例年、夏の終わりの頃になると可愛い声がして、程なく姿を見せる鳥がいる。毎年、出会いを楽しみにしているヤマガラである。ところが今年は、その時期を迎えても、全くヤマガラの気配がなかった。原因は、大好物のエナガの実が、極端に少ないからである。
諦めていたところ10月の半ば頃に、かすかな声が聞こえ、その数日後、ヤマガラが姿を見せてくれた。そのヤマガラを良く良く観察しているとエゴノキの実をくわえて、どこかに隠そうとしているのが分かった。いわゆる貯食という行為であろう。話には、聞いていたが、ベランダから、その行為が見られたことに大いに驚き、かつまた大いに感謝している次第である。