タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

2022/11/1 エリマキシギ

秋の深まりと共に、蓮田で出会うシギたちの姿は、ずいぶん少なくなってきている。それでもわずかな出会いを期待して出掛けた蓮田地帯で3羽のエリマキシギを見ることが出来た。3羽がつかず離れずしているので、何とかすっきり撮影したかったのだが、手前の草がエリマキシギの姿を遮り、思うような撮影は、難しかった。それでも何とか3羽が並んだひとこまを撮ることが出来て嬉しかった。すぐ近くにいたツルシギもひととき並んでくれたのである。これからは、越冬してくれる個体もいることだろう。楽しみである。

追記 8月より俳句を学び始めました。句歴64年の大森理恵先生のご指導を頂いております。先生は、大野林火師、角川源樹師のもとで学ばれました。8月から10月までの俳句を掲載させて頂きましたのでご覧頂ければ幸いです。

2022/11/2 ツルシギ

どなたに会うこともなくひっそりとした蓮田地帯。遠くにツルシギ2羽の姿を見たが、もう1カ所、回ってみると、ここでもツルシギ1羽を観察することが出来た。かなり冬羽への換羽が進んでおり、その羽模様が何とも美しかった。ツルシギの脚が、こんなにも長かったのかとも思ったり、今回の出会いは、とても新鮮で嬉しかった。

晩秋の蓮田地帯。またゆっくり回ってみたいものである。あるいは、ツルシギも越冬してくれるかもしれない。淡い期待で待つことにしよう。

2022/11/3 コアオアシシギ

今季、秋の渡りのシギたちだが、久しぶりにいろいろなシギを見ることが出来、蓮田を訪れる回数は少なかったが、その出会いに感謝、感謝である。コアオアシシギも比較的近くでの観察が叶い、写真に収めることが出来た。2羽のコアオアシシギが、仲良く並んで歩いたり採餌する様は、見ていて心和む光景であった。

今頃は、目的地に到着しているであろうか。また、春の渡りで出会えるであろうか。いろいろ想像しながら、コアオアシシギとの出会いを懐かしんでいる。

2022/11/4 オジロトウネン

秋の渡りのシギやチドリ。その出会いの中で、なかなか写真に収められなかったのがオジロトウネンである。何度か姿を見てはいるのだが、遠すぎたり、雨の日で、暗すぎて写真にならなかったりと言った具合である。

よく晴れた日。遠くにいるツルシギを観察していたのだが、蓮田の隅の方で、何やら動く鳥影。2羽のヒバリシギと1羽のオジロトウネンであった。ヒバリシギも気になるし、オジロトウネンも気になる。両方を交互に撮っていたので、肝心なときにレンズを向けられないこともあったが、何とかオジロトウネンを撮影することが出来た。また出会いの機会があるだろうか。今度は、オジロトウネンにゆっくりレンズを向けたいものである。

2022/11/5 ヒバリシギ

久しぶりに訪れた蓮田で出会ったのは、2羽のヒバリシギ。最初は、遠くてトウネンなのかヒバリシギなのか分からなかったが、だんだん近づいて来てくれたので、それがヒバリシギであることが分かった。久しぶりの出会いであったので、嬉しくなってずいぶんシャッターを押してしまった。いつも撮りすぎて削除が大変である。

ほとんど人に会うこともない蓮田。静かな蓮田地帯をまた、訪ねてみたいものである。

2022/11/6 コハクチョウ

毎年、秋色が濃くなり、朝夕は、肌寒さを感じるようになると白鳥の飛来が気になって来る。今年は、どうだろうか?そう思って10月の末に一度白鳥の郷を訪ねてみたのだが、10月20日に2羽飛来との記録があるものの姿を確認することが出来なかった。

改めて11月2日に白鳥の郷を訪ねてみると、ゆったりと羽を休めているコハクチョウの姿を見ることが出来たのである。秋の空を写して田の水は、水色に輝き、田の緑も添えられて、真っ白なコハクチョウがより美しく見えた。また、訪ねてみたいものである。

10月後半の俳句を追加致しました。

2022/11/7 シジュウカラ・コゲラ

エナガの群れに出会った公園で、シジュウカラとコゲラにも出会った。それぞれ木の高いところにいて、見上げる姿勢でなんとか数枚シャッターを押した。シジュウカラもコゲラも馴染みの鳥であるが、田んぼ回りばかりしているので、なかなか出会いの機会がなかったので、嬉しい出会いとなった。

