暑さも峠を越したようで、陽の光もいくぶん和らいで見える。日が落ちる頃になると虫の声も聞こえるようになってきた。セミの声も暑さの最中で聞く声とは違っておとなしいような気がする。ベランダには、時々トンボが遊びにやってきて、しばらくじっとしている。秋がもうそこまで来ているのだ。田んぼは、どうだろうか。稲がたわわに実ってところどころ収穫が始まっている。トラクターの入っている田んぼには、アマサギが見える。近くの休耕田で何かが動いた。ヒバリシギだ。よく見ると織物のように見える。本当に鳥の羽は美しい。
童謡「浜千鳥」に歌われている銀の翼の浜千鳥とは、一体どんな鳥だろうと思ったことが何度かある。鳥に関心がなかった頃でも、叙情溢れるこの歌詞に心惹かれるものがあった。鹿島 鳴秋作詞のこの歌が詠まれた場所は、日本海だそうである。昨日、夏の疲れをとるために、海辺の宿に一泊した。鳥見も兼ねていたのだが、全く鳥に出会わなかった。夕方、眼下に広がる海をぼんやり眺めていると白く光る小さなものが目に入った。何かシギのようだ。8階の部屋から急いで降りて海岸に向かった。波打ち際に数羽のシギが見えた。今日一日鳥に出会えなかったので嬉しさは格別だった。波がくると急いで小走りに逃げてくる。おぼつかない足取りの幼子のようで、なんとも微笑ましく可愛らしかった。きっとこれが浜千鳥なのだろう。濡れた翼の銀の色。
先日、西の洲付近でアオアシシギに出会った。すぐ近くにダイサギがいたのでとても小さく見えた。水面に足が写っているので足は、すらっとして長身で嘴は、ずいぶん反って見えた。もしかすると珍しいシギかな?などと淡い期待を抱いて帰宅した。ところがPCで撮った写真をよくよく見直してみると嘴はそれほど反っていない。その上、全体の印象がずいぶん違う。「現場でよく観察しなさい。」とよく言われるが、なるほどもっともっと丁寧に観察しなければとつくづく思った。
埼玉生まれのシロハラクイナの雛がずいぶん大きくなったと聞いていたので、今朝、様子を見に行ってきた。昨日、3羽の雛の無事が確認されているという。私が到着したときには、すでに2羽の雛が出た後とのことでしばらく待つことになった。今日は、涼しくて稲がたわわに実った田園風景をゆっくり眺めているのも気持ちの良いものだった。1羽の雛が道路のところで何やら虫のようなものを食べ道路を急いで横切って葦原の中に消えていった。ほんの束の間の時間だったが、雛の成鳥ぶりがよくわかり嬉しかった。さらにしばらく待つと、親鳥がこちらの方向にまっすぐ飛んでくる。あまりのことに驚きまた感激し呆然と見つめていたのでシャッターを切るチャンスを逃してしまった。シロハラクイナが埼玉産のお米を試食しているのを見て帰路についた。
カワセミは、鳥に関心がある人だけでなく、たくさんの人に親しまれている鳥ではないだろうか。カワセミは漢字で翡翠と書くということは、あまりにも知られている。カワセミの羽の色が宝石の翡翠の色に似ているからとずっと思っていた。しかし翡翠は本来「カワセミ」のことで、翡翠(カワセミ)のように青い宝石が「ひすい」と呼ばれ「翡翠」と書かれるようになったのだという。私が初めてカワセミに会ったのは手賀沼で冬枯れのハス田だった。カワセミと言うのだから川に生息しているとずっと思っていたが、昨年の冬、湘南の海で美しいカワセミに出会った。つい数日前、磯の香りのする公園でもカワセミに出会った。突然、目の前の岩に飛来ししばらくじっとしていた。美しいブルーの色を見てカワセミが夏の季語だったことをふと思い出した。
昨日、休耕田でオオジシギにも出会った。昨年は、何回も見かける機会があったのに今年は、なかなかチャンスが廻ってこなかった。バンの幼鳥が草の陰にじっとしているのが見えたのでカメラを向けたとき、その後方に何やら動いているのが見えた。よく見るとオオジシギのようだ。ずんずんこちらに向かって近づいてくる。小さな水溜りに入って水浴びを始めた。とても気持ち良さそうに見える。私は、汗がたらたらなのに。水浴びした後は、くるっと向きを変えて草むらの中にぐんぐん遠ざかってしまった。
車が混まないうちにと早起きし茨城南部に向かった。シギ・チが少しづつ入ってきているので何か思いがけない出会いがあるかもしれない。稲がずいぶん色づいて収穫を待っているようなところもある。ハス田には、白とピンクの花がところどころに咲いている。アマサギが数羽ゆっくり飛んで水の入った休耕田に降りた。少し離れた池のようなところにセイタカシギが2羽いたが何かに驚いて飛び立ちカルガモとカワウだけになってしまった。しばらくしてここに戻ってみるとアオアシシギが羽を休めていた。
浮島に行ってみると、オオセッカのジュクジュクジュクという声がとてもよく聞こえる。なかなか姿が見えなかったが、目が慣れてくると時々オオセッカが飛んでいるのが見えるようになった。セッカも飛んでいる。コジュリンの声も聞こえる。タヌキが葦原の中に入っていくのが見えた。オオセッカをなんとか撮りたくていつものレンズで試してみたが歯が立たず、今日は、一眼レフに天体望遠鏡(VixenED81S)と1.7倍のテレコンを使用して撮影した。
