とりどり日記

[2007/11/1 〜 ]

2007/12/31 思い出の鳥たち

タンチョウ

2007年がもうすぐ終わろうとしています。今年1年、ずいぶんたくさんの鳥たちとの出会いがありました。身近な鳥、渡りの鳥、その地域でしか見られない鳥、珍しい鳥。四季折々、出会った鳥たちの姿が思い出され、今、鮮やかによみがえってまいります。

鳥との出会いは、人との出会い。その折々に様々な出会いがありました。たくさんの方々のお力をいただき、鳥たちとの出会いが実現いたしました。ここに感謝の気持ちをこめて2007年に出会った鳥たちの中から、特に心に残る鳥たちをご紹介させていただきたいと思います。

くる年も思い出に残る鳥たちに出会えますように。

ここをクリックするとスライドショーをご覧いただけます。

2007/12/30 コクガン

コクガン

今朝は、季節を間違えたかと思うほど暖かな朝だった。松林を過ぎると朝の光を浴びて静かな海が広がってくる。しばらく歩くとオオバンが数羽泳いでいるのが見えた。さらに歩くとウミアイサ(♀)がこちらに向かって泳いでくる。近くにはハジロカイツブリの姿も見える。さらに足を伸ばすとカメラを構えた方の姿が見えた。

防波堤の下にコクガンの姿があった。コクガンの幼鳥だという。コクガンの特徴である喉のところの白斑が、ほとんど見られない。近くにはヒドリガモ、ホオジロガモ(♀)、アメリカヒドリの姿が見える。コクガンは、潮が引くのを待っているようだったが、何度か飛んで、沖の方に飛んでしまった後は、なかなか戻ってこなかった。

2007/12/29 シメ

シメ

雨上がりの公園。今日は、いつもお世話になっている方にお会いして、鳥見をご一緒させていただいた。最初の公園では、シメの声があちこちから聞こえてくる。ツグミも負けじと鳴いている。いつもは、メジロやエナガの群れに出会うのだが、今日は、珍しく出会わない。シジュウカラは、カエデの木を飛び回っていた。アカハラにも出会った。

二つ目の公園では、メジロ、エナガ、シジュウカラの混群が杉木立の間に現れて、ひとしきり賑やかな小鳥さんの集いといった感じであった。池のところでは、カワセミが、しばらく動かずに「綺麗に撮ってね。」と言わんばかりのポーズをしてくれた。

小雨が一時、ぱらついたものの傘をさすほどでもなく、雨上がりで人気のない公園は、静かで、なかなか良い雰囲気であった。

2007/12/28 シロハラ

シロハラ

慌しい年の瀬と言いながら、今日も鳥見に出かけた。昨日、久しぶりに訪れた公園に柿がまだ残っていた。そこにメジロが入れ代り立ち代り飛んで来て、美味しそうに啄ばんでいる姿を見た。何枚か写真を撮ったのだが、思うような写真が撮れずどうにも心残りである。

今日もメジロが飛んできて、柿を美味しそうに啄ばんでいく。しばらくメジロの様子を見ながら写真を撮っていると、大きな鳥影が見えた。柿の間からシロハラの顔が見えた。小さなメジロに比べれば、ずいぶん大きい。柿をがぶりと美味しそうに啄ばみ、慌しく立ち去っていった。シロハラも年の瀬で忙しかったのかもしれない。

2007/12/27 セッカ

セッカ

家事を手早く済ませ、久しぶりに田んぼに向かった。タヒバリが数羽飛び立ち、田んぼの中に姿を隠した。ルゥルゥルゥルゥルゥ。カワラヒワが飛んでいく。高い木の上を見ると、カワラヒワが30羽ほどとまって、くつろいでいる。

ちょっと距離はあるけれど、セイタカアワダチソウの白い綿毛の上にスズメがとまった。少し離れたところには、セッカの姿が見える。この季節のセッカを見たのは、初めてなので新鮮な感じを受けた。冬枯れの田んぼで出会ったセッカ。地味な鳥だけれど大好きな鳥だ。今日も嬉しい出会いだった。

2007/12/26 ルリビタキ

ルリビタキ

冬の公園の人気者は、何と言ってもルリビタキであろう。もちろん今、話題のオジロビタキも大いに人気を博しているが、ルリビタキの方が、ずっと馴染み深い鳥であろう。

この冬、何箇所かの公園でルリビタキに出会った。ある公園では、ルリビタキの声は、聞こえるのだが、とうとう姿を見ることが出来なかった。ルリビタキは、人馴れしやすいので、こういうケースは、なかなか珍しい。私の住む町の二つの公園でも、綺麗なルリビタキが観察されている。

ルリビタキの瑠璃色には、皆の目を、そして皆の心を吸い寄せる力がある。オオルリやコルリの瑠璃色も同じことが言えるのでは、ないだろうか。

昨日、静かな公園で出会ったルリビタキ。とても綺麗な瑠璃色だった。もう少し細い枝にとまって欲しかったのだが。今度会えるのは、何時だろう?

2007/12/25 コゲラ

コゲラ

すっかり葉の落ちた木々が、一層、寒さを感じさせる。公園内の枯葉の上を歩くとカサカサと音がして、冬らしさが伝わってくる。

スズメが数羽飛んできた。続いてシジュウカラ。モミジの木に一瞬とまったが、すぐにまた飛んで行ってしまった。メジロの声が聞こえてきた。メジロは、2羽飛んできたのだが、仲良く木にとまることはなく、力の強い方が勝っているようだ。高い木の上にいたコゲラが、だんだん降りてきて写真を撮りやすい位置にとまってくれた。久しぶりに会うコゲラ。その仕草がとっても可愛い。

冬の公園で出会った小鳥たち。見慣れた小鳥たちだが、その仕草や表情を見ていると、心が安らぎ、ほのぼのとしてくる。寒い一日だったが、心は、ぽかぽか。今日も嬉しい出会いに感謝。

2007/12/24 カワアイサ

カワアイサ

今日は、クリスマス・イブ。都心に出かけてみるとクリスマスのデコレーションをあちこちで見かけた。サンタクロースの服装をした人にも、何人か出会った。良い子たちへのプレゼントを届けるのだろうか。

今年もカワアイサが飛来していると聞いたので、1年ぶりにカワアイサに会いに出かけた。たくさんのキンクロハジロに混じってカワアイサの姿があった。頭頂部の緑色を出すのは、なかなか難しい。光があたったとき、その角度によって綺麗に色が出たり、真っ黒になってしまったり。体の白い部分を白とびせず、頭の緑色を綺麗に出すにはと、悪戦苦闘。とうとう納得のいく色を出すことが出来なかった。

2007/12/23 ビロードキンクロ

ビロードキンクロ

お昼頃から、太陽が顔を出し、外は暖かそう。鳥たちの姿を見ていると落ち着くので、やっぱり出かけることにした。船橋までの休日の回数券が、たくさんあるので、谷津干潟にしようか三番瀬にしようか迷ったのだが、三番瀬に決定。理由は、ビロードキンクロに、もしかしたら会えるかもしれないと思ったからだ。

