2020/10/1 ツルシギ Spotted Redshank
秋の渡りで出会いたいシギのひとつがツルシギである。今季も、そろそろ姿を見せる頃と思って出掛けた蓮田地帯。いつものポイントでエリマキシギに出会った後、例年、ツルシギを見かけるポイントを回ってみることにした。
何カ所か回ってみたが、タカブシギとタシギを少数、見かけただけであった。やはりまだ早かったのかなと諦めて、最後のポイントを通りかかったとき目に入ったのが、ツルシギである。黒っぽくて大きなシギに見えたが、良く良く見ればツルシギであった。
10数年前、春の渡りの時、この蓮田でツルシギを見たことがあった。懐かしい思い出である。
2020/10/2 アカアシシギ Common Redshank
秋の渡りのシギチに会いたくて、蓮田地帯に何度も足を運んでいる。しかし、9月の末頃から、急にシギチの姿が少なくなってがっかりしている。9月に出会ったシギになるが、アカアシシギのご紹介をさせて頂きたい。
そろそろツルシギの飛来が確認出来るかもしれないと出掛けた蓮田地帯で、何と運良くツルシギの姿を確認することが出来た。そのツルシギと並んでいたのがアカアシシギである。最初、後ろ向きであったし、ツルシギの陰になることが多かったので、あまり熱心にレンズを向けなかったことが少々悔やまれる。
アカアシシギは、越冬したこともあるので、まだまだ出会いの機会はあることと思う。またの出会いを楽しみにしている。
2020/10/3 キリアイ Broad-billed Sandpiper
秋の渡りを感じさせるシギチのひとつがキリアイである。ここ数年、出会いの機会がなかったが、今季は、キリアイの当たり年とか。お陰様で、何度かキリアイの姿を見る機会に恵まれた。かなり距離があったり、思いもかけず近くで観察出来たりと様々であるが、折々にその出会いを楽しんでいる。
この日は、比較的近い位置に姿を見せ、熱心に採餌するシーンを展開してくれた。体に似合わない、太くて長い嘴が印象的である。この秋、また出会いの機会が巡って来るだろうか。楽しみである。
2020/10/4 オオハシシギ Long-billed Dowitcher
9月の出会いからのご紹介になるが、水が程よく入った蓮田で、1羽のオオハシシギの姿を確認することが出来た。真っ赤な夏羽のオオハシシギが見られるとの情報で、ずっと探していたのだが、なかなか機会に恵まれず、やっと出会いが実現した。
この日のオオハシシギは、サービス精神にあふれ、色々な仕草を披露してくれた。折角の機会なので、羽の細部が分るような画像をたくさんご紹介させて頂きたいと思う。鳥との出会いは、一期一会といつも思っているが、その後、このオオハシシギの姿は、確認されていないようである。
2020/10/5 タマシギ Greater Painted Snipe
以前は、近くのフィールドで出会いの機会の多かったタマシギだが、ここ数年、全く見かけなくなってしまった。原因は、何か分からないが、何とも寂しいことである。
9月の半ば頃に、タマシギが営巣していると教えて頂き、静かに見守ることにした。現場に人が集まらないよう、短時間の観察のみとした。抱卵している様子を何回か見ているが、一度だけ餌を探しているシーンに出会った。タイミングが良かったようで、わずかの時間で巣に戻っていた。
後日、巣立ちを楽しみに出掛けてみると ”あれ!いない!”