昨日、久しぶりに干潟にも回ってみた。かなり潮が引いているので鳥達が遠くに散らばってよく見えないかもしれない。そう思いながら干潟に向かった。駅に近い入り口付近には、ほとんど鳥影なくカルガモとサギとウを見たくらいだ。右手の植え込みの中からシジュウカラの可愛い声が聞こえてくる。まだ若いスズメも見かけた。公園の茂みの中からオナガの声も聞こえてくる。干潟が大きく広がってオオソリハシシギが見えた。キアシシギもいる。ダイゼンも見えた。
いつもの場所に行くと今日はたくさん人がいる。スコープで皆、丹念に干潟の鳥を観察している。近くで賑やかな声がすると思ったらキョウジョシギが30羽くらい熱心に採餌している。川の流れのようになっているところを時々飛ぶキョウジョシギがいる。セイタカシギの幼鳥が飛んで来た。まだ幼さがあるがずいぶん大きくなった。キアシシギも時々飛んでくる。何に驚いたのか一斉にキョウジョシギが飛び立った。干潟でしばらく楽しめそうだ。
残暑厳しい日が続いている。鳥撮りは、やはり早朝が良いと思い早起きして出かけることにした。今は、シギ・チが少しづつ入ってきているようなので海辺に向かうことにした。早朝の海辺の公園は、散歩の人も少なくひっそりしていた。観察窓から眺めるとセイタカシギとコサギが何羽か見える。遠くにホシゴイやカルガモ。キアシシギも何羽か見える。目の前の岩にカワセミが飛んで来た。シギの声が聞こえたと思ったら左手の方にソリハシシギが2羽着地した。アオアシシギが3羽近づいてきた。しばらく採餌していたが、羽繕いを始めたり休んだりしている。そのアオアシシギのところにオオハシシギが近づいてきた。胸のところが赤味を帯びてとても綺麗だ。ずっと会いたかった夏羽のオオハシシギだ。じっくり写真を撮らせてもらおうと思ったが、後姿ばかりでほとんどチャンスがなかった。
先週の日曜日にもシギ・チ探鳥会に参加したが、今日も、シギ・チ探鳥会に参加させていただいた。何分にも探鳥歴が浅く、識別する力がないので探鳥会などに参加し、数多く現場で鳥を見、いろいろな方のお話に耳を傾けるのが一番と思っている。今日は、どんな鳥に出会えるだろうか。期待のうちに車に分乗して出発した。最初に出会ったのがコチドリ。水を入れ始めたばかりの休耕田に十数羽見えた。次は、スコープでウズラシギを見せていただいた。キアシシギ、アオアシシギ、タカブシギも見えた。遠くにセイタカシギが、ほぼシルエット状に見える。青々とした草むらの中にエリマキシギがいた。しばらくすると急に飛び立った。オオジシギも飛んだ。コアオアシシギの姿も見える。ちょっと遠いがタマシギも顔の部分だけ姿を見せてくれた。もうひとつのグループの方は、ムナグロ、キョウジョシギも見られたという。最後にジシギの見分け方も教えていただいて実り多い一日となった。
暑い。それにしても暑い。そう思いながらも鳥撮りに出かけることにした。目的地に着くと顔見知りの方にお会いし、ササゴイが出ていることを教えていただいた。今年生まれの幼鳥だという。ササゴイとの出会いは、初めてなのでとにかく嬉しい。いろいろな方のHPやブログでササゴイを見て、羨ましく思っていた。今、そのササゴイが目の前にいる。シャッターを押す手に力が入った。汗がポタポタと落ちるのがわかる。時折、吹く風が心地よかった。
天気予報が外れて、ぎらぎらと真夏の太陽が照りつける日となった。それでも時折、風が吹くので湿度の高い日よりは過ごしやすい。今日は、出かけるのに手間取ってお昼近くになってしまった。暑いし、時間も限られているので近くのフィールドを見て回ることにした。3日前にはコチドリやムナグロを見ることができたが、今日は、行けども行けどもサギの姿がちらほら見えるくらい。時々、ヒバリが飛んだりツバメが飛んだりするのが見える。セッカの声が聞こえてきた。葦原でオオヨシキリが遠慮がちに鳴いている。キジ(♂)が、道路を横切るのが見えた。さらに前方にアマサギがたくさん見えた。100羽くらいいるかもしれない。近くの川沿いにも、アマサギがたくさん見えた。ここがお気に入りなのかしら。こちらのアマサギと合わせれば、200羽にはなるだろう。
久しぶりに訪ねた公園には、ヒマワリがたくさん咲いていた。黄色い「ゴッホの向日葵」と赤い花びらの「プラドレッド」というヒマワリが真夏に訪れた客をもてなしてくれているかのようだ。池には、スイレンが咲き彩を添えている。生憎、雨が降り出した。メタリックな色のチョウトンボが近くの竹竿に止まった。写真でしか見たことがなかったので、この出会いは嬉しかった。カイツブリの鳴き声が聞こえた。よく見ると親子で葦原の中に入っていくところだ。しばらく様子を見ているとカイツブリの父親と母親が餌を探している。ザリガニやエビや魚を獲るのに一生懸命だ。待ちきれなくて子供たちが親の後をついていく。暑さも忘れて温かいカイツブリファミリーの様子を見つめていた。
