タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

2022/12/1 散歩道

自宅から車で15分くらいのところにある観音寺。紅葉の時期に訪れたいとずっと思っていたが、なかなか実現せず、先月の末にやっと実現した。少々遅かったかもしれないが、紅葉も黄葉も充分楽しむことが出来た。入口近くの紅葉は、特に美しく朝の光を浴びて何とも表現しがたい光景であった。あの美しさを写真で表現出来たら嬉しいのだが、技量のなさで、これが精一杯である。また、来年の紅葉の時期に訪れてみたいものである。

2022/12/2 メジロ

ゆっくり歩く散歩道。この日は、ひとりでゆっくりゆっくりマイペースで歩いてみた。いつものコースを歩いて小さな公園で小休憩。東屋のベンチに腰掛けていると小さな声が聞えて来た。メジロの声である。何と10数羽のメジロの群れが飛んで来たのである。もう、ビックリ!どこか見えるところにとまって欲しい。その願いが通じたようで目の前のすっかり葉を落とした木にとまってくれた。この散歩道で、これほどたくさんのメジロを一度に見たのは、初めてなので嬉しさが増した。散歩道は、実に楽しい。

2022/12/3 散歩道

自宅近くの散歩道。ゆっくりゆっくり歩いている。折々に様々な出会いがあり、時にハッとして心躍る出会いも待っている素敵な場所である。良く晴れた日の午後。ひとりでゆっくり歩いてみた。まず目についたのがエゴノキの実。すっかり干からびて褐色になったり、黒々しているものがあるが、それぞれ物静かにハーモニーを奏でているようで心に響くものがあった。道路を挟んで反対側には、アメリカフウの木が数本植えられており、秋の日差しを浴びて、葉の色がとても美しく見えた。ささやかな出会いを大切にまた、ゆっくり歩いてみたいと思っている。

2022/12/4 エナガ

近隣をゆっくりゆっくり歩いている。この日、最後の場所に差し掛かったとき、♬ジュリジュリジュリの声が聞えて来た。桜の木のところに飛んで来たのだが、あっという間に10数羽の群れが移動してしまい、とても写真を撮れる状況ではない。諦めきれず、少し離れたところで様子を見ていると逆光で枝かぶりながら、エナガの姿が見える。何とか写真を撮りたくて、しばらくエナガの動きを見ながら、数枚、シャッターを押してみた。エナガは、大好きな鳥である。

2022/12/5 散歩道

自宅近くの散歩道。歩く距離は、全部で300メートルくらいであろうか。今の私には、これでも、時には、ハードなことがあり、途中、休み休み、何とか頑張って歩いている。秋の日差しが優しく降り注ぎ、どなたに会うこともなくゆっくり散歩を楽しめた日。特に印象に残ったのが、ツタである。その翌日、訪ねてみたら、このツタは、とてもわびしい姿になっていたので、とても驚いた。花の命は短くてという言葉があるが、ツタの命もこんなにも短いものであったとは。また、ゆっくり歩いてみたいものである。

2022/12/6 散歩道

小さな声がして振り向くと、可愛いメジロの姿が、チラチラ見え隠れしている。緑の葉陰に入ったり出たり。全部で何羽いるのだろうか。じっと様子を見ていると数羽が、何とか写真の撮れる位置に姿を見せてくれた。寒さに向かってメジロの動きが活発になってきているのだろうか。この頃、散歩でメジロを見かける機会が多くなったように思う。

ゆっくり歩く散歩道。いろいろな植物との出会いも楽しみである。また、ゆっくりゆっくり歩いてみたいものである。

2022/12/7 散歩道

自宅近くの散歩道。ヤツデの花が、今、良く目につく。背景を考えて色々撮ってみるのだが、案外、難しく思うような写真が撮れない。でも、懲りずに何度も何度も撮っている。ドウダンツツジを生垣にしているお宅があり、時々レンズを向けさせていただいているが、今の時期、紅葉がとても綺麗である。青空にひとつポツンとあるのは、ザクロ。ぽっかり口が開いて、赤い実がまるでルビーのように輝いて見えて綺麗である。自宅近くの散歩道。また、ゆっくり歩いてみたいものである。

2022/12/8 マガン

ほぼ1ヶ月ぶりに本埜村の白鳥の郷を訪ねてみた。前回、訪れたときは、コハクチョウの数が、まばらであったが、今回は、田んぼを埋め尽くすほどのコハクチョウ、オオハクチョウの姿が見え、さらにオナガガモにいたっては、もの凄い数で、とても驚いた。