あまりに見通しの良いところだったので、危険を回避するために移動したものと思われる。9月26日に雛が無事に孵り、翌日には、姿がなかったという。私は、3羽の雛を見ることが出来なかったが、今頃、無事に子育てを続けていることだろう。
なお、参考までに4年前の9月に見たタマシギ親子の画像もご紹介させて頂いております。
2020/10/6 散歩道
ずっと気になっていた彼岸花。フェースブックやブログなどで、真っ赤な彼岸花や白や黄色などの彼岸花を見て、花の時期の終わらないうちに散歩に出掛けようと、久しぶりに近隣を歩いてみた。
歩き始めて程なく、真っ赤な彼岸花が目に飛びこんで来た。良く見れば、あちらこちらに彼岸花は、咲いている。その彼岸花に黒いアゲハが飛んで来て、しきりに吸蜜している。
散歩道では、秋の七草のいくつかも見ることが出来た。エゴノキの実も揺れている。
2020/10/7 ツルシギ Spotted Redshank
8月の半ば頃から始まった田んぼの秋の渡り。その折々に出会うシギチは違うのだが、まずまずの出会いが続き嬉しく思っている。そのひとつがツルシギである。春の渡りの時、ツルシギは、真っ黒な夏羽になるのを心待ちにしているが、秋の渡りでは、ほとんどが幼鳥である。
幼鳥は、成鳥とは違った美しさがあり、秋の渡りでツルシギとの出会いを楽しみにしているのは、その所以なのかもしれない。今回出会ったツルシギは、アカアシシギと行動を共にして、時には、コアオアシシギも一緒とのことである。これから秋が深まれば、また別のツルシギとの出会いもあるだろうか。
2020/10/8 チョウゲンボウ Common Kestrel
黄金色の稲穂が田んぼを埋め尽くしていたのは、まだ暑さの残る頃のことである。今では、刈田が広がり、収穫の済んでいない稲田は、ごくわずかとなった。
その刈田で良く見かけるのがタシギ。そしてチョウゲンボウである。この日見かけたチョウゲンボウは、左手から颯爽と飛んで来て、あぜ道に降りた。少々距離はあったが、レンズを向けてみた。飛び立った姿を見てみると、何とバッタらしいものをつかんでいる。
前回、見たチョウゲンボウは、トンボをつかまえていたが、今回は、バッタ。秋の田んぼは、ご馳走が豊富なようである。
2020/10/9 オオハシシギ Long-billed Dowitcher
ずっと探していたオオハシシギに会えたのだが、真っ赤だった夏羽は、色あせて、わずかに夏の名残をとどめる程度であった。それでもオオハシシギの美しさには、変りはない。シックな羽模様が、何とも美しい。
オオハシシギは、越冬するので、冬期に見るときは、蓮田がどろどろだったり、あまり背景が綺麗とは言いがたい環境になる。今回は、蓮の葉が一部、枯れかかっているものの、水が程よく入った蓮田で、何とも嬉しいことであった。
2020/10/10 散歩道
気になっていた散歩道だが、なかなか出掛けられず、思い切って出掛けてみることにした。ここでは、意外な出会いがあったり、楽しみにしていたセンニチコウもやや見頃を過ぎたものの、チョウたちが集い、久しぶりに心和むひとときを過ごすことが出来たのである。 センニチコウに姿を見せてくれたチョウは、撮影出来なかったものもあるが、ヤマトシジミ、ベニシジミ、ルリシジミ、ツバメシジミ、ウラナミシジミなどである。トンボは、アキアカネやノシメトンボが多かった。
また、ゆっくり散歩道を歩いてみたいものである。
2020/10/11 ウズラシギ Sharp-tailed Sandpiper
秋の渡りのシギチに会いたくて、何度も蓮田地帯に足を運んでいる。なかなか出会いの機会に恵まれなかったウズラシギだが、ようやくその機会が巡って来た。ずいぶん前から姿を見せていたようだが、なかなかタイミングが合わなかったようだ。
「ウズラシギが5羽居るよ。」と教えてくださる方があり、蓮田の奥の方に、ウズラシギの姿を見つけた時は、嬉しかった。今シーズン、最多の時には、15羽ものウズラシギが、ひとつの蓮田に集まったと言う。まさに渡りを実感するシーンであったことだろう。
2020/10/12 ソバ畑