近くの公園に渡りを忘れた鳥がいる。その名は、ヨッシー。ヨシガモ・ナポレオン君だ。私は、彼のことをヨッシーと呼んでいる。彼に初めて会ったのは、3年前の春。新緑の美しい季節だった。光沢のある緑色の帽子がよく似合っていた。今日、久しぶりに彼に会った。とても地味な装いですぐには、わからなかった。「エクリプスと言うんだよ。」とヨッシーが小さな声で教えてくれた。カモ類の雄成鳥の多くは、日本に渡ってくる頃、次の繁殖羽への換羽を始めているので、完全なエクリプスはあまり見られないという。ヨッシーありがとう。お陰で勉強になったよ。
田んぼにシギ・チが見られるシーズンになった。昨年の今頃はもっとシギ・チが見られていたような気がするが、今年はあまり見かけない。今日は、お天気も不安定なので近くの田んぼを回ってみることにした。いつもハクセキレイ、スズメ、カワラヒワが見られる田んぼに行ってみたが、鳥の姿が全くない。少し離れた田んぼに、アオサギ、ダイサギ、アマサギの姿が見えた。上空でシギの鳴く声が聞こえた。ムナグロが一羽かなり離れた畦道に着地した。ようやく近くで鳥が動くのがわかった。コチドリだった。よく見るとコチドリが何羽かいて一生懸命採餌している。幼い感じのコチドリの姿も見られた。あと1週間もすれば、ほかのシギの姿も見られるかもしれない。
東京には案外、緑が多い。有名な庭園や公園を始めあまり知られていない公園、屋敷林など緑を見る機会は、結構多いように思う。先日たまたま訪れた公園は、都会の公園とは思えないほど緑があり、せせらぎもあって心休まる空間がそこにあった。夏休みということもあって子供たちの水遊びをする姿も見られた。それは懐かしい光景に出会ったようで、嬉しく温かい気分をしばし味わうことができた。そこには、数日前に巣立ちしたというツミが元気よく飛びまわっていた。
今日は、早起きしてシギ・チ探鳥会に参加した。稲がたわわに実った水田が一面に広がっている。緑の輝きがなんとも美しい。そんな中に数は少ないが休耕田がある。車に分乗して案内していただいた。ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アマサギなどは目につくが、シギがなかなか姿を見せてくれない。ようやくシギの声が聞こえた。コチドリとキアシシギの姿が見え続いてアオアシシギの姿を確認する。「手前の草の陰にエリマキシギがいますよ。」と教えていただき慌てて確認する。エリマキシギの姿を確認できたときは、本当に嬉しかった。今年生まれのエリマキシギとのこと。まだ環境に慣れていないらしい。このあとタカブシギやイソシギなどスコープで見せていただいた。ノシメトンボやウスバキトンボが飛んで一足速く秋の気配を感じさせてくれた。
昨日とは、打って変わってどんよりと曇り空になった。暑さも昨日とは、ずいぶん違う。近くの公園に、早朝、行ったことがなかったので行ってみることにした。ほとんど人のいない公園でオオヨシキリの雛らしい声がする。葦とヒメガマの密生したところで結構賑やかだ。バンが近くまでやってきて、散らばっているパンくずを口いっぱいに入れては、葦原に消えてゆく。何度も何度も同じことを繰り返している。スズメも三羽飛んできた。仲良し兄弟なのかフェンスに一列に並んでおしゃべりしているかのようだ。葦の間にオオヨシキリの幼鳥の姿が何度も見えるのだがすぐに姿が見えなくなってしまう。もう帰ろうと思ったときに、ようやく葦の上に姿を見せてくれた。
昨日の雨で干上がっていたところも程よく潤っていることだろう。シロハラクイナの雛たちが結構、姿を見せてくれるという情報をいただいて始発電車に乗りポイントに向かった。暑さと睡眠不足で頭がすっきりしなかったが、目的地に到着早々「出ていますよ。」と声をかけていただきすっかり目が覚めた。先日訪れたときには、すっかり干上がっていた田が程よく水が入りそこにシロハラクイナの親子の姿があった。慌ててカメラを向け、なんとか雛たちを撮ることができた。すぐに親子の姿が見えなくなってしまったが、しばらくすると別のところに親子が現れ、すぐにまた稲穂の揺れる田んぼの中に姿を消した。畦道にいたヨシゴイも飛んでモデルになってくれた。8時前だというのに真夏の日差しはジリジリと暑く1時間ほどの滞在で引き上げることにした。
「野鳥」をテーマにした社会人向け公開講座に参加している。前回聞いた話の中に「a pair of Turtle Dove」というのがあった。キジバトは、いつもペアでいるのだそうだ。日本ではオシドリ夫婦というが、オシドリは繁殖期を過ぎるとつがい関係は解消され、次の繁殖期には、また新しいつがい関係が成立する。「Turtle Dove」を手元のジーニアス英和辞典で調べてみると「軟らかな鳴き声と雌雄の仲むつまじいことで有名」とあった。ピジョンミルクを作って子育てすることは知っていたが、キジバト夫婦の仲の良さを考えたことは今までなかった。昨日、谷津干潟の公園で出会ったキジバトを見ながら「Turtle Dove」の話を思い出しいろいろ調べてみた。繁殖時期は3月から11月の長い期間で6回から8回も繁殖するものもいるという。1回の繁殖ごとにつがいの相手が変わることもあるというからオシドリ同様、案外忙しい鳥なのかもしれない。