コハクチョウ、オオハクチョウ、そしてオナガガモの群れの中に1羽のマガンの姿を見つけることが出来、しばし、マガンに的を絞ってみることにした。最初、田んぼの水の中に浮かんでいたマガンだが、陸にあがって、コハクチョウたちと共に歩き出した。少少距離はあったが、居場所が分かったので、マガンに焦点を当ててレンズを向けた次第である。

2022/12/9 散歩道

近隣をゆっくり歩くのが、今の私にとって、楽しみのひとつになっている。まれにシジュウカラやメジロ、エナガなどに出会うこともあるが、ほとんど植物の観察が主である。植物は、変化が早くて、数日、間を空けると、枯れてしまったり、固い蕾が開花して驚くことがある。今回は、アメリカフウやカエデの色づきなどゆっくり楽しむことが出来た。

2022/12/10 ハシビロガモ

久しぶりに訪れた公園で、出会いを楽しみにしていたのは、ハシビロガモである。独特の嘴で、ちょうどシャベルのような大きな嘴をしている。この嘴で,池の水をすくい取り、プランクトンを上手に摂取しているようである。多いときには、20羽近くのハシビロガモが円陣を作って、プランクトンをとっているシーンを見たことがある。今回は、3羽~5羽ほどで、少々寂しい光景であった。

2022/12/11 散歩道

ゆっくり歩く散歩道。自宅近くの散歩道が一番心落ち着き、植物との出会いを楽しみに時々歩いている。時には、メジロやシジュウカラなどとの出会いもあるが、小鳥の声を聞くだけでも癒やされる思いがする。今の時期、紅葉、黄葉もまだ楽しめるが、一番目につくのがヤツデである。ヤツデは、昆虫に大人気のようで、大抵、虻のような虫がとまっている。冬枯れの木立も風情があって、なかなか良いものである。ゆっくりゆっくり歩くのが何よりの楽しみである。

2022/12/12 オオハクチョウとコハクチョウ

国内でもコハクチョウの飛来数が多いことでかなり有名なところが、自宅からそう遠くないところにある。11月の初めに行ったときは、田んぼに緑もあり、飛来しているコハクチョウの数もそう多くはなかったが、1ヶ月ぶりに訪ねてみると田んぼを埋め尽くすほどの数のコハクチョウの姿に圧倒されてしまった。

コハクチョウと共にオオハクチョウの姿も見え、さらにおびただしい数のオナガガモの群れには、それ以上に圧倒され、言葉もでないほどであった。

2月末の北帰行までは、ゆっくり羽を休め、たっぷり栄養補給してもらいたいものである。

2022/12/13 散歩道

近隣をゆっくりゆっくり歩いているが、手入れの行き届いたお庭が近くにあり、モミジの季節には、特に美しい。辺り一面が朱色に染まり、どこか有名な庭園にでも行ったような錯覚を覚えることもある。通りに面したところにベンチも置いてくださっているので、時折、そこで休憩させて頂いている。寒さも日に日に増して、紅葉もほぼ終わりのようである。来季の紅葉が今から楽しみである。

2022/12/14 坂田ヶ池(散歩道)

師走に入り、寒さが本格的になって来た。寒さを迎えると気になるのは、カモの飛来である。毎年、ハシビロガモがたくさん見られる公園に足を運んで見ることにした。まず最初に目についたのが、小さな柿でたわわに実っている。以前は、ここの柿に、メジロやシロハラ、ヤマガラなどが集まって賑やかであったが、この日は、鳥の気配は、全くなかった。木々の紅葉には、少々遅かったようで残念であったが、梅が一輪咲いていて、心和ませてくれたのである。枯葉の上を歩くオオバンの姿にも心癒やされるものがあった。

2022/12/15 マガモ

久しぶりに訪れた公園の池には、マガモの姿がたくさん見られた。マガモの雄の頭部は、緑色で光沢があり、とても綺麗である。マガモのすぐ近くには、コガモの姿もあり、公園の池は、平和そのものであった。これから春先まで、マガモもコガモもゆったり羽を休め、栄養補給して欲しいものである。木陰の切り株の上で休憩中のマガモは、とても穏やかな顔つきで、見ていて心癒やされるものがあった。

2022/12/16 坂田ヶ池(散歩道)