三番瀬に着くとハマシギの群れが出迎えてくれた。今日は、海も穏やか。カモたちが、浜辺でゆったりとくつろいでいる。遠くに見えるミヤコドリの姿が美しい。ハジロカイツブリが近くに来て、何度も潜水していた。オオバンやヒドリガモ、スズガモなどが、気持ち良さそうにゆったりと泳いでいる。

スコープを向けている方に、お尋ねしてやっとビロードキンクロの姿を見つけることが出来た。カモたちが泳いでいる中で、嘴を入れて眠っているのだが、真っ黒な体に目先の白色が目立ってすぐにそれとわかった。前回、三番瀬に来たときは、あまりに遠かった。今回は、比較的近かったので嘴なども観察できて嬉しく楽しい時間を過ごすことが出来た。今日の出会いに感謝。

2007/12/22 マヒワ

マヒワ

今日は、冬至。朝から氷雨が降り、どんより暗い一日だったので、1年のうちで1番昼の時間が短いという実感も薄いものであった。雨の日には、潔く鳥見を諦められる。たまには、雨の日も良いものだ。

今シーズンは、あちこちでキクイタダキとマヒワが観察されているようだ。昨年は、アカウソやオオマシコなど赤い鳥が大いに話題をさらったものだったが、今シーズンは、黄色い鳥が話題になっている。昨日、訪れた公園でもキクイタダキとマヒワのポイントにカメラマンが集まっていた。

昨日、出会ったマヒワの群れは、多いときで30羽ほど。ハンノキにとまり、何羽かが水場に時折、降りてくる。羽を広げたところは、とっても綺麗だった。昨日は、羽を広げたところが撮れなかったので、また近いうちに出かけてみたいと思っている。

2007/12/21 キクイタダキ

キクイタダキ

今日も暖かくて過ごしやすい一日だった。先日、マヒワを苦労して探した公園に、今日も出かけることにした。今回は、キクイタダキとマヒワのポイントを詳しく教えていただいたので、疲れることなくポイントに到着することが出来た。

最初にキクイタダキのポイントに行くと、たくさん大きなカメラが並んでいる。到着してほどなくキクイタダキが現れた。何度もホバリングしている。シャッターを押してはみるものの証拠写真にもならない。とにかくキクイタダキの動きの速さは、格別なので、あたふたしながら、シャッターを押し捲った。

次にマヒワのポイントに回った。ここは、水場にマヒワが降りてくる。かなり近い距離でマヒワを見ることが出来て、とても嬉しかった。ベニヒワもこれくらい近くで見られたら、どんなに嬉しいことだろう。

陽が傾きかけ、風も冷たくなってきたので、またの機会を楽しみに引き上げることにした。

2007/12/20 ベニマシコ

ベニマシコ

今日は、風もなく暖かな一日だった。日差しは、すっかり冬らしい色合いになり、葉を落とした木々や、枯れた草むらに、時折、小鳥の姿が見える。

草むらの中に素早く入り込んだ鳥は、アオジだった。胸のところが、優しい黄色のように見えた。ウグイスも草むらの中で、忙しそうに動いている。ジョウビタキ(雌)も、木の枝にとまったり、草むらの中に隠れたりしている。

少し離れた草むらからフィ、フィ、フィ、フィという声が聞こえてきた。あれはベニマシコ。そう思って辺りを探してみる。いた。いた。ベニマシコがイノコズチを一心に啄ばんでいる。その表情の可愛らしいこと。反対側の草むらでも、ベニマシコの声がする。枯れた草の隙間から、かなり赤いベニマシコの姿が見えた。セイタカアワダチソウを口元にいっぱいつけて、美味しそうに啄ばむ姿は、幼子が、綿飴を食べているようだ。何だかほのぼのとしてくる。今日も嬉しい出会いだった。

2007/12/19 オジロビタキ

オジロビタキ

先日、初冬の公園でオジロビタキに出会った。尾をピーンと上げた姿は、何とも可愛い。あの姿をもう一度見たい。そう思って今日もオジロビタキに会いに出かけることにした。

ティティ、ティティ。小さな声が聞こえる。どうやらドウダンツツジの中から、その声は聞こえてくるようだ。新芽が見えるアジサイのところに、オジロビタキは現れた。ふっくらして小柄な姿、つぶらな瞳。何とも愛らしいオジロビタキの姿である。

何度か同じところにとまったが、松の木の枝にとまったり、高い木の上にとまったり、だんだん行動範囲が広くなってきた。可愛い姿を見られたので、今日は、これで十分。暖かくなる頃まで、ゆっくりしていってね。そうオジロビタキに語りかけて帰路についた。

2007/12/18 アカハラ

アカハラ

久しぶりに近くの公園を訪れた。紅葉の頃、何度か訪れて以来である。先日、ルリビタキのポイントを教えていただいたので、しばらく待ってみたのだが、鳴き声が聞こえてこない。公園内を少し歩いてみた。

昨年アカハラに出会ったところにアカハラの姿が見えた。枯葉の中に嘴を入れ、一生懸命、採餌している。小さな実が落ちているのを啄ばんでいるようだ。時々、飛んで木にとまったりするが、枯葉の上で、しばらくじっとしている。かなり近くまで寄ってくるので、写真が撮れない。

葉のすっかり落ちたモミジの木にシメが飛んできた。枝が邪魔して写真は撮れないが、シメの鳴き声が聞こえてくる。ツグミも2羽飛んできた。ヒヨドリも近くでホバリングしている。

池のところに回ってみた。ジョウビタキの雌が飛んできて松の木の中にとまった。セキレイの声が聞こえてきたと思ったらキセキレイが飛んできて水辺に降りた。尾を振り振り採餌している。

もう一度ルリビタキのポイントに立ち寄ってみた。今度は、ルリビタキの声がする。ようやく姿が見えた。綺麗な雄のルリビタキだった。

今日は、ゆったりとした空間で鳥たちが出迎えてくれ心安らぐひとときを過ごすことが出来た。今日の出会いに感謝。

2007/12/17 冬の裏磐梯

冬の裏磐梯

冬の裏磐梯。雪に覆われた白銀の世界を何度、夢見たことだろう。その夢が実現した。ベニヒワの美しい群れと共に。初日の裏磐梯でベニヒワを待つ間に出会ったのが、カモシカ。木立の中にいたのだが、私は、すぐに見つけることが出来なかった。大きな体なのに、すぐに分からなかったのは、保護色になっているからだろうか。

ヒガラやエナガにも出会った。アカゲラも何度か姿を見たのだが、枝の奥で写真は、難しかった。この日、裏磐梯では、今シーズン初認というヒレンジャクにも出会うことが出来た。距離が200mはあると思われたが、ヤドリギの木に20羽ほどの群れがとまった。