今朝は近くの公園で雨に降られてしまった。藤棚の下でしばらく雨宿りしていたが、だんだん雨脚が強くなるので諦めて帰ることにした。家に近づくにつれて小降りになってきたのには、いささかがっかりした。これでは、なんとも落ち着かないので午後から久しぶりに谷津干潟に向かった。干潟では6月22日生まれというセイタカシギの幼鳥が2羽、一生懸命採餌していた。キアシシギもすぐ近くで動き回っている。セイタカシギの親鳥は、時々、幼鳥に近づいてきてまた離れていく。遠くには、ダイゼン、オオソリハシシギ、キョウジョシギ、ハマシギ、トウネンなどが見えた。夕暮れどきの干潟は、人も少なく心安らぐ風景であった。
今日の猛暑には、本当に疲れてしまった。暑いのは覚悟で出かけたのだが、頭も体も痛くなり今もまだその余波が残っている。レンカクに続いて、今度は日本で未記録の鳥が現れたというので多くのバーダーが次々に集まった。前日に一目見ているのだが、できればもっと近くでとの限りない欲望が頸をもたげ出かけることにした。目的地に着いたときには目指す鳥は、はるかかなたで知人のスコープで見せていただきようやく見ることができた。その鳥が飛んで少し近くになったが、これまた写真に撮ることができなかった。コアジサシが飛んで暑さをしばし忘れさせてくれた。
鳥見歴の浅い私には、シギ・チは、ことのほか難しい。難しいとわかっていても休耕田や干潟に足を運んでシギ・チを探すのは、楽しく興味深いものである。ヒメウズラシギという聞きなれないシギが見られるという情報をいただいたので今日は早起きして出かけることにした。何冊か図鑑を見て特徴を覚えていったのだが、シギ・チはやはり難しい。親切な方がスコープを見せてくださりこれが今日の話題のシギだということが、はっきりわかった。しかし自分のカメラのファインダー越しに見ると一体どれだったのかわからなくなってしまう。暑さと難問のシギに目を回し早々に引き上げてきた。ところがもっと驚くことが起こった。ヒメウズラシギではなくコシジロウズラシギと確定したとのこと。今日は、何度も目を回してしまった。
連日の暑さに鳥撮りに出かける勇気も下降気味。今日は、午後2時過ぎに家を出た。目指すはシロハラクイナの雛たち。目的地に着いたときは、暑いとは言え、少し陽も傾きかけていた。それでも10数名の方が鳥の出るのを待っていた。今日は、野良猫が出ているので警戒してシロハラクイナが出てきてくれないそうだ。しばらく待ったが出てくる気配は全くない。シロハラクイナが綺麗な声で二声鳴いた。これは子供が5羽全員揃ったよという合図なのだそうだ。待っている間にスズメが相手をしてくれた。とうとう今日は、シロハラクイナに会えなかった。
「日本の野鳥」をテーマに撮影に取り組んでおられるカワセミさんのHP「Photo Studio」と水元公園をフィールドにご活躍のねこまるさんのHP「都会の野鳥」と相互リンクさせていただきました。
あまりの暑さに少々夏バテなのかもしれない。そう思いながら近くの公園に出かけた。公園の木陰で休めば少しは元気になるだろう。スズメが何羽か飛んで来た。時折オオヨシキリが飛んでいる。あんなに賑やかに囀っていたのに今はずいぶん静かになってしまった。カワセミも飛んだ。バンが一羽池のほとりの手すりのある所からスイレンめがけてジャンプしそのまま姿が見えなくなった。スイレンの先端の方にアオサギがさっきからじっとしている。身構えたと思ったら次の瞬間、何かを嘴でつかんだ。ずいぶん硬そうなものだ。 よく見るとなんとカメだった。何度も嘴から落としては、摘み上げとうとう飲み込んでしまった。私も驚いたが、きっとカメも驚いていることだろう。
今日は、ずいぶん暑い日となった。手賀沼周辺のサギ類が少ないようなので心配していたが、今日は偶然通りかかった田んぼでたくさんのアマサギに出会うことができ嬉しい日となった。トラクターが田起こしをしている後を追ってアマサギがたくさん群がっている。母親の後を追ってついていく子供たちのようだ。嬉しそうに飛んだり跳ねたり、その姿がなんとも微笑ましくて思いがけずたくさん写真を撮ってしまった。ほのぼのとした田園風景は、心が和んでくる。私の大好きな光景だ。
「野鳥」をテーマにした社会人向け公開講座に参加した。今日が初回で全6回である。講師の方のお話は、いつでもどこでもだれにでもできる野鳥観察。「目と耳と感じる心」があればとの言葉も添えられた。今日のお話の中で身近な野鳥であるスズメを見分けられるようになること、そうすればスズメより小さいメジロの姿もはっきり見えてくるとの話があった。小鳥の平均の重さは15g、スズメは20g、メジロは10gくらいとのこと。スズメは巣立つのに2週間、餌運びは、なんと一日平均300回とのことで本当に驚いた。今朝、メジロの声が聞こえたのでベランダに出てみるとメジロが忙しそうにキョウチクトウの周りを飛びまわっていた。雛の声も聞こえたので、餌を運んでいたのだろう。子育ては、本当にたいへんだ。