公園の木々は、すっかり色づいて静かな公園に彩りを添えているのが、何とも嬉しいことである。

2022/11/8 エナガ

久しぶりに公園を訪ねてみた。早起きして出掛けたので、どなたに会うこともなく、ひとりで広々とした公園の朝を楽しむことが出来た。木々の黄葉や紅葉を楽しんでいると♬ジュリジュリジュリと声がしてエナガの群れが飛んで来た。しかし、何分にも高いところを飛び回るので、悪戦苦闘。何とか数枚シャッターを押すのが精一杯であった。それでも大好きなエナガに会うことが出来たので満ち足りた気分で公園を後にしたのである。

2022/11/9 メジロ・ヤマガラ

エナガに出会った公園では、メジロとヤマガラにも出会った。メジロもヤマガラも桜の木の高いところにいて、撮影は、少々大変であったが、何とか姿を残すことが出来てホッとしている。近くには、アザミやアキノタムラソウも咲いていて、今が、11月であるということを忘れそうになる。

久しぶりの公園では、木々の色づきも嬉しく心和むひとときを過ごすことができたのだった。

2022/11/10 ツルシギ

10月半ばに訪れた蓮田で出会ったのは、ツルシギである。最初、かなり遠くに2羽のツルシギがいるのを確認出来たので、小さな椅子に座り、じっくり待つことにした。しばらく待つと予想通り、グングン近づいて来てくれて、ビックリするほどの至近距離で観察することが出来たのである。冬羽に換羽中の様子が分かり、羽衣の美しさに目を奪われたのだった。

ずいぶん足が遠のいてしまったが、晩秋の蓮田をまた訪ねてみたいものである。

2022/11/11 散歩道

自宅周辺の散歩道。久しぶりにゆっくり歩いてみた。少し小高いところにザクロの木があり、赤い実がぱっくり大きな口を開けている。ザクロの実の一粒一粒がまるでルビーのようで美しい。紅葉も色づいて美しさが際立っている。

少し離れたところにあるエゴノキ。我が家の近くのエゴノキの実は、ヤマガラが食べ尽くして、すっかりなくなっているが、ここのエゴノキは、まだたくさん実をつけていて、まるで音符のようで楽しい。

自宅が近づくと懐かしい声が聞えて来た。ジョウビタキの声である。今季、初めての出会いであった。

2022/11/11 永井凱巳氏のカレンダーのご紹介

鳥撮りの大先輩で野鳥写真家の永井凱巳氏の作品による2023年フクダ電子カレンダー「未来へつなぐ、やさしさ」です。永井凱巳氏の作品は、四季折々の風景の中で憩う野鳥たちの姿を優しいまなざしで見つめ描写したもので、情感あふれ心癒されます。

サンシュユの木で羽を休めるアトリや霧氷で真っ白に輝く針葉樹の前を飛ぶカワアイサの群れなど感動を呼ぶ作品ぞろいです。カレンダーをご希望の方は、BIRDER 12月号をご参照ください。

監修:叶内拓哉氏  撮影:永井凱巳氏

2022/11/12 散歩道

自宅周辺を久しぶりに歩いて見るといろいろな出会いがあって驚く。小さな公園のベンチに腰を下ろし、色づいた木々を眺めていると聞き慣れた声がしてシジュウカラが姿を見せてくれた。鳥との出会いの少ない昨今なので、シジュウカラとの出会いが新鮮に思えて来る。

小さな公園の辺り一面にドングリが落ちていて、ふと近くの木を見上げてみるとドングリの抜け殻が目にとまった。今まで、ドングリについている殻を見たことは何度もあったが、このように木にしっかりついたままの状態でドングリの抜け殻を見たことがなかったので、とても新鮮に思えた。

ツワブキの黄色い花もヤツデの花も嬉しい散歩道であった。

2022/11/13 散歩道

自宅近くの散歩道。驚いたことにたくさんの蝶に出会った。俳句では、秋の蝶という季語になっているが、それにしてもシジミチョウの多いこと、多いこと。ほとんどがヤマトシジミであったが、嬉しいことにウラギンシジミの雌にも出会った。それも開翅をしてくれて大サービス。

