今回の旅行の最終日である9月23日、旭岳温泉の山麓駅(標高約1,100m)から始発の旭岳ロープウエイに乗り姿見駅(標高約1,600m)を目指した。連休中と紅葉の時期と重なり人・人・人の波で途切れることがない。 |
姿見駅からは、第3展望台を目指し鳥の出るのを待った。寒さの準備が不十分で9月というのに零度という寒さの中で鳥の出るのを待つのは、何とも忍耐のいることであった。寒さを少しでも忘れようと百名山のひとつであり大雪山の主峰である旭岳(標高2,290m)を時折眺めながら、ひたすら鳥の出るのを待った。 |
遠くに飛んでいるホシガラスが、だんだん近づいてシャッターを押すことが出来た瞬間、体に熱いものが流れ寒さがどこかに飛んでいった。これがギンザンマシコだったら、身も心も熱くなったに違いない。鳥を待っている間に、何人の人に「何が見えるのですか?」と声をかけられたことだろう。カメラを構えひたすら鳥を待つ姿は、時には奇異に見えることがあるのかもしれない。 |
ロープウエイからまた、姿見駅からあるいは展望台から眺めた紅葉は、ちょっと残念な色づきであったが、それでもその景観の美しさは、心に残るものであった。チングルマの綿毛もまた、ロマンを運んでくれる風情のあるものであった。 |