久しぶりに訪れた公園の池には、たくさんのカモが集まっていた。ハシビロガモが一番多いようであったが、ホシハジロの姿もパラパラと見え嬉しかった。紅葉も黄葉も最盛期を過ぎているが、それなりにまだまだ楽しめる光景であった。車を走らせるとあちこちで良く見かける皇帝ダリア。紫色が優しくて好きなお花である。この皇帝ダリアも民家の庭先に見られ、今回の散歩も収穫の多いひとときを過ごすことが出来たのである。

2022/12/17 坂田ヶ池(散歩道)

小さな声がして、背後から飛んで来たのは、メジロの集団である。ハナミズキの木にとまり、どうやら花芽を啄んでいるようだ。その仕草の可愛らしさは、何と表現したら良いのだろうか。このとき、おそらく10数羽の群れであったが、皆、それぞれに忙しく動き回り、一心に啄んでいる。自宅近くの散歩道で、このような出会いがあることが嬉しくて、何度も何度も同じ所を歩いている。

2022/12/18 ミコアイサ

毎年、寒い季節を迎えると楽しみにしているのがミコアイサとの出会いである。雄のミコアイサは、パンダガモと呼ばれることもあるように白と黒のはっきりした顔立ちである。しかし、今の時期、雌のミコアイサもエクリプスのミコアイサも識別出来ないことがある。

例年、ミコアイサとの出会いを楽しみにしている公園を訪ねてみたところ、3羽のミコアイサの姿を観察することが出来た。光線の加減で、あまり良い色が出なかったりしたが、何とか記録に残せるものが数枚あった。今度は、黒と白のパンダガモ、つまり雄のミコアイサに会いたいものである。

2022/12/19 オオハクチョウ

マガンやヒシクイが、竿になり鍵になって塒への道を急ぐ頃、オオハクチョウの群れも塒へ向かって飛んで行きます。傾きかけた太陽の前を通過してくれたらと心の中で念じました.その思いが通じたようです。4羽のオオハクチョウがシルエットになって、それは、まるで火の鳥でも見ているようでした。

2022/12/20 オオワシ

日本で3つ目の世界自然遺産として2005年に登録された北海道知床半島。そこでは、冬季、流氷が見られます。道東を訪れる機会は何度かあったものの、流氷船に乗るまでには、少々時間がかかりました。三度目の正直。何とか流氷船に乗ってオオワシやオジロワシを見ることが出来たときは、胸が弾みました。2羽のオオワシは、見つめあって、何を語り合っているのでしょうか。心に残る1枚です。

2022/12/21 シジュウカラ

身近な鳥のひとつシジュウカラ。花の季節を迎えると出会いの機会が増すように思います。♬ツツピー♬ツツピー♬しだれ桜の方から聞えて来ました。満開のしだれ桜に数羽のシジュウカラの姿が見えます。♬ツツピー♬ツツピー♬春の訪れを告げる歌声です。のどかな公園のひとこまです。

2022/12/22 エリマキシギ

田んぼに飛来するシギに関心を持ち、ずいぶん蓮田地帯に足を運びました。シギの中で、特に心惹かれるのがエリマキシギです。春に飛来するエリマキシギ、中でも雄のエリマキシギは、夏羽に換羽する可能性もあるので、目が離せません。2016年に飛来したエリマキシギは、夏羽に換羽して行く過程を見ることが出来ました。もう少し滞在して欲しかったのですが、ある朝、蓮田を訪ねてみると、すでに旅立った後のようでした。

2022/12/23 ツルシギ

春のお彼岸の頃飛来し、ゴールデンウィーク開けの頃、真っ黒な夏羽に換羽するツルシギ。田んぼに飛来するシギの中で、エリマキシギと共に出会いを楽しみにしているシギのひとつです。ここ数年、この夏羽のツルシギを見る機会がなくなって寂しい限りですが、いつかまた出会いの機会が巡って来ることを心から願っております。

2022/12/24 セッカ

♪ヒッヒッヒッ♪チャッチャッチャッチャッ♪田んぼでは、春から夏の暑さが本格的になる頃まで、セッカの元気溢れる賑やかな声を聞くことが出来ます。飛んでいる姿を見る機会は、とても多いのですが、すぐに稲田や麦畑に潜り込んでしまいますので、撮影は、なかなか思うように参りません。このセッカは、幼さを感じさせ、しばらくここにとまっていてくれましたので、ゆっくり撮影することが出来ました。嬉しく思いがけない出会いのひとこまです。

