タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

2025/10/1 散歩道のひとこま

早いもので今日は、10月。一年の四分の三が過ぎたことになる。異常な暑さの続いた7月、8月、9月。暑さ寒さも彼岸までとは言うものの9月の末でも、かなり暑い日があった。

ようやく、近隣を少し歩いてみようという気になって出かけてみると白と赤の萩の花が咲き誇り、大歓迎という雰囲気で出迎えてくれた。そこには、セセリチョウがとまり、ゆったりと吸蜜している。何とものどかで心落ち着くひとときを過ごすことが出来たのだった。

2025/10/3 散歩道のひとこま

今年の夏の暑さは格別で秋の到来を首を長くして待っていたのだが、9月も暑さは遠のくことなく、ずいぶん長逗留の暑さであった。ようやく涼しさを感じるようになったのは、新しい月を迎えてからのことである。

暑さの中では、近隣の散歩もままならかったが、ようやく足を運ぶ気になって近くのお寺に出掛けてみた。何と複数の蝶の姿を見ることが出来て胸が高鳴った。そのひとつがツマグロヒョウモンである。決して珍しい蝶ではないが、嬉しさは格別であった。鳥との出会いであれば、更に元気になれたことであろう。

2025/10/4 ベランダバードウオッチング

♫チーチーチー 洗濯物を干しにベランダに出てみると、懐かしいメジロの声。それも数えきれないほどたくさんのメジロたちである。朝の太陽がまぶしくて残念ながら、ほとんど姿が見えない。それでも何とか久しぶりにカメラにその姿を収めたいと悪戦苦闘。

パソコンに取り込んでみると何とか1枚。メジロの姿が映っていた。ずっと鳥との出会いがなかっただけに嬉しさは、格別である。30羽ほどの群れであったが、おそらく渡って来て間もないメジロの群れであったのではないだろうか。嬉しい朝のひとこまである。

2025/10/6 ツルシギ

気になりながら、なかなか出かけることが出来なかった蓮田地帯。秋の渡りのシギチの動向を風のたよりに聞きながら、歩行が少々困難で、ついつい足が遠のいていた。親切な友人が、シギチの見られるポイントを詳しく教えてくださったので、出かけて見ることにした。

元気な時でも、田んぼの道は、凹凸があり、なかなか歩きにくい。何とか頑張って歩いた先にツルシギが待っていてくれた。じっとしていると蓮田の奥の方にいたツルシギが、ぐんぐん近づいてくる。それも2羽。ツルシギに会うのは、何年ぶりであろうか。嬉しい嬉しい出会いであった。心やさしい友に感謝のひとこまである。

2025/10/8 トウネン

秋の渡りのシギチに会いたくてうずうずしていたのだが、何分にも歩けないので、蓮田地帯の探鳥は、無理であろうと半ば諦めていた。しかし嬉しいことにその機会が巡って来た。友人の親切なアドバイスで、何とか足を引きずりながらもツルシギに会え、トウネンにも出会えたのである。

探鳥の折には、無我夢中で気が付かなったのだが、トウネンの大きな群れの中には、ヨーロッパトウネンも混じっていたようである。特徴のある長い脚、前傾姿勢の採餌、パソコンに取り込んでみて気が付いたことであった。機会があれば、今一度出会いたいものである。

2025/10/10 タカブシギ

久しぶりの蓮田地帯では、タカブシギにも出会った。全部で5羽ほどいたようだが、奥まっていたりして写真を撮るには、少々難しかった。それでも数枚、何とか撮れていたので心に残るものとなった。タカブシギは、大好きなシギであるが、警戒心が強く、かなり用心深く観察しないと飛ばれてしまう。このときも何か動く気配を感じたようで5羽のタカブシギがあっという間に飛んで行ってしまった。

近いうちにまた蓮田地帯を訪ねてみたいものである。

2025/10/13 蓮田のひとこま

その後の様子が気になっていた蓮田地帯。連休中ではあったが、思い切って出かけてみた。現地についてびっくり。トイレのある駐車スペースは、すべて埋め尽くされていた。友人に教えて頂いたポイントに行ってみると、こちらも車列が出来ていて何とか停めることが出来た。