雪景色の中で一際映えるのが、カンボクの赤い色である。別名「鳥食わず」と言われるのは、毒性があるからであろう。

二日目の朝、一夜のうちに辺りの景色が一変した。一晩中、吹雪いたのでかなりの雪が積もり、まさに白銀の世界そのものである。その雪景色の中でホオジロ2羽に出会った。

吹雪の予報だったが、朝は、青空が見え、まぶしい太陽の光がことさら嬉しかった。ところが、ベニヒワが300羽ほどの群れで現れると天気は、一変し、吹雪いてきたのだ。絶妙のタイミングで、ベニヒワに出会えたのは、何とも幸運で、吹雪の中でも夢中でシャッターを押していた。不思議なもので、あの吹雪の中でも決して寒くはなかった。憧れのベニヒワに会えた嬉しさが、体を熱くしていたのであろう。

鳥たちの広場・番外編に「裏磐梯のベニヒワの群れ」を追加しました。

2007/12/16 ベニヒワ

裏磐梯のベニヒワの群れ

東京近郊の公園では、マヒワの群れが秋の訪れと共にあちこちで見られ、キクイタダキと共にたくさんの人たちを楽しませている。マヒワを見る機会は、今まで何度かあったのだが、私は、まだ見ぬベニヒワにずっと恋焦がれていた。

ベニヒワが羽音を立てて飛んできた。その数、およそ300羽。あたり一面雪で覆われた世界。ベニヒワの羽音だけが、静寂を破って何とも神々しい。長い間、会いたい会いたいと念じ続けてきた鳥。その姿を自分の目ではっきり見ることができた。この瞬間の嬉しさ、喜びを、どんな言葉で表現すれば良いのだろう。

ベニヒワの名の通り、紅色を頭頂に乗せ、ハンノキの実にぶらさがり、一心に啄ばむ。その姿の何と愛らしいことだろう。しかし、あまりの数の多さに一体どの鳥を撮影すればよいのか、途方にくれるほどである。

不思議なことに、この鳥が現れると吹雪いて来る。ようやく赤い鳥を見つけ、ファインダーに入れると雪が降り始めすぐに吹雪いて撮影できる状況ではなくなってしまう。何とも不思議な鳥である。ベニヒワは、天からの使者なのだろうか。

12月15日〜12月16日まで、懇意にしていただいている鳥見宿のご主人に案内していただき白銀の世界の裏磐梯でベニヒワ三昧を堪能させていただいた。案内していただいたご主人、ご一緒させていただいたKさん、現地のTさんには大変お世話になりました。厚くお礼申し上げます。

2007/12/15 トモエガモ♂

トモエガモ♂

東シベリアで繁殖し、冬鳥として日本に飛来するトモエガモ。そのトモエガモが主に植物を食べ、ドングリが大好きだと知ったのは、つい最近のことである。オシドリがドングリが大好物だと知ったときも、大いに驚いた。数年前、明治神宮で池が氷結したとき、オシドリがツルツル滑りながら湖面に落ちたドングリ目掛けて歩いていた姿が思い出される。

トモエガモの雄の顔には、黄白色と緑黒色の巴の形に似た斑紋がある。名前の由来は、そこから来ているという。なかなか会う機会が少なくなったトモエガモ。この冬、日本のおいしいドングリをたくさん食べて、皆の目を楽しませ、心和ませて欲しい。

2007/12/14 トモエガモ♀

トモエガモ♀

今日は、ずっと気になっていたトモエガモに会いに出かけることにした。昨日の雨は遠くに去って、今日は、朝から気持ちの良いお天気である。まず池の周りを一回りしてたくさんいるカモたちをゆっくり観察した。ハシビロガモ、キンクロハジロ、オナガガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ。ずいぶん賑やかな湖面である。それに加えてユリカモメのまた多いこと。

ようやくトモエガモの雄に出会った。確かトモエガモ(雄)が2羽と聞いていたのだが、丁寧に見て回っても雄の姿は1羽しか見当たらない。雌もいるというので、今度は雌を探す。しかしお休みタイムのようで、この状況の中からトモエガモの雌を探すのは至難の業である。しばらく様子を見ることにした。

だんだん気温が上がってきた頃、カモたちの動きに変化が出てきた。陸に上がってお食事タイムのようである。その中にようやくトモエガモ(雌)の姿を見つけた。小さな体のトモエガモが歩く姿は、本当に愛らしい。木の葉がたくさん落ちている中からドングリを見つけ出し一心に食べる姿は、これまた微笑ましい。

初冬の柔らかな日差しの中で、今日は、心温まる風景を見ることができた。

2007/12/13 クロジ

クロジ

昨日、あれほど暖かく過ごしやすい日だったのに、今日は、氷雨降る寂しい一日となった。久しぶりに落ち着いた時間が出来たので、かなり以前の画像を見直してみた。手賀沼のコブハクチョウとの出会いが野鳥に関心を持ち、写真にも興味を抱くきっかけになったのだが、その初期の頃、撮影したコブハクチョウの親子の写真には、ほのぼのとした温かみを感じて殊更懐かしく胸が熱くなった。

数日前、都内の森で出会ったクロジ。この場所は、野鳥に関心を持つ道しるべを教えてくださった人との出会いの場所でもある。この日、珍しくカメラマンが一人もいなくて、数年前、初めてこの森を訪ねた日のことが、一層懐かしく思い返され懐旧の情に浸りながらクロジを撮影した。

鳥との出会い。人との出会い。これからもその折々の出会いを大切に野鳥に接していきたいと心から願っている。

2007/12/12 マヒワ

マヒワ

今日は、小春日和。青空が広がり心ものびのびしてくる。今日も初冬の公園へ足を向けた。今日の公園では、釣り人の姿が数人、キャンバスに向かっている人の姿や親子で和やかに散歩している人の姿などゆったり落ち着いた雰囲気だった。

今日、私が会いたいと思っていたのは、マヒワだ。近くの公園では、あまり見られなくなったので、ちょっと足を伸ばしてみた。昨年、マヒワを見たハンノキのところで、しばらく待ってみたのだが、スズメとシジュウカラの声しか聞こえてこない。

コサギやヒドリガモなどを撮って帰ろうとしたとき、ふと立ち止まり上を見上げるとカワラヒワの群れの中にマヒワの姿が見えた。やっと会えた!マヒワに会えたことで、急に力が湧いてきた。頸が痛くなるほど上を見上げてずいぶんたくさん写真を撮った。今日もまた嬉しい出会いだった。

2007/12/11 ビンズイ

ビンズイ

今日も初冬の公園を訪ねた。まだ紅葉が残っているところもあり、そこからシジュウカラの声が聞こえてくる。すっかり葉の落ちた木々の根元には、枯葉がたくさん落ちている。

緑色の草の上に枯れたカエデの葉の赤味を帯びた色が不思議な旋律を奏でている。そこにビンズイの姿があった。尾をふりふり一心に採餌している。先日、林で出会ったビンズイは、なかなか近づくことが出来なかったが、ここのビンズイは、散歩の人が立ち止まっても落ち着いている。