長かった梅雨もあけ暑い夏の日差しがと思っていたが、予想に反してずいぶん涼しい日となった。散歩コースの公園には、ヒマワリが元気よく咲き、公園を訪れる人たちを楽しませてくれている。ヒマワリがたくさん咲き誇っている隣には、コスモスが静かに優しく揺れている。ヒマワリは真夏の印象だが、コスモスは一足早く秋の訪れを感じさせる。コスモスは一見弱弱しそうに見えるが、台風の後、倒れていたコスモスが力強く立ち上がった姿を何度も見ている。そのたくましさに惹かれ私は、コスモスの花が好きだ。コスモスをじっと見つめているとき小鳥の声が聞こえた。スズメだった。まだあどけない顔をしている。二羽で公園を探検しているかのようだった。
シロハラクイナの雛を一目見たいと思っているが、なかなかチャンスが廻ってこない。いろいろな方からお話を伺ってみると早朝と夕方に家族で畦道を通るらしいとのことがわかった。諦めきれず暑い日差しの中、昨日午後出かけた。早朝に行きたいが、始発電車が5時20分なので鳥の出勤時間に間に合わない。3時過ぎに現地に到着したが、夏の日差しは相当強く待っている時間が長く感じられた。ヨシゴイとキジが飛ぶのが見えた。後は、ときどきツバメが飛ぶくらいだ。4時50分頃にようやくシロハラクイナの雛の姿が見えた。本当に真っ黒だ。コロコロとかわいい。写真で見せていただいたりお話に聞いたりしていたが、ようやく自分の目で見ることができた。親鳥が子供を連れて横断歩道を渡っているようで何とも微笑ましかった。
東京近郊でのシロハラクイナの繁殖が話題を集めているときに、レンカクも私たちの前に姿を現してくれた。夏羽のレンカクは、その姿が美しいのでとても人気がある。今まで、東京近郊で1日だけ姿が確認されたりしているが、なかなか私たちが見られる機会は少ない。私は関西まで夜行バスに乗って夏羽のレンカクに会いに行こうかとずいぶん悩んでいた。それだけに東京近郊で夏羽のレンカクに会えた嬉しさは格別である。レンカクは蓮角と書く。レンカクの足は、ハスの葉の上などを歩くのに適している。その足もはっきりこの目で見ることができた。レンカクがハスの葉の上を歩いている姿を見たとき、何故か「おやゆびひめ」の話を思い出した。それほどファンタジーの世界を見るようであった。会いたい鳥に出会え自分の目でしっかり見ることができる幸せは「感謝」という言葉で表現するしかないように思う。レンカクを通してたくさんの人との出会いもあった。フィールドでお会いした皆様、ありがとうございました。
昨日に引き続き今日も暑い日となった。久しぶりに気になっていた浮島に出かけてみた。日差しは確かに暑いのだが、風が葦原を通り抜けなんとも心地よい。観察小屋に入ると涼風が吹き抜け一瞬寒いと思ったほどだ。「チョッピ チュリリリ ピッ」「チョッピチュ ピチュピッ」とコジュリンの声が聞こえてくる。「ジュクジュクジュク」「チュルチュルチュル」「チョチョリチョチョリ」とオオセッカの声も聞こえる。何と言っても一番よく聞こえてくるのは「ヒッヒッヒッ」「チャチャ チャチャ チャチャ」と鳴くセッカの声。オオセッカをなんとか写真にと思ったけれどすぐに葦原にもぐりこんで姿が見えなくなってしまう。オオセッカは諦めてピンクと白色の花が一面に広がるハス田を何ヶ所か回ってみたけれど、シギには出会えなかった。風に揺れながら歌うコジュリンの姿が、夏の暑さを忘れさせてくれた一日だった。
地球の温暖化の影響で鳥たちが北上しているという話を最近よく耳にする。シロハラクイナもそのひとつで東京近郊で何組か番が見られていると聞いている。最近、雛が孵ったという話を聞き出かけてみることにした。暑さの中でも大勢のカメラマンが並び、初めての場所でもすぐにわかった。今年の初め都市公園で出会ったシロハラクイナは、暗いところの枝かぶり、草かぶりで思うような写真が撮れなかったので機会があったらもう一度とずっと思っていた。私が到着する少し前に農薬散布がすんだとかでシロハラクイナに影響がないのかなと少し気になった。太陽がじりじりと照りつけだんだん暑くなってくる。シロハラクイナの雌が何度も餌を採りに出てきたり水浴びしたりするのだが、気になる雛はなかなか姿を現さない。4時間半粘ったけれどとうとう雛には出会えなかった。しかし距離はかなりあったが、アカエリヒレアシシギに初めて出会うことができた。
現地でお世話になった皆様、本当にありがとうございました。暑い日差しの中でしたが、お陰様で楽しく撮影できました。
あまみちゃんの「鳥と”いっぷく”」と相互リンクさせていただきました。
7月21日から24日まで奄美大島、加計呂島の探鳥ツアーに参加した。幸い4日間ともお天気に恵まれ奄美大島、加計呂島の鳥たち、南国の花や蝶などたくさんの出会いを楽しむことができた。