本来ならもっと遠くまで足を伸ばせば良いのだが、とてもとても無理なので、この1か所だけの探鳥に時間をかける。セイタカシギが数羽、いちばん目についたが、ウズラシギ、ハマシギ、オジロトウネンも見ることが出来た。

また、近いうちに訪ねてみたいものである。

2025/10/17 蓮田のひとこま

秋の渡りのシギチに会いたくて二度ほど蓮田地帯に足を運んでみたものの、なかなか思うような出会いには手が届かず、それでも数種のシギたちの姿に心癒されるひとときを過ごすことが出来たのである。

そのひとつがセイタカシギで、スラリとした体型に惚れ惚れと心和んだことであった。比較的出会いの機会の多いセイタカシギであるが、今回のような背景で撮影したことがなかったので、ひとこまひとこまに心弾ませたことであった。

2025/10/18 蓮田のひとこま

蓮田地帯では、いろいろなシギたちとの出会いがあった。広い広い田んぼの中にいるシギたちを見つけるのは、楽しみでもあるのだが、なかなか大変である。

ウズラシギを見つけたときは、嬉しかった。ベレー帽のような赤茶色の頭部は、いつ見ても可愛くて癒される。そのウズラシギが3羽で仲良く採餌している様は、ほのぼのとして心和むものであった。

体調の良いときに、また蓮田地帯を訪ねてみたいものである。

2025/10/20 蕎麦の花

秋の風が吹き始めるころ、楽しみにしているのがそばの花である。ところが今年は、猛暑が続いた影響であろうか、毎年訪れるそば畑にまったくそばの花が見られなかった。

10月も半ばを過ぎて、かつて良くそばの花を見た畑に行ってみると真っ白な蕎麦の花で埋め尽くされていた。少々遅かったようで茶色の葉も所々に見える。それでも嬉しい蕎麦の花。真っ白なそば畑に元気をもらったような気がした。

2025/10/21 タシギ

蓮田地帯を訪れる楽しみは、春の渡り、秋の渡りで訪れるシギチとの出会いである。その中には、越冬する個体もいて、それもまた楽しみである。

蓮田地帯を訪ねる機会がめっきり少なくなって、なんとも残念なことである。それでも秋の渡り、春の渡り、それぞれ数回、足を運ぶことが出来るのは、なんとも幸せなことである。

蓮田のかなり奥まったところに一羽のタシギの姿を認めたときは、胸が高鳴った。また、いつか出会いたいものである。

2025/10/23 ツルシギ

秋の渡りのシギチが羽をやすめ栄養補給するのが収穫の済んだ蓮田地帯である。今季も数種のシギたちが、蓮田地帯に姿を見せ、採餌に余念がない。

秋の渡りで出会いを楽しみにしているシギのひとつがツルシギである。春の渡りで出会うツルシギとは装いを異にして、なんとも味わい深いものがある。今季も出会いが叶い感謝の気持ちでいっぱいである。

2025/10/25 アオサギ

田んぼの光景が大好きで、以前は、足繁くほぼ毎日のように近くの田園地帯を早朝から車で回っていた。流石に年を重ね、今は、月に数回になってしまった。それでも、時折、田園地帯を車で回る喜びは、何物にも代えがたいものである。

この日、そば畑を見た後、回った田んぼは、ところどころに二番穂が揺らぎ、ひっそりと静まり返っていた。行く手に見えたのは、一羽のアオサギであった。羽の色から、幼鳥であろう。静かにゆったりと広々とした田んぼを歩き回り、やがて静かに飛び立った。

田んぼの秋は、日々、深まっていく。

2025/10/28 散歩道

今年の夏は、いったい何時までだったのだろう?と思うほどに10月半ば過ぎまで暑さが続いていた。その暑さが去ると急に涼しい日が訪れて朝夕は、肌寒いほどである。

近くの水車小屋付近を散歩してみるといくつかの植物に出会った。優しい色の花には、ホッとして心癒され元気をもらったような気がする。椿の実は、なんとも楽し気に見えた。ゆっくり歩く散歩道。また歩いてみたいものである。