タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

[ 5月の立山(その1) ]

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例年通り、今年も舳倉島行きを計画していたが、欠航のため、やむなく中止。予定を変更して立山に向かうこととなった。金沢から富山経由立山に向かったのだが、北陸新幹線開通によって不便になった面もあることを痛感した。

5月13日の朝、7:20発のケーブルカーで美女平に向かい、高原バスに乗り換えて室堂へ向かった。途中、雪を抱いた山々や木々の緑が朝日に輝き、目に心に深く残る思い出となった。

室堂からみくりが池温泉まで雪道を歩くのだが、この日、強風が吹き荒れ、自分の体を支えることもままならず、その上、雪道が凍っており、一人では、とても辿りつけない道のりであった。

この日宿泊予定のみくりが池温泉に何とか到着。荷物を預けて早速探鳥開始。何しろ風が強く寒い。体感温度は、一体どれくらいであったろう。しかし、岩の上に乗ったライチョウ♂の姿を見た瞬間、寒さも忘れ、嬉しさがこみ上げて来た。逆光だったので、恐る恐るライチョウの脇を通り、順光の位置に移動。ライチョウは、全く警戒心がなく、悠然としている。しばらくするとハイマツの下にライチョウ♀が姿を見せた。以前、5月初めに訪れたとき、ライチョウ♀は、真っ白だったが、ずいぶん換羽が進み、お洒落なコートを羽織っているようである。

スキーヤーが雪の中を歩き始めると、そのすぐ前をライチョウ♂が飛んだり、ライチョウ♀が歩いたり、ここでは、ライチョウと人とが、一体になっている感がある。

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