオセッカの特徴とも言える尾羽が、短くて誠に残念であるが、久しぶりに出会えたことに感謝である。