少し離れた植え込みのところから小さな声が聞こえてきた。アオジとメジロがアジサイに止まりさらに奥の植え込みに入っていった。シロハラも一瞬だったが、横切るのが見えた。初冬の公園には、小鳥のくつろぐ空間がある。

2007/12/10 ジョウビタキ

ジョウビタキ

久しぶりに近くの公園に足を向けた。昨年は、たくさんヤマガラがいてずいぶん楽しませてもらったのだが、今シーズンは、ヤマガラの声が聞こえてこない。キクイタダキが、まだいるかもしれないとのことだったが、3時間ほど公園にいる間に、その姿を見ることはなかった。

メジロは、群れで何度か見かけた。エナガも数羽可愛い姿を見せてくれた。大好きなエナガを見ると心が和んでくる。ジョウビタキの雌雄は、元気よく何度も登場し、サービスよく愛嬌を振りまいてくれた。初冬の公園には、まだ秋色が残っていて小鳥たちの声を聞きながら静かな雰囲気を味わうことが出来た。

2007/12/9 ミコアイサ

ミコアイサ

湖面の水の色は、お天気によってこれほど変わるものなのだということを昨日、実感した。一昨日は、澄み渡った青空で暖かく沼のほとりに立って眺める湖面は、美しいブルーだった。その綺麗なブルーの湖面にミコアイサが2羽現れて程よい距離で撮影させてくれた。

昨日の沼は、風が冷たく青空がわずかに見えるものの雲が多く湖面はグレーで、一層寒さを感じる雰囲気だった。やはりミコアイサが姿を現したのだが、湖面の色が暗くてとても残念だった。

「空色」あるいは「水色」と言われるブルーは、鳥の姿も引き立て、心も弾ませてくれる。今度は、青空の日に沼を訪れよう。

2007/12/8 ミコアイサ

ミコアイサ

昨日は、小春日和だったのに、今日は風が冷たい。沼のほとりに立って湖面を見渡す。ユリカモメが杭にとまり、マガモ、キンクロハジロ、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリ、コブハクチョウなどの姿が見える。

沼のほとりを少し歩いてみる。すっかり冬の装いになった葦原からホオジロが飛び立った。葉を落とした木にカワラヒワが10羽ほどとまっている。前方から羽音を立ててコブハクチョウが4羽飛んできた。コブハクチョウに驚いたのかカワラヒワが一斉に飛び立った。もと来た道をゆっくりゆっくり歩く。タゲリが数羽飛んでいくのが見える。葦原の中から薄茶色の動物が現れた。イタチだった。上空には、チュウヒの姿も見える。

しばらく沼のほとりを歩いて、葦の間から湖面を見渡す。ミコアイサの姿が見えた。毎年、この沼に飛来しているとは聞いていたが、今まで機会がなかった。比較的近い距離で、ミコアイサの姿を見られて風の冷たさも、いつの間にか忘れていた。

「沼のほとり」温かみがあって心安らぐ言葉である。その沼のほとりを、またいつかゆっくり歩いてみたい。

2007/12/7 ミヤマホオジロ

ミヤマホオジロ

今日は、小春日和。過ごしやすい一日だった。久しぶりに林を歩いた。紅葉もすでに終わり、枯葉を踏んで歩くと、カサッカサッと乾いた音がする。所々にドングリや木の実が落ちていて静かな初冬の林に差す柔らかな光が、心を和ませてくれる。

こんもりした常緑樹の中で小さな鳥の声がする。しばらく様子を伺っているとアオジとビンズイの姿が見えた。すっかり葉を落とした桜の木には、ジョウビタキが飛んできた。高い木の上では、モズが辺りを見渡している。日陰の草むらから小鳥が飛んで木の枝にとまった。ミヤマホオジロのお嬢さんだ。今シーズン初めての出会い。今日も嬉しい出会いに感謝!

2007/12/6 アメリカコハクチョウ

アメリカコハクチョウ

今朝は早起きして白鳥が飛来している本埜村に向かった。現地到着6時40分。ちょうど給餌の時間でオオハクチョウ、コハクチョウがひしめき合いそれに加えてオナガガモが群がりすさまじい朝の食事風景である。

朝の赤味がかった光の中でオオハクチョウやコハクチョウの姿を見るのは、なかなか味があって美しい。しかし写真を撮るには、なかなか難しい条件だった。昨年はハクチョウの飛来数が500羽を越したという。多い時には1,000羽を越した年もあったという。2日前には、480羽と聞いている。この冬、何羽のハクチョウたちが、本埜村で越冬するのだろう。

その数多いオオハクチョウ、コハクチョウの群れの中から、ようやく2羽のアメリカコハクチョウを見つけ出しファインダーを見つめ続けて飛び立ちの瞬間も何とか撮影することが出来た。飛翔のところまで追いきれなかったのだが、運良く、戻ってきたアメリカコハクチョウを何とか撮影できた。偶然とは言え、嬉しい瞬間だった。

2007/12/5 ハクガン

ハクガン

ハクガン。全身が白くて、嘴と足はピンク色をしている。漢字の「白雁」のイメージから、とても夢のある鳥としてずっと会いたいと願っていた鳥である。

明治時代初期までは、飛来数も多く、東京湾が雪のように真っ白になったほどだったと言われている。しかし、現在では、群れでの飛来数が少なくなり、数少ない冬鳥とされている。

そのハクガンが25羽新潟県に飛来しているというので、出かけてきた。夜明け前の薄暗い中でも、確かにその白さは目立っていた。すぐ近くにマガンやヒシクイがいるためか、一層、その白さが印象に残っている。

改めて画像を見直し、ハクガンに出会えたことの喜びと、その白さに改めて驚いている。

2007/12/3 新潟・渡り鳥

鳥たちの広場「新潟・渡り鳥」にリンク

冬の新潟。雪に閉ざされた風景を想像するだけで、今まで一度も訪れる機会がなかった。今回、ハクガン25羽が飛来しているとのことで、期待に胸膨らませて新潟に向かった。

何より驚いたのは、どこを見ても雪がないことだった。雪国・新潟のイメージから程遠い風景である。裏日本特有の天候の変化の激しさは、もちろんあった。今、晴れていたと思っても、すぐに雨が降り出す。この地方では、傘は、手放すことが出来ないようである。

天候の変化の合間を縫って、ハクガンやヒシクイ、マガンなどを観察・撮影できたことは、とても幸運なことであったと感謝している。トビが飛んでも何の変化もないのだが、ひとたびオジロワシが、松の木から飛び立つとカモたちが、まず騒ぎ出し、続いてハクガン、ヒシクイ、マガンなどが右往左往している。池全体が大騒ぎである。

今回、ハクガン25羽の姿を確認出来たことが何より嬉しいことであった。ハクガンが留守の間には、カワアイサ、ミコアイサ、コハクチョウ、マガモを初めたくさんのカモ達、カンムリカイツブリなどが、楽しませてくれた。残念だったのは、サカツラガンをスコープで見せていただいたのだが、距離がありすぎ、撮影できなかったことである。雨の中ではあったが、田んぼで、出会ったアメリカコハクチョウの姿も忘れられない。