初日は、奄美大島空港から海岸に向かった。海岸に近づいたところでリュウキュウアカショウビンのお出迎えを受け、続いてクロツラヘラサギ、クロサギ(白色型も)、ハシブトアジサシなどを観察した。風が強く帽子も飛ばされてしまうなかで、南国の深い青色の海を感慨深く眺めた。その後、奄美自然観察の森に移動した。 ここでもリュウキュウアカショウビンの素敵な鳴き声を堪能することができた。オーストンオオアカゲラが暗い樹幹に黒く見えたが写真を撮ることはできなかった。
2日目は、早朝より探鳥を開始しリュウキュウアカショウビンの飛翔する姿をじっくり観察することができた。ズアカアオバトは、 何度か姿を見せてくれたしカラスバトも声だけでなく私たちの前にその姿を現してくれた。その後、フェリーで加計呂麻島に渡った。海辺の宿のテラスで取る夕食は、何故か郷愁を感じ素敵な夕べとなった。ナイトウオッチングで初めに出会ったのがリュウキュウアオバズクであったが夜の撮影に不慣れで失敗。続いて木に止まったアマミヤマシギとの出会い。 これも距離がありピンアマ。次に出会ったアマミヤマシギは、車の中からあまりに近くてどきどきしながら撮影した。リュウキュウアカショウビンも間近でじっくり見ることができた。一番驚いたのは、ハブがネズミを捕食するシーンに出会ったことである。
3日目も早朝より加計呂麻島で探鳥を開始し、まだ薄暗いうちに待望のアカヒゲとの出会いがあった。考えていたより小さい鳥で動きも速く暗いところにしか姿を現さないとのことで撮影は難しかった。 ここではルリカケスにも出会った。ルリカケスには、何度か出会う機会があったにもかかわらず距離がありすぐに飛んでしまって思うように撮ることはできなかった。再び奄美大島にフェリーで戻り探鳥した。この日は、ずいぶんたくさんの蝶との出会いがあり南国の花と共に心に残るものであった。
最終日も早朝より探鳥を開始し奄美大島の田園を中心に回った。期待のミフウズラは、「ボーボー」という雌の求愛の声を聞くことができた。かなり距離はあったが、水辺のリュウキュウヨシゴイの姿をじっくり見ることができた。歩いて田園を回ったときヒクイナ2羽の黒い姿を一瞬、見ることができた。レンカクが何日かいたという田園にも回っていただいたが、バンの姿をみることができたくらいであった。
奄美自然観察の森にも再度行ったが、ほとんど鳥の声は聞かれなかった。一瞬だが、リュウキュウメジロ、アマミシジュウカラが姿を見せてくれた。森を歩いているとき突然、アマミヤマシギが飛び立ったのには、本当に驚いた。 最後は、初日に訪れた海岸に行きクロツラヘラサギ2羽を比較的近くで観察することができた。その後、林の方も案内していただいてリュウキュウサンコウチョウ、リュウキュウサンショウクイと出会うこともできた。
4日間、親切にガイドしてくださった高氏、安全運転してくださったドライバーの方、探鳥ツアーにご一緒させていただいた4名の方々、現地でお世話になった方々に厚くお礼を申し上げます。
今回は、高原で出会った鳥達のご紹介です。
その大きさに驚いたホシガラス。白と黒のコントラストが心に残っています。 地味な色のカヤクグリ。仲良く雌雄で現れてくれました。
ウグイス色のメボソムシクイ。センダイムシクイやイイジマムシクイと似ているけれど鳴き声が決め手と教えていただきました。
早朝の高原で出会ったカッコウ。高い木の上でよく鳴いていました。
キャンプ場のカラマツの木に群れていたイスカ。赤いイスカ。黄色のイスカ。本当に見事でした。
ようやく出会えたキビタキ。高原の緑の中で鮮やかな黄色が眼に焼きついています。
梅雨前線の活発化に伴い各地で大雨による被害が出ている。3日間降り続いた雨も、今日は小休止。いつもなら東京のお盆の頃に雛が巣立つのだが、アオバズクはこの長雨でなかなか洞から巣立ちできないのではないだろうか。心配していたが東京近郊で、今日、アオバズクの雛が何組か巣立ったように聞いている。ほっとしている人も多いことだろう。
ところで、アオバズクはどうしてあんなに頸がくるっと回るのだろうか。アオバズクの巣立ち雛がほぼ90度頸を曲げている姿は、なんともユーモラスで楽しい気分にさせてくれる。元気に巣立った雛たちが、家族揃って南の国に帰る日も近いことだろう。
雨がずっと降り続いている。外出から帰ってマンションの階段を上がると目の前の木にずぶ濡れのメジロが飛んできて止まった。急いでカメラを取りに家に入り戻ってくると今度は別の木に何羽かメジロがかたまっているのが見えた。薄暗くてよく見えなかったけれど巣立ち雛のようだ。さっき見たずぶ濡れのメジロは、わが子のために餌を集めていたに違いない。3日も雨が降り続いてさぞたいへんだろう。鳥の家族を見ていると親子の愛をひしひしと感じる。冷たい雨が降りしきっていたが、心はぽかぽか温かく心地よい日となった。
戻り梅雨とでも言うのだろうか、昨日から雨脚が強く一向に止む気配がない。蒸し暑い日が続いたこともあって体調もはっきりしない。関西のレンカクが気になっているのだが、体力不十分で遠出をする勇気が湧いてこない。気分転換に近場の田園風景を眺めてきた。雨の中、清々しい緑の中をツバメが飛び交い、しばしうっとおしさを忘れさせてくれる。すばやく飛ぶツバメを眺めながらふと「俊足」という言葉が思い出された。一度でいいからツバメのように速く走ってみたい。ツバメのように速く走れたらどこにでも自由に行けるのに。無理とは知りつつ、そんなことを考えた。