他には、ヒメアカタテハ、イチモンジセセリ、キタキチョウ、モンシロチョウなど。多彩な顔ぶれであった。散歩道は、実に楽しい。

2022/11/14 散歩道

自宅周辺の散歩道。少し歩くだけでいろいろな出会いがある。昨年は、気がつかなったが、ホトトギスがたくさん咲いているところがあった。とても綺麗な花だが、詳しい方のお話しでは、増えすぎて困るという。見た目は、何ともお洒落で美しく私は、ホトトギスが好きである。もちろん野鳥のホトトギスも大好きである。

コムラサキシキブの紫色もニシキギの赤い実も美しい。散歩道は、のどかで心落ち着くところである。

2022/11/15 秋景色

立冬を過ぎ、散歩道の木々も晩秋から初冬への準備が始まっているようである。ずいぶん木の葉を落とした木々があり、少々寂しい感じもするが、雲の流れる大空を背景にそれらの木々を撮影してみると何とも風情があり、一幅の絵画を見るようで自己満足している次第である。

ツタの絡まる木のところでは、少しハイキー気味に撮影してみた。これもまた、自己満足であるが、嬉しい一枚となった。散歩道は、心落ち着く素敵なところである。

2022/11/16 タゲリ

久しぶりに田園地帯に出掛けてみた。ほとんどが刈田になっていて、何とも殺風景である。しかし、まだ収獲の済んでいない稲田もあって少々驚く。一部蓮田になっているところがあって、遠くに何やら動く鳥影。なんとタゲリである。それは、タゲリ30羽ほどの群れであった。あまりにも距離がありすぎ、記念の1枚だけであるが、何とか撮影することが出来た。

その蓮田周辺を車で回ってみると遠くにシギの姿。タカブシギであった。2羽のコサギにも出会えて、まずまずであろうか。田んぼは、実にのどかである。

2022/11/17 スズメ

10数年前は、しばしば足を運んでいた公園。その公園のすぐ近くに弁天様がある。階段を登るのがなかなか大変なので、あまり出掛けたことはなかったが、階段を登り切るとスズメの声が聞えて来た。ずいぶん数多くいるようで、賑やかな声である。数羽が社殿の中で、辺りの様子を伺うようにしている仕草が可愛くてレンズを向けてみた。

風車のところの柳の木には、スズメが10数羽集まっている。青空を背景にとまってくれて何とかモデルになってくれた。のどかなのどかな散歩道のひとこまである。

2022/11/18 オオバン

久しぶりに訪れた公園。広々とした池に浮かんでいたのは、オオバン。2羽のオオバンが、つかず離れずゆったりと泳いでいる。湖面を見ると草が写って揺らぐ姿が、何とも芸術的で嬉しくなってくる。右を向いたり左を見たり、ゆったりと泳ぐ様が、見ていて楽しい。

少し離れたところにいたのは、ハシビロガモ。こちらの様子に気がついて、どんどん遠ざかって行く。これから多分、出会いの機会が多くなることであろう。

2022/11/19 コガモ

久しぶりに訪れた公園のすぐ近くにある小さな川。その川沿いに姿を見せてくれたのは、コガモ。今季、初めての出会いである。乾ききった土色と同化して、最初は、それが何であるか分からなかった。そっとそっと近づいてみるとコガモが、ゆったりと羽を休めているところであった。緑の翼鏡も見えて綺麗である。1羽のコガモは、羽を精一杯広げてリラックス。見ているこちらも心が穏やかになってくる。

かすかな足音が聞えて人が近づいて来た途端、コガモたちは、一斉に飛び立った。これから寒さに向かってもっと数を増すことであろう。

2022/11/22 散歩道

自宅近くの散歩道を相変わらずゆっくりゆっくり歩いている。梅林の近くに確かマユミの木があったと思い、そこまで足を運んで見ると、予想通り、マユミの実がなっていた。赤い実が、恥ずかしそうに少しだけ顔を見せて何とも可愛らしい。ツワブキの黄色の花は、そこだけパッと明るくなってまるで灯りがついたようである。

エゴノキの実は、まだどっさり実をつけていた。こんなにたくさんの実があるのに、何故かヤマガラが飛んでこない。ドウダンツツジは、真っ赤で綺麗な生け垣になっていた。空を仰ぐと羊雲。初冬の空は、美しい。

2022/11/23 散歩道

杖をたよりにゆっくりゆっくり歩くのが、今の楽しみである。自宅周辺を1時間弱、途中休憩をいれながら歩いて来るといろいろな出会いがあって実に楽しい。植物は、数日、間をあけてしまうと、すっかり様変わりしてしまって時に驚く。