25羽のハクガンが、無事に越冬し、次回には、さらに数を増やして飛来してくれるよう心から願っている。

2007/12/1 キセキレイ

キセキレイ

長い尾を振りながら、チョンチョンと草むらをスキップするように歩いている。歩いていると表現するより跳んでいると表現する方が適切かもしれない。キセキレイ。漢字では、黄鶺鴒と書く。長い尾を絶えず上下に振るので「石たたき」とも呼ばれると言う。もっともこれは、キセキレイだけではなく、ハクセキレイやセグロセキレイなどについても言えることなのだが。

私が初めてキセキレイに出会ったのは、透き通るように綺麗な水が流れる小川のほとりであった。小川の両脇にある大小様々な石の上をチョンチョンと、あの長い尾を振りながら上手に歩いていた。今回出会ったキセキレイは、公園の中である。やはりその公園にも、透き通るような水の流れがあって、流れのそばの草むらを嬉しそうに跳んでいた。

なかなか鳥に出会えないとき、このキセキレイに出会うと幸せな気持ちになれるから不思議である。

2007/11/30 カワセミ

カワセミ

鳥に関心を持っていなくても、おそらく知っていると思われるのが「カワセミ」であろう。あのコバルトブルーの鮮やかな色合い。ピィーと鳴きながら湖面を横切る姿に出会うと、その日は、嬉しいことがありそうな予感がしてくる。もっともカワセミに出会ったこと自体、嬉しい出来事なのだが。

今まで、シャッターを押す前に飛ばれたことが、どれくらいあったことだろう。先日、出会ったカワセミは、ずいぶん長い時間、同じ姿で湖面を見つめていた。あのカワセミの後姿には、不思議な力があった。

空もどんよりして心も晴れない日に、コバルトブルーのカワセミの画像を眺めてみる。何だか不思議と力が湧いてきた。明日は、きっと素晴らしい出会いがあるに違いない。

2007/11/29 メジロ

メジロ

「ムラサキシキブ」この名を初めて聞いたとき、何と優雅な響きだろうと強くまた深く心に残った記憶がある。鳥に関心を持つ前に、京都の庭園で見かけたのが、初めてである。

そのムラサキシキブにメジロが数羽、たびたび飛んできて、おいしそうに啄ばんでいく。ウソも来るというので、先日、しばらく待ってみたのだが、現れたのは、ヒヨドリとジョウビタキ(♀)それにメジロだけだった。メジロの食事風景を見ていると、逆立ちになって器用にムラサキシキブの実を啄ばんでいる。その姿は、愛らしくて何とも微笑ましい光景だ。「ムラサキシキブ:メジロの巻」というところだろうか。

2007/11/28 アオサギ

アオサギ

今日の風は、冷たかった。ここのところ何日か暖かな日が続いていたので、余計、寒さが身にしみた。午前中は、綺麗な山並みの見える河原で2羽の可愛いカイツブリやオオバンなどを撮影した。紅葉した木々と山並みを背景に飛ぶ白いサギの群れは、美しかった。

次に回った公園では、広い園内の木々が紅葉したり黄葉したりして深まりゆく秋を満喫することが出来た。しかし、カラスが異常に多く、紅葉した背の高い木に30羽以上もとまっている。次に多いのが、ヒヨドリで、これまた忙しそうに紅葉した木々を飛び回っている。アオサギの姿も数羽。カワラヒワ、シメ、オナガの姿も見かけた。晩秋の公園は、カラスとヒヨドリの声で賑わっていた。

2007/11/27 ベニマシコ

ベニマシコ

今日は、朝からどんよりしたお天気で、空を見上げると雲が厚く、出かけるのを諦めようと思ったのだが、家にいるのも落ち着かない。思い切って出かけることにした。

目指すは葦原。林の中は、暗くて無理と思い葦原に決めた。ススキの穂が風もないのに揺れている。下の方で、アオジの地鳴きと、ウグイスの地鳴きがする。少し離れたところでジョウビタキの姿が見え隠れしている。ススキのところにホオジロ(雄)が飛んできて穂先にとまり、おいしそうに啄ばみ始めた。

今度は、近くで懐かしいベニマシコの声がする。枯れたセイタカアワダチソウもあたり一面にあり、私の背より高いので声のする方を探すのだが、なかなか見つからない。枯れた草の隙間からようやくベニマシコの姿を見つけることが出来た。「飛ばないで!」そう念じてカメラを向けた。

2007/11/26 ルリビタキ

ルリビタキ

今日も昨日に引き続き暖かな一日だった。これこそ小春日和というのだろう。暖かさに誘われて2箇所の公園を回った。

最初の公園では、ホシハジロ、キンクロハジロ、オナガガモ、ヒドリガモ、ハシビロガモなど実にたくさんのカモたちが、のどかにゆったりと泳いだり、羽繕いしたり、眠ったりしていた。時折、ユリカモメが飛ぶが、カモたちは、それには、お構いなしで、ゆったりくつろいでいるように見えた。紅葉したカエデが水面に映り、湖面に彩りを添えていた。

次に回った公園で、今シーズン初めてルリビタキに出会った。実は、10日ほど前に、都内の公園でほんの一瞬、見かけてはいるのだが、あまりに遠いのと、暗いので、はっきりルリビタキと認識するのは、困難だった。それゆえ、今日の出会いは、とても嬉しいものであった。ヒッヒッヒッと鳴きながら暗い林の中から姿を現し、すぐにまた林の中に戻っていく。この冬、きっと私たちの目を楽しませてくれることであろう。

2007/11/25 メジロ

メジロ

今日は、予報通り暖かな一日だった。最初に訪れた川沿いの道には、かなり散りかけてはいるが、紅葉した桜の木が何本もあり、そこにカワラヒワやメジロが飛んできて可愛い声で鳴いていた。川には、ヒドリガモやオナガガモ、ユリカモメなどの姿があり、のんびりゆったりとした光景である。

次に訪れた公園では、ほぼ終わりに近いサワフタギの実にシジュウカラ、メジロ、ジョウビタキ(♀)が飛んできて、サワフタギの実を啄ばんでいた。紅葉したカエデは、午後の日差しを浴びて一層、色鮮やかに見えた。そのカエデの近くにあるムラサキシキブにメジロが飛んできてムラサキシキブの実を啄ばんでいく。メジロは、私の大好きな鳥である。今日は、そのメジロに何回も会えて嬉しく心和む日となった。