昨秋からその機会を待っていた探鳥会に今日、初めて参加させていただいた。暑さの中でもたくさんの方が参加し雰囲気も和やかで明るく楽しい気分で田園の鳥たちを観察することができた。一番驚いたのは、チュウサギがたくさんいたことである。私がよく訪れる手賀沼周辺では、これほどたくさんのチュウサギに出会うことはない。そのほか珍しいところではケリが2羽。コヨシキリも自慢の喉を披露してくれた。レンカクが一日だけいたという田んぼは、稲がまだ伸びておらずタマシギが見られることもあるという。キジの番も姿を見せたりコチドリ、ヒバリ、ツバメなどのどかな田園風景であった。
「龍ヶ崎バードウオッチングクラブ」と相互リンクさせていただきました。
ここのところ暑い日が続いている。あまりの暑さに熱中症になった人も多いとか。今日は、暑さのため鳥撮りはお休みした。
先日、出かけた森の中で出会ったのはヒヨドリ、スズメ、シジュウカラ。ときどきカワセミも姿を現してくれるらしい。こんもり繁った森の中は、ヘンゼルとグレーテルのお話にでも出てきそうなイメージで鳥に出会えなくてもそれなりに楽しめる。クワガタがいくつか地面に落ちていて蟻が群がっていた。朝早ければ、カブトムシやクワガタに出会えるのかもしれない。名前も知らない花もいくつか見かけた。アカツメクサにモンシロチョウがひらひら舞ってそれは、メルヘンの世界のようであった。
青葉の頃に南から渡ってくるミミズク。金色のまん丸の目が可愛らしくて私はアオバズクが大好きだ。今日、知人に案内していただきアオバズクに会うことができた。洞の中には、かわいい雛が二羽。ときどき羽ばたきしたり二羽で外の様子を伺ったりなんとも微笑ましい光景だ。洞の中の雛をこんなにはっきり見たのは初めてなのでドキドキワクワクしてしまった。近くの木には、♂と♀の二羽の親鳥が大きな眼を開け洞の中のわが子をじっと見守っている。巣立ちの日も近いらしい。無事に巣立ちし家族揃って南の国に帰れるように願っている。
今日も朝から暑い。ベランダから見える白いキョウチクトウにシジュウカラとメジロが数羽飛んで来た。洗濯物に身を隠すようにして観察しているとメジロの動きがとても楽しそうだ。ここのところ早朝によく聞こえていたのは、メジロの声だったのだ。
午後からは、久しぶりに近所を歩いてみた。暑い日差しの中で出会ったのは、ムクドリ。7〜8羽群れになっている。若いからか暑いからか口を開けている。何事かと思うくらいオナガの声がたくさん聞こえるので見上げると1羽のカラスにオナガが集中攻撃している。暑いので帰ろうと思ったとき若いスズメに出会った。口に何かくわえている。まるでタバコでもくわえているかのようだ。なんだかとってもかわいく見えた。
新宿駅のバスターミナルは、早朝でも混雑している。特に富士五湖方面や富士五合目行きの窓口には、長い列ができている。久しぶりに中央高速バスを利用した。今日は満席とのこと。途中の富士急ハイランドでずいぶん降りる人がいた。窓外に富士山を眺めながら目的地に着いた。
段差があり、降りるのも上るのも苦手な勾配を降りると葉の生い茂ったところに人影が見えてきた。ご挨拶をして鳥が来るのを待つ。葉と葉が重なり合って空がほとんど見えないのでなんとなく暗い。ほどなくヤマガラ、シジュウカラ、コガラ、メジロが姿を見せてくれた。しばらく鳥の出ない時間があったりするがカケスの声も聞こえたり退屈することはない。キビタキも登場してくれ結構愛想よく振舞ってくれる。「シシシシシ」という声が聞こえていたが、ヤブサメが姿を見せてくれたときは嬉しかった。何か大きな鳥が飛んで来たと思ったらクロツグミだった。それも♂と♀。ほんの短い時間で水浴びすることもなく姿を消してしまったが、心に残る瞬間だった。
久しぶりに磯の香りをかいできた。浜辺に沿ってゆっくりゆっくり歩く。今日も蒸し暑くじっとりと汗ばんでくる。もしかしたらカラシラサギに会えるかもしれない。そんな淡い思いを抱きながら、ゆっくり歩く。ずいぶん潮が引いていて潮干狩りの人をたくさん見かける。子供の頃、父親と行った潮干狩りの光景が懐かしく浮かんでくる。たった一度だったけれど温かく懐かしい思い出だ。遠くに見えるサギは、ダイサギとコサギ。近くにはアオサギの姿が見える。さらに少し歩くとコサギとダイサギが採餌している。しばらく眺めているとふわっとゆっくり飛んで行った。
雨上がりの道を汗をかきながら歩く。道端の草もずいぶん伸びて木々の葉もずいぶん繁っている。時折、心地よい風が通り抜けていく。いつもはヒヨドリの声しかしない小さな林に小鳥の声がして何かが飛んで来た。メジロだ。久しぶりに見かけるメジロに新鮮さを感じてカメラを向けた。動きが早くその上、繁った葉の陰に隠れてなかなか写真が撮れない。ようやくメジロの顔が見えた。通りがかりの人に「何を撮っているんですか?」と尋ねられた。「メジロです。」と答えるとがっかりしたように自転車で走り去っていった。