2022/12/25 ホシガラス

富士山五合目では、水場に姿を見せたホシガラスを間近で観察したことがありましたが、このホシガラスは、誰もいない静かな高原での出会いでした。高山植物を観察していたとき、すぐ目の前に飛んで来たのが、このホシガラスで、あまりの近さにドキドキしながら撮影致しました。こちらがひとりだったこともあって、警戒心もなく、ゆっくり撮影出来たのでした。まるで夢をみているようなひとときを過ごすことが出来、忘れることの出来ないひとこまです。

2022/12/26 アカショウビン

初めてアカショウビンに出会ったのは、ブナの林でした。緑が美しいブナの林で♫キョロロロー♫という澄んだ声が響き渡り、その神秘的な声にすっかり心を奪われてしまったのです。

この写真のアカショウビンは、早朝、高原での出会いで、背後から♫キョロロロー♫の声が聞え、何と目の前に止まったのでした。。これほど近くでアカショウビンに出会ったのは、後にも先にもこのときだけです。鮮烈な思い出となったアカショウビンとの出会い。今でも目の奥にあの日のアカショウビンの姿が焼き付いて離れません。大切な大切な思い出のひとこまです。

2022/12/27 ツミ

ツミに初めて会ったのは、自宅近くの小さな公園でした。初めて間近に見る猛禽の姿にとても驚いたことが、今でも鮮明に思い出されます。暑い季節を迎える度に思い出すツミとの出会い。ここ数年、お邪魔させて頂いている公園で、ほとんど毎夏、ツミの若鳥に出会っています。成長が早く、あっという間に凜々しい若者を連想するような姿になって驚くことが多々あります。この写真のツミは、時季が遅すぎたかもしれないと思いつつ足を運んでみましたところ、懐かしい声が聞えて来て驚いた日のものです。とても暑い日でしたが、暑さを忘れるような嬉しい出会いでした。

2022/12/28 コゲラ

このコゲラは、馴染みの公園での出会いのひとこまです。最初、桜の木のところで、動き回っていたコゲラなのですが、飛んでキノコのたくさん生えているところへ移動しました。コゲラに出会う機会は、多いのですが、背景を考えますと、案外、難しいものです。このコゲラは、大サービスでした。ごくごく普通種のコゲラですが、このようにすっきりと撮れて、気分を良くして公園を離れました

2022/12/29 エゾフクロウ

エゾフクロウは、本州で見られるフクロウより白さが際立っているように思っております。初めてエゾフクロウに会ったのは、2007年の雪深い朝のことでした。1羽のエゾフクロウが、洞の中で、静かに眠っておりました。いつか2羽並んだエゾフクロウを見たいと夢見ておりましたが、その翌年、まだ寒さが本格的になる前にその夢が実現したのでした。その姿は、神々しくさえ感じられて、しばし立ち尽くしてしまいました。目に心に焼き付いた2羽のエゾフクロウ。嬉しい出会いのひとこまです。

2022/12/30 ヒレンジャク

シーズンを迎えると会いたくなる鳥のひとつが、ヒレンジャクです。ヤドリギの実を啄む姿やナナカマドの赤い実を啄む姿を今まで何度か見る機会がありました。友人の写真で、ホザキヤドリギの黄色い実を知り、この黄色い実を啄むヒレンジャクを是非、撮影したいと願っていました。信州を訪れた折、その機会が巡って参りました。ホザキヤドリギの実が見えるところから♪チリチリチリ♪とか細い声が聞こえて来たのです。ホザキヤドリギの黄色い実とヒレンジャク。夢が叶った瞬間でした。嬉しい出会いのひとこまです。

2022/12/31  2023年のカレンダー

今年も残すところ後わずかとなり、この1年を振り返ってみますと色々なことが思い出されます。四年前の秋に体調を崩しましてから今までのような鳥見をすることが難しくなり、近隣の散歩などを含め自然との出会いを大切に過ごして参りました。家族を始め、支えてくださった皆様に心から感謝致しております。

鳥たちとの出会いの機会は少なくなりましたが、身近な植物や自然に目を注ぐようになり、心の持ちようも変わって参りました。今年の8月から俳句を学び始め、より一層、自然との関わりを大切にしたいと思うようになりました。このHPを訪問してくださる皆様のお力に支えられ、今年も「九羽の白鳥」の更新を何とか続けることが出来ました。心より感謝致しております。来る年もどうぞよろしくお願いいたします。