2007/11/24 カイツブリ

カイツブリ

今日は、所用で鳥見は、お休みしました。今日の画像は、11月18日撮影のものです。

冷たい風の吹く干潟で、カイツブリに出会った。そのカイツブリは、魚とりの達人で、潜水しては、必ずというほど魚を口にくわえてあがってくる。そのときの表情が、また何とも可愛くて忘れがたい。いかにも嬉しそうに、そしてまた、得意そうに魚をくわえてあがってくるのだ。その日、風が冷たくて、すぐに引き上げた人もいたのだが、私は、その場を立ち去り難く、寒さも忘れてカイツブリの仕草に見入っていた。

あのカイツブリは、今日も上手に魚をとって笑顔を見せていたことだろう。

2007/11/23 スズメ

スズメ

いつも鳥見を中心の旅行をしているが、今回、鳥見から距離をおいた格安のツアーに初めて参加した。行き先が、わからないミステリー・ツアーというものである。

初日は、、羽田から新千歳空港に向かい、ウトナイ湖でヒシクイやオオハクチョウなどを見、札幌でイルミナーションを見学、宿泊先の定山渓温泉に向かった。定山渓は、ずいぶん雪が積もっていた。

2日目は、支笏湖、ノーザン・ホース・パークなどを見学、再び新千歳空港から帰路に着いた。

やはり鳥の姿がないと、何とも寂しいもので、ついつい鳥の姿を探してしまう。今日、ノーザン・ホース・パークで出会ったスズメは、とても可愛らしかった。雪の中で、一生懸命、餌を探している。今回の旅行で一番心に残ったのは、そんなスズメの姿だった。

2007/11/21 ミサゴ

ミサゴ

爽やかに晴れ渡った青空。対岸の紅葉した木々を眺め、河原の石に腰を下ろし川面を見つめる。透き通った流れに小さな魚が、たくさん泳いでいるのが見える。水のある風景は大好きだ。特に川の流れを見つめるのは、子供のころから大好きだった。

その川の魚を取りにミサゴが飛んでくるという。ミサゴは、海で見たことしかないので、川で見るミサゴに期待は大きかった。到着するとほどなく、ミサゴが飛んできた。ぐんぐんぐんぐん近づいてくる。あまりの迫力に圧倒されそう。ミサゴが川に飛び込んだ。太陽がまぶしくて、その瞬間がよく見えなかった。でも何とかミサゴが魚をつかんでいる写真を撮ることができた。秋晴れの空の下で、楽しく嬉しいひとときを過ごすことができ、心から感謝している。

2007/11/20 コハクチョウ

コハクチョウ

今年は、例年より暖かいためか本埜村で見られるコハクチョウの飛来が遅れている。10月末に2度ほど様子を見に行ったのだが、コハクチョウは、飛来していなかった。

今日、久しぶりに本埜村を訪れてみた。現地に着いたのが、11時少し過ぎ。車から降りると上空をたくさんのコハクチョウが飛んでいる。今、飛来したばかりの様子で、5〜6羽づつの群れでコハクチョウがすでに飛来している田んぼの上を何度も何度も旋回している。どうも様子を伺っているようだ。やがて着水し平和な安堵の様子が伺えた。これほどたくさんのコハクチョウが間近に飛ぶのを見るのは、初めてだったので、少し興奮し、胸が痛くなるような感激を覚えた。途中、中継地を経由してきたとはいえ、遠いシベリアの地からの来訪者だ。 北帰行は、ひな祭りのころと聞いている。それまで、どうかゆっくり羽を休め、本埜村を訪れる人たちの目を楽しませ、心を和ませて欲しい。

2007/11/19 ミヤコドリ

ミヤコドリ

今日の風は冷たかった。秋から急に冬になったような寒さである。防寒対策は、十分して三番瀬に向かった。到着時は、かなり干潟が広がり、シロチドリの姿が少しとオオソリハシシギが1羽見える程度であった。鳥の姿も少ないが、人の姿がなく、寒風の中、ひとりで三番瀬に立っているのは、何とも心細いことであった。

ようやくご親切な方が現れ、ビロードキンクロをスコープで見せていただいた。距離がありすぎ無理とは思いつつも証拠写真を撮った。ミヤコドリのところにも案内していただき、こちらも何とか撮影した。いつの間にかハマシギの姿が増え干潟が賑やかになってきた。ダイゼンも近くで海草を食べている。シロチドリもちょこちょこと可愛い足取りで、こちらに向かってくる。可愛い鳥たちの姿に、いつの間にか寒さを忘れていた。

2007/11/18 ダイゼン

ダイゼン

風は冷たいが、爽やかに晴れ渡り気持ちの良い一日だった。今日も干潟通い。昨日は、曇り空であったが、今日は、青空を映して海の色も爽やかブルー。昨日出会ったダイシャクシギが今日も2羽で仲良く採餌している。近くには、ヒドリガモやオナガガモが、のんびり泳いでいる。水が透き通って魚が泳いでいるのが、はっきり見える。カイツブリが、何度も、もぐっては上手に魚をとって嬉しそうな目つきをし得意そうな表情をする。

干潟のところにダイゼンが2羽、現れた。仲の良い友達か仲の良い兄弟という雰囲気だ。1羽が歩くともう1羽も同じように歩く。その歩調を見ていると、何とも微笑ましい。突然、1羽が飛んで、すぐ近くに着地した。ダイゼンの腋羽が黒いというのを初めて見ることができた。

風は冷たいが、干潟の風景は、のどかである。

2007/11/17 ダイシャクシギ

ダイシャクシギ

秋晴れの心地よいお天気が続いていたが、やはり11月も半ば。今日は、曇りがちの寒い日となった。久しぶりに干潟の様子を見に出かけてみることにした。潮見表を見て出かけたのだが、ちょっとスタートが遅かったようだ。

干潟を左手に見ながら歩いていると、可愛らしい声が聞こえてくる。フェンス越しに下を見ると、ハマシギが、30羽ほど群れている。その姿の可愛いこと。ピラカンサのたくさんある公園を通り過ぎると干潟が広がってくる。今日は、鳥も人の姿も見えないなあと思いながら、しばらく歩くとようやくカモやサギの姿が見えてきた。

スコープを持った数人のグループの人たちの前方を見ると、ダイシャクシギの姿があった。こんなに近くでダイシャクシギを観察したことはないので、嬉しくなってカメラを向けた。ダイシャクシギの朝食は、カニのようだ。一生懸命採餌していたが、満ち足りた様子で、気持ち良さそうに眠ってしまった。だんだん潮が満ちてくるので、干潟を一周して帰路に着いた。

2007/11/16 コスズガモ

コスズガモ

春には、桜の名所としてたくさんの人が集う公園だが、今は、その桜が紅葉し晩秋の日差しの中で、趣のある景観を呈している。水面に映る紅葉もまた、美しい。いつの間にかカモ達の姿も増えて、オナガガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、ハシビロガモなどが、ゆったりと泳いでいる。人懐っこいオナガガモは、道路にまで出てきてまるでアヒルの行列を見ているようだ。

ユリカモメの数もまた、非常に多い。一本一本の杭に一羽ずつとまって休んでいるが、時折、場所の奪い合いがあり、静かな池に賑やかさを添えている。見慣れたコサギの姿もあった。このコサギは都会のコサギらしくちょっぴり垢抜けて見える。