しばらくぶりに訪れたところでは、センニチコウがまだ咲いていた。途中では、柿の実がポツンとひとつ実っていて色づいた葉と共に美しかった。赤や黄、橙色、黄緑など様々な色のカエデを見ていると♬秋の夕日に照る山紅葉 濃いも薄いも数ある中に 松をいろどる楓や蔦は 山のふもとの裾模様♬ 懐かしい歌声が聞こえて来るようである。また、ゆっくり歩いてみたいものである。

2022/11/24 ヤマガラ

いつもと少し趣を変えて、近隣の紅葉の名所と言われるところを訪ねてみた。手入れの行き届いた庭園には、カメラマンの姿がたくさん見られ、やはり紅葉を楽しみに訪れていると言うことが良く分かった。

私は、やはり野鳥に関心があり、鳥の声がすれば、そちらに目が向いてしまう。最初に目に入ったのがヤマガラ。何か木の実をくわえて飛んで来て、熱心に啄んでいる姿が、印象的であった。光線があまり良くなく、綺麗な写真にはならなかったが、ヤマガラの表情が何とも愛らしく出会いの記念にとりどり日記に残すこととした。

2022/11/25 シジュウカラ

近隣の紅葉の美しいスポットを訪ねた折、ヤマガラに続いて姿を見せてくれたのが、シジュウカラである。ほとんどモノクロに近い写真になってしまったが、シジュウカラの表情が何とも愛らしかった。少し間をあけて、同じ所に行ってみると、どこからともなくシジュウカラが飛んで来て、同じ木の中を飛び回っているところであった。 余程、この木が気に入っているのだろう。

庭園内の植栽は、豊かで、イチョウの黄葉やカエデの紅葉が、特に美しく人気があるようであった。

2022/11/26 メジロ

近隣の紅葉、黄葉のスポットで出会ったのは、ヤマガラ、シジュウカラの他、メジロであった。日陰の光線の良くない場所であったので、メジロ本来の色が出なかったが、正面顔が、何とも面白くて少しトリミングしてその表情をアップすることにした。

庭園の植栽で印象的であったのは、稲葉枝垂れ紅葉であった。

2022/11/27 エナガ

雨上がりに訪れた紅葉の名所。前回訪れた時より、紅葉が進んでいるようで、駐車場は、ほぼいっぱいであった。入口に近いところの紅葉が朝の光を受けて一際美しく見えた。そこには、三脚を構えた人もいて、少々交通の妨げになっているようにも感じた次第である。

車をとめてすぐにエナガの声が気になり、込み入った枝越しにレンズを向けてみたが、全て没写真となってしまった。忙しく飛び回るエナガを何とか撮りたいと悪戦苦闘。エナガの動きは、予測がつかず、いつも振り回され通しである。

2022/11/28 道祖神

ずっと気になりながら、なかなか出掛けることの出来なかった場所がある。自宅から車で20分ほどであろうか。そこは、四季折々のお花や植物が楽しめる所と聞いていた。今は、紅葉、黄葉シーズン。期待に胸が膨らんだ。

大きなイチョウの前では、入れ替わり立ち替わり、見学の人が並んで、記念撮影。すぐ近くのカエデは、見事に色づいて実に美しい。手入れも行き届いていて、いろいろな植物にもレンズを向けながら、散策を楽しんだ次第である。

2022/11/29 ハクセキレイ

しばらくぶりで出掛けた近くの公園。ベンチに腰を下ろし休んでいると、ちょうど目の前にハクセキレイが姿を見せてくれた。やや距離があるとは言え、ハクセキレイは、あまり人見知りをしないらしい。ゆったりとして小さな石の上に乗ったり、ロープに乗ったりして寛いでいる。手持ち無沙汰なので、レンズを向けてみた。睡蓮池に映る姿にもレンズを向けてみた。時折、羽を伸ばしたり、実にゆったりとしている。

近くのメタセコイアは、ほぼ終わりであったが、いくつか実がなって初冬を感じさせてくれた。林の所では、真っ赤なカラスウリが目を引き、心和ませてくれた。

2022/11/30 散歩道

近くの公園を久しぶりに訪ねてみた。今の時期は、お花も少ないと思っていたが、それなりに出会いがあり、蝶も2種会えて満足である。クサギの実は、初めて見た。夏の頃、お花に蝶がたくさん集まっていたのを思い出しながらレンズを向けてみた。

自然に触れていると、心が安らぎ、平穏な日々を過ごせそうで、何とも有り難いことである。