近くのフィールドで見られる鳥たちでも、場所が変われば、また新鮮な感覚で鳥たちとの出会いを楽しむことが出来る。今回、訪れた道東で小さな出会いではあるが、いくつかの心に残る出会いがあり、ここに書きとめておきたいと思う。 |
第1日目の夜、シマフクロウの飛来を待っているとき、川の対岸近くで何やら小さな鳥が動くのが見えた。よく見るとコガモだった。コガモは、珍しい鳥ではないが、北の大地で夜、薄暗い明かりの中で出会ったことは新鮮な感動であった。崖の上から海岸を見下ろしてヒグマを見たときの感動もまた忘れられない。あの大きなヒグマが、小さくメルヘンの世界にいるように可愛く見えた。 |
ノビタキには、キムアネップ岬で出会った。夕暮れ近くで、その上、空模様も怪しくなりだんだん暗くなってくるとき、2羽のノビタキが、ハマナスの赤い実の近くでフライングキャッチを繰り返していた。シロハラゴジュウカラには、風の強く吹く朝、ホテルの窓から山並みを背景に出会うことが出来た。 |
能取湖のサンゴ草の群落からはずれたところ、海岸の波打ち際でハマシギとトウネンが眠っていた。やがて起き出し、ハマシギは、エビを上手にとっておいしそうに食べ始めた。トウネンは、いつ、どこで出会っても可愛く大好きな鳥だ。今回も羽を広げて可愛い姿を見せてくれた。 |
旅に出て、出会った鳥たち。珍しい鳥も、よく見かける鳥も、その折々の出会いに感謝し、またの出会いを願い楽しみにしたいと思う。 |