その池に今年もコスズガモの姿を見ることが出来るのは、何とも嬉しいことである。時折、ずいぶん近くまで来て、人の顔を見るような仕草をするのは、この地にかなり慣れてきたということなのだろうか。

2007/11/15 アオジ

アオジ

今日も嬉しい秋晴れ。紅葉を楽しみながら鳥との出会いも楽しみたいと公園に向かった。公園に着いて最初に目に入ったのが、トチの木の黄葉。青空に黄色の葉っぱが、とても美しい。ほんの一瞬、キクイタダキの姿も見えた。

ハゼの木の紅葉もまた青空に美しい。このハゼの木の近くには、アオジ、シジュウカラ、メジロ、エナガ、ヒヨドリ、ジョウビタキなどが飛んでくる。しかし、どの鳥も忙しくてハゼの木と一緒には、なかなか写真が撮れない。でもアオジが何度もコウヤマキの近くに姿を見せてくれたことが、私には嬉しかった。今日は、今シーズン初めてアオジが撮影でき、ゆったりした時間を過ごせ楽しい一日だった。

2007/11/14 ミサゴ

ミサゴ

今日も、秋晴れの爽やかな、そして穏やかな一日だった。まだ風も冷たくないので、久しぶりに海辺を歩いた。波が寄せては返し、また寄せては返す浜辺を歩くと砂浜に足跡がくっきり残る。波の音を聞いていると、遠い日、浜辺で遊んだ子供の頃のことが懐かしく思い出され、何とも感慨深い気持ちになってくる。

遠くの杭には、カワウがのんびりゆったりとまっている。カンムリカイツブリやスズガモなども遠くに見える。距離はあるが、カンムリカイツブリやスズガモなどを撮って引き上げようとしたとき、ミサゴが飛んできた。ぐんぐん近づいて頭上を通過して行った。あまりに突然のことで、かなり慌ててカメラを向け、何とかミサゴをカメラに収めることができた。秋晴れの空にミサゴの姿は、とても雄大に見えた。

2007/11/13 メジロ

メジロ

今日も、秋晴れの爽やかな一日だった。それにしても11月も半ばというのに、この暖かさはどうしたことだろう。暖かくて過ごしやすいことを感謝すべきなのか、ちょっととまどってしまう。

秋晴れを楽しむべく、今日は公園に向かった。最初の出会いは、メジロ。小さな赤い実のところに飛んできてすぐまた、飛んで行ってしまった。次に出会ったのもメジロ。今度は、ハギの実のところに飛んできた。メジロは、大好きな鳥なので、メジロに会うと嬉しくなる。ウグイスも一瞬だけ姿を見せてくれた。

オナガにも何回か出会った。しかしなかなか思うようなところには、とまってくれない。真っ赤なピラカンサにとまったところを、いつか撮影したいと思っている。青空にオオタカらしき猛禽も飛んだ。秋晴れの爽やかな公園で、ゆったりと時間が流れていった。

2007/11/12 ハマシギ

ハマシギ

ここ2日ほど、ぐずついたお天気だったので、今日の青空は嬉しかった。公園にも行きたかったけれど、狩猟解禁になる前に、ハス田や葦原などの様子を見に出かけることにした。

いつも立ち寄るハス田には、ハマシギがたくさん羽を休めていた。ハス田の水面は、青空を映して清々しい青色をしている。エリマキシギ、オオハシシギ、セイタカシギ、タカブシギなどの姿も見えるが、ハマシギの数の多さに圧倒されて、エリマキシギなどの姿は、あまり目立たない。何に驚いたのか、時折、ハマシギが一斉に飛び立ちすぐ近くの別のハス田に降りたり、また、もとのハス田に戻ってきたりする。

秋晴れの澄み渡った空の下でそんなハマシギの様子を眺めているのは、何とも幸せなひとときである。

2007/11/11 JBF2007終了

ヒドリガモ

ジャパン・バード・フェスティバル2007が無事、終了いたしました。初日の11月10日(土)は、終日雨という悪天候の中、また、2日目の11日(日)は、どんよりした雲に覆われ、寒い日となりましたが、たくさんの方々に我孫子にお出でいただき嬉しく思いました。

HP「九羽の白鳥」のきっかけとなったコブハクチョウとの出会いは、ジャパン・バード・フェスティバルの会場になった周辺です。我孫子は、私にとって、またHP「九羽の白鳥」にとってかけがえのない存在です。1年に1度、鳥を愛する人たちが集う「鳥のお祭り」ジャパン・バード・フェスティバルが、皆に愛され末永く続くことを心から願っております。

2007/11/10 晩秋の奥日光

晩秋の奥日光

11月9日、奥日光に出かけ、2時間ほどであったが鳥見を楽しんできた。場所は、湯の湖付近と光徳牧場付近である。奥日光には、何度も行ったことがあるのだが、いつも湯滝のところでバスを降り、湯川に沿って探鳥することが多く、湯の湖は、初めてであった。

湯の湖では、マガモ、ヒドリガモ、オカヨシガモ、ヨシガモなどが、ゆったりと泳いでいた。湯の湖の近くの林では、ゴジュウカラに出会った。ナナカマドの真っ赤な実が、すっかり葉を落とした木々の中で、一際、美しく見える。川の流れを見ていると、カワガラスが目に留まった。川のところには、アオシギの姿もあった。いつか日光で出会いたいと願っていたアオシギに会え感激もひとしおである。

光徳牧場付近で、オオマシコ4羽の姿を見た。一瞬のことで、写真は撮れなかったが、嬉しい出会いであった。ツグミは、何羽も見かけた。コガラやヒガラ、アカゲラも見かけた。キバシリは、2羽で飛んできて、くるくると木を回るように上へ上へとのぼり、またひょいと下に飛んで木の下の方からくるくると上へ上へと上っていく。まるで忍者のようだ。

楽しい鳥見をしていると時間の流れが速い。あっという間に、時が経ち、日も傾きかけてきた。晩秋の奥日光での鳥たちとの出会いに感謝をしながら帰路についた。

2007/11/9 キクイタダキ

キクイタダキ

今日は、所用で奥日光に行き、バードウオッチングも楽しんでまいりました。少々帰宅が遅くなり写真の準備に時間がかかりますので、奥日光での探鳥の様子は、明日の更新でご紹介させていただきます。

今日の画像は、11月7日撮影のキクイタダキです。

日本で最も小さい鳥のひとつと言われるキクイタタダキは、全長約10cmである。キクイタダキは、ウグイスの仲間であるが、私が、初めてキクイタダキに会ったときは、ちょっと変わったメジロがいると思ったものだった。漢字では「菊戴」と書く。名前の由来は、菊の花のような羽毛を頭頂に戴くことからだという。針葉樹を好み、松の葉先などで小さな虫を捕食する。