ずっと気になっていたソバ畑。昨年の秋にソバ畑に来るキタテハなどを撮っているが、今年も見られるだろうか。真っ白な蕎麦の花が、一面に咲く様は、実に美しく、是非、また見たいものだと思っていた。
少々時期が遅いかもしれないと心配しながら、出掛けてみると、びっくりするほど広大なソバ畑が、目の前に広がって来た。まるで信州にでも出掛けたような気分である。真っ白な蕎麦の花には、キタテハ、ベニシジミ、モンシロチョウなども舞い、胸弾み優雅なひとときを過ごすことが出来たのである。
2020/10/13 ベランダBW
今年は、エゴノキの実の当たり年とか。各地でエゴノキの実が豊作で、ヤマガラの出現率が高いらしい。我が家のベランダから見えるエゴノキもたくさんの実をつけて、まさに鈴なりである。
ヤマガラの声は、まだ暑さが厳しかった頃に聞いていたが、姿を確認出来たのは、大分経ってからのことである。2羽の姿を確認していたが、最多のときで3羽、同時に見た日があった。あっという間に飛び去って写真は撮れなかったが、どうやら貯食のためにエゴノキの実を取りに来ているようだ。
かすかな声と、コンコンコンコンというエゴノキの実を打ち付ける音で、ヤマガラの存在を知り、そっと窓を開けて姿を確認している。
2020/10/14 オグロシギ Black-tailed Godwit
田んぼの秋の渡りで、出会いを楽しみにしているシギのひとつがオグロシギである。オグロシギの姿を確認すると「秋」を実感し、嬉しくなる。
そろそろオグロシギの姿を見られるかもしれないと出掛けた時には、シギたちの姿があまりにも少なく、がっかりして引き上げたが、数日後、凝りもせず蓮田地帯に出掛けてみると嬉しいことにオグロシギが2羽入ったところだという。
オグロシギは、比較的ゆったりした性格のようで、ゆっくり撮影することが出来た。2羽のオグロシギは、つかず離れず、せっせと食事に余念がなかった。
2020/10/15 イソシギ Common Sandpiper
秋の渡りのシギチに会いたくて、時折足を運ぶ蓮田地帯。思いがけずたくさんの出会いがある日もあれば、もう秋の渡りは、終わったのかな?と思えるほど出会いがなく寂しい日もある。そのような中で出会ったイソシギ。渡りには、関係なく見られるので、あまり注目を集めないが、私は好きである。
蓮の葉が、まだ青々としている蓮田が一面あり、その蓮田でイソシギのピコピコする姿を見つけた時は、嬉しかった。以前は、川沿いの道や、近くの田んぼなどでも良く出会ったのだが、今は、出会いの機会がずいぶん減ってしまった。環境の変化が原因だろうか。また会いたいものである。
2020/10/16 アオアシシギ Common Greenshank
秋の渡りのシギチとの出会いを楽しみに、時折、足を運ぶ田園地帯。主に蓮田地帯の訪問になるが、時には、刈田にシギチが姿を見せることもあるので、田んぼも蓮田も見て回ることになる。
ずいぶん前から、アオアシシギが見られていると聞いていたが、今季は、何故かゆっくり姿を見る機会がなかった。上空を鳴きながら飛ぶアオアシシギとかなり遠くにいるアオアシシギをちらっと見たことがあるだけである。
この日、蓮田には、ウズラシギやオグロシギもいたが、奥の方にアオアシシギの姿を見ることが出来た。何と、そこでカエルやザリガニなどを上手に獲っている。初めて見るシーンで驚くばかりであった。
2020/10/17 アカアシシギ Common Redshank
春の渡りも秋の渡りもそれぞれに出会えるシギチの顔触れは、少々異なり、それが楽しみで、蓮田地帯に何度も足を運ぶことになる。
今季は、比較的順調にシギチを観察出来ているが、ほとんどシギチの姿を見られない日もあり、がっかりして力が抜けてしまいそうになる。それでも懲りずに、いつの間にか、蓮田地帯に足を運んでいる。
アカアシシギとの出会いは、今季、二度目であるが、前回出会った個体とは、印象が異なり、嬉しい出会いとなった。
2020/10/18 ノビタキ Common Stonechat
しばしば足を運ぶ田んぼだが、秋の訪れを感じさせるもの、それは、モズの高鳴きとノビタキの飛来を確認することだろうか。