天気予報では雨だったが、まずまずのお天気になりそう。鳥のお仲間と富士山に向かった。富士山麓には、何回か行ったことがあるが、鳥見を目的に富士山に向かうのは初めてである。目的地の五合目まで記憶の中のものより距離があり新鮮な気分で車窓を眺めた。
車を降りるとルリビタキの囀りが出迎えてくれた。ゆっくりと坂を下りるとカメラを構えた人の姿が眼に入ってきた。そのお仲間に加えていただき私もカメラをセットする。真っ先に現れたのがルリビタキ。続いてヒガラ、メボソムシクイ、ウソ(雌雄)。今度はカヤクグリが2羽(多分雌雄)。カヤクグリは先日北海道で見損なったので嬉しかった。人気者のキクイタダキも登場。忙しい動きながらゆっくりと観察できる。昼食を挟んでまた鳥たちの現れるのを待つ。ほどなく「ガーガーガー」と声がしホシガラスが登場した。目の前に現れたときは、あまりの大きさに慌てブレ写真が2枚撮れたのみ。少し離れた暗いところに止まったのをなんとかカメラに収めた。
「ギュイー ギュイー」と賑やかなオナガの声がする。オナガは尾長と書く。名前の由来は、尾が長いことからであろう。成鳥は確かに尾が長いのだが、幼鳥は、これがオナガなの?と思うくらい尾が短い。初めてオナガの幼鳥を見たとき、鳥に関心を持ってまだ日が浅かったこともあって珍鳥かもしれないと胸が高鳴った思い出がある。
オナガは関東では珍しくないが、関西の人はわざわざ関東までオナガを見るために出向いてくるという。オナガの分布域は本州の福井、岐阜、静岡を結ぶ中部地方以北から東北地方までとされている。「ギュイー ギュイー」とうるさいくらいのオナガだが、地球規模で考えると見たことがない人が多いのかもしれない。
天気予報通り昨日は雨になった。ずいぶんたくさん降ったので、鳥たちはどうしているだろうか。やっぱり様子を見に行こう。
林が近づくと鳥の声がする。元気なオナガの声だ。小さな声も聞こえる。あの声はなんだろう。シジュウカラの巣立ち雛のような気がする。キジバトも飛んだ。3羽いるようだ。地面に瀕死のカラスが落ちていた。こんなカラスの姿を見るのは、初めてだ。何かが林の中を飛んだ。止まった木の枝を見るとツミだ。ツミが巣立ちしたのだ。ずいぶん綺麗なツミだ。思いがけずツミの巣立ち雛に出会え足取り軽く帰路に着いた。
昨年の夏、クレヨンハウスの夏の学校で素敵な物語に出会った。それは、南アメリカの先住民に伝わるお話である。
森が燃えていました
森の生きものたちは
われ先にと逃げていきました
でもクリキンディという名のハチドリだけは
いったりきたり
口ばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは
火の上に落としていきます
動物たちがそれを見て
「そんなことをしていったい何になるんだ」
といって笑います
クリキンディはこう答えました
「私は私にできることをしているだけ」
世界で最も小さい鳥といわれるハチドリ。ハチドリは大変小さいけれども、最も勇敢な鳥のひとつともいわれる。それと同時に最も美しい鳥のひとつでもある。この物語に出てくるクリキンディは、からだは小さいが大きな勇気を持って行動した。小さなひとしずくが集まれば大きな力になる。今の私にできること。もう一度ゆっくり考えてみよう。
このブックレットは、ゆっくり堂から発行されています。なお、HP掲載にあたってご了解いただいております。
情報をいただいていたが昨日、都合で行けなかった多摩川河口に始発電車で向かった。なんとか目的の場所にたどりつき先着の方にご挨拶をしお話を伺う。稀な旅鳥ハシグロクロハラアジサシは、今日は見られないという。「でもベニアジサシがいますよ。」とのことでスコープを見せていただく。胸のところがやさしいピンク色なのがわかったときは、とても嬉しかった。私のカメラでは、かなり厳しいがベニアジサシを何枚も撮った。コアジサシも撮った。クロハラアジサシがかろうじて1枚撮れた。ハジロクロハラアジサシもいるという。そのとき「ハシグロだ!」との声があがった。みんなの動きが変わった。緊張と興奮。私もはるかかなたの被写体にレンズを向けシャッターを切った。
今朝は、ずいぶんたくさん雨が降った。さすがに今日は鳥撮りは、お休みと思っていたがいつの間にか雨が上がった。所要で少し遠くまで出かけることになっていたので途中、公園に立ち寄った。カモたちが、のんびり泳いだり歩いたり実にのどかな風景である。
ピィーッ。カワセミが道路の向こう側から池に向かって飛んできた。見事なダイビング。魚を獲るとすぐにまた飛んで行った。別のポイントでもカワセミの姿が目に入った。このカワセミは上手に魚を獲ると、いつもの柵に止まっておいしそうに食べ、飛んでいった。今日のカワセミは雨上がりの緑に映えて一層鮮やかに見えた。
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