先日、キクイタダキに出会ったときは、エナガの群れと共に現れて松の木の中を忙しそうに動き回っていた。キクイタダキの動きを見ていると、エナガの動きがいつもよりゆっくりに感じられた。いつかゆっくり姿を見せて欲しい。

2007/11/8 カワラヒワ

カワラヒワ

今日も、公園に出かけた。今日の公園で最初に出会ったのは、ジョウビタキ(♀)。元気良く飛んできて、すぐにまた元気良く飛んでいった。次に出会ったのは、スズメの兄弟。松の木の中に出たり入ったり、その仕草の可愛いこと。今度は、高い松の木の天辺にカワラヒワが飛んできた。松ぼっくりにとまっているカワラヒワもいる。

日が傾きかけるころまで、公園でゆっくり時間を過ごし、帰りがけに出会ったのが、真っ赤なピラカンサにとまったオナガ。カメラをリュックにしまっていたので、写真は撮れなかったが、とても素敵な光景だった。メジロもさよならを言うように、群れで飛んできて近くの桜の木にとまり、すぐに姿を消した。

近いうちにまた、公園に出かけてみよう。

2007/11/7 エナガ

エナガ

今日は、秋晴れの心地よい一日だった。日陰は、ちょっと寒いくらいだったが、午後になるとずいぶん暖かくなって久しぶりに近くの公園でゆったりとした時間を過ごすことができた。

久しぶりの公園では、エナガの群れに会うことが出来た。エナガは、いつ会っても可愛くて大好きな鳥だ。シジュウカラもたくさん飛んできて、芝生の中の虫を探しているようだった。コゲラも何回も飛んできた。メジロも忙しそうにモミジの木の中を動き回っている。アオジも一瞬姿が見えた。ジョウビタキ(♀)も飛んできて松の木にとまった。冬鳥がちらほら姿が見えるようになり、これからが楽しみだ。

2007/11/6 鳥たちの広場に追加

シマフクロウ

鳥たちの広場に日本で最大のフクロウで絶滅のおそれの非常に高い「シマフクロウ」と春と秋の渡りの時期に干潟や水田などに立ち寄る「ホウロクシギ」を追加しました。

「シマフクロウ」は、9月に訪れた北海道で会うことが出来ました。大きな翼で音もなく姿を現したときの感動は忘れられません。ホウロクシギシマフクロウの降り立った川には、カラフトマスがたくさん遡上していました。初秋の北海道では、サンゴ草が赤いじゅうたんのように広がる能取湖で「ホウロクシギ」にも出会うことができました。三番瀬や谷津干潟でなかなか出会うことの出来なかったホウロクシギに北の大地で出会えた感動は、目に心に焼き付いています。

今回は、この2種のご紹介です。

2007/11/5 ハマシギ

ハマシギ

今日は、11月というのに暖かな一日だった。少し歩くと汗ばんでくる。夕方からは、下り坂になるというので、秋の風景を楽しみながら田んぼめぐりをした。

田んぼでは、ずいぶんタゲリを見かけた。タゲリの光沢のある色は、織物のようで美しい。しかし、その色を出そうとすると、光線の具合、タゲリの角度でなかなか思うようにはいかない。田んぼの上をトビが6羽も飛んでいる光景にも出会った。収穫のすんだハス田では、ハマシギに出会った。干潟で会うハマシギと全く雰囲気が違う。ハス田のハマシギは、ゆったりと落ち着いているように見えた。

2007/11/4 チョウゲンボウ

チョウゲンボウ

三日間、鳥撮りをお休みしたので、今日は、どこへ出かけようか、散々悩んでしまった。結局、先日、チュウヒやノスリなどに出会った葦原に出かけることにした。そう言えば、今シーズンまだチョウゲンボウに出会っていない。

夏の間、オオヨシキリやコジュリンなど賑やかな声で包まれていた葦原に秋の日が降り注ぎ、セイタカアワダチソウの黄色い花やススキと共に、何とものどかな光景を見せてくれている。時折、ジョウビタキの声が聞こえ、モズも電線に止まって鳴いている。青空に猛禽の姿が見えた。あの飛び方は、紛れもなくチョウゲンボウ。しばらくするとホバリングしているのが見えた。やっと会えた。今シーズン、なかなか出会えなかったチョウゲンボウ。秋の日差しの中で、ゆっくりホバリングしてくれた。

2007/11/3 ハシビロガモ

ハシビロガモ

幅広くて長い嘴。ハシビロガモ独特の嘴だ。この幅が広くて長い嘴には、板歯というくし状の器官がある。この嘴を水面につけて水を吸い上げ、主に動・植物プランクトンをろ過して食べる。漢字では、嘴広鴨と書く。

ハシビロガモは、手賀沼周辺でも見られるのだが、いつも成田市の坂田ヶ池でそのシーズンの初撮りをしている。今シーズンも10月29日にハシビロガモに出会い、楽しませてもらった。数羽のハシビロガモがあの幅広の嘴を水面につけて、輪を描くように泳いでいる様は、何とも微笑ましく楽しい光景だ。この冬は、何羽のハシビロガモに出会えるだろう?

2007/11/2 チュウヒ

チュウヒ

空模様も体調もいまひとつ、というわけで今日は鳥見は、お休みしました。今日のようなどんよりした日には、青空が恋しくなります。今日の画像は、10月23日に稲敷で出会ったチュウヒです。

シギ・チを求めて出かけた稲敷で、葦原に3人のカメラマンの姿。そのポイントには、カモ類は、たくさん飛来しているが、枯れ草で視界を遮られカモの動きがよくわからない。私は、カモにばかり気をとられていたが、3人のカメラマンがレンズを向けているのは、空のかなたのようだ。遠くで何か猛禽が飛んだ。トビとも動きが違う。とにかくシャッターを押す。どうもチュウヒのようだ。今シーズン、初撮りのチュウヒ。 この冬も、きっと楽しませてくれることだろう。

2007/11/1 JBFのご案内

JBFのご案内

来る11月10日(土)・11日(日)の2日間、2007年ジャパン・バード・フェスティバル(JBF)が、我孫子市で開催されます。7会場あり多彩なプログラムが組まれています。我孫子駅と各会場間の移動には、JBFシャトルバス(1日100円)、JBFシャトル水上バス(1区間100円)、レンタサイクル(大人300円、小学生以下100円)などが利用できます。*路線バス(有料)でもご来場いただけます。

ジャパン・バード・フェスティバルは、2001年に誕生しました。今回は、7回目となります。JBFは、自然のシンボルである鳥の魅力を伝える芸術的・文化的な表現や生物学的な知識の探求・普及に携わる人たち、鳥を愛する人たちが、一堂に会する年に一度の「鳥のお祭り」です。秋の一日、ご家族、ご友人、お誘い合わせの上、お出かけになってみませんか。写真をクリックするとジャパンバードフェスティバル実行委員会のアクセスマップが表示されます。

なお、鳥の博物館の企画展「友の会展」も開催中です。こちらも合わせてお立ち寄りいただければ幸いです。

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