ずっと気になっていたが、ようやくノビタキの姿を確認することが出来た。農道沿いに車を走らせると、前方に鳥影。それが、ノビタキであった。草にとまっては降り、また別の草にとまっては降りを繰り返している。もっと近づきたかったが、遠くに飛んで行ってしまった。誠に残念である。
また田んぼに出掛けてノビタキに会いたいものである。
2020/10/19 ツルシギ Spotted Redshank
田んぼの秋の渡りは、ひと頃、賑わいを見せてくれたが、雨が降り続いた後は、ひっそりしている。タカブシギは、ずいぶん数多く見かけるので、それが何より救いである。不思議なことにあれほど姿を見せていたタシギを全く見かけない。
今月初めの出会いの中からツルシギのご紹介をさせて頂きたいと思う。秋の渡りで出会うツルシギは、幼鳥がほとんどであり、過去を振り返ってもツルシギの場合は、幼鳥ばかりであったようだ。春の渡りで出会うツルシギとは、印象を異にして、秋らしさを感じさせてくれるものである。
2020/10/20 エゾビタキ Grey-Streaked Flycatcher
渡り途中のヒタキ類が、姿を見せてくれる公園。ずっと気になっていたが、田んぼに飛来するシギチの動向の方が、私には、優先度が高く、どうしても田園地帯に足が向いてしまう。
やっと重い腰をあげ、公園に足を運んだときは、エゾビタキの姿を何とか見ることが出来たものの数は、非常に少なかった。一度にエゾビタキ、サメビタキ、コサメビタキをご覧になった方もおられるので、やはりその時期に足を運ばなければいけないのだと、しみじみ思った次第である。
2020/10/21 コアオアシシギ Marsh Sandpiper
今月の初め一度に多種のシギチを見ることが出来た日があった。その数日前には、ほとんどシギチの姿を見ることが出来なかったのだから、何とも不思議である。ちょうど離島の鳥見に似た感覚であろうか。
数日前には、写真を撮るのも難しいほど遠くにいたコアオアシシギが、この日は、かなり近くに姿を見せてくれた。コアオアシシギは、華奢な少女のイメージで大好きなシギのひとつである。この日は、コアオアシシギの他、アオアシシギ、オグロシギ、ツルシギ、アカアシシギなど多種のシギを観察することが出来た。
2020/10/22 ミサゴ・他
収穫の済んだ田んぼが広がる中をシギチとの出会いを求めて、時折、足を運んでいる。主に蓮田地帯にシギたちは飛来するのだが、環境によって適度な水があれが、田んぼにも姿を見せることがある。
かなり距離があったので、もしかして何かシギ?と思ったが、双眼鏡で見るとミサゴであった。別の個体は、電柱にゆったりとまっている。サギの群れは、ひと頃より小さくなったが、まだまだ相当数のサギの姿を見かける。
蓮田の一角を横切ったのは、バンの若。あぜ道に姿を見せたのはヒバリである。秋が日に日に深まって行く。
2020/10/23 オグロシギ Black-tailed Godwit
秋の渡りで出会いを楽しみにしているオグロシギ。今季は、10月4日に2羽出会ったのが、初めてである。まだ飛来して間もない様子で、せっせと採餌に余念がなかったが、オグロシギにしては、警戒心が強く、ちょっとのことで、良く飛び立ち、別の蓮田に移動している様子であった。
そのため、飛翔のシーンを何度か目にする機会に恵まれ、何とか撮影出来たのだった。
2020/10/24 コガモ Teal
9月の半ば頃から姿を見せ始めるコガモ。蓮田地帯でも時折、見かけることがある。今季は、たまたま大きな群れと出会い、その数の多さに圧倒されてしまった。群れとなって飛び行く様は、渡りを実感し、胸が熱くなる。
しかし、一方では、蓮田に設けられた防鳥ネットにかかり命を落とすものもいて、何とも痛ましい姿に胸が痛む。自分が手の届く範囲であれば、何とか手助けしたいと思うが、水のたっぷり入った蓮田では、手も足も出せない。
防鳥ネットの問題は、何度も取り上げられているが、なかなか難しいようで、今後、明るい兆しが見えてくることを期待したいと思う。
2020/10/25 田んぼのひとこま
真っ白な花が、一面に咲くソバ畑。今月の初め頃見たソバ畑の印象があまりに強くて、もう一度あの光景を見たいと思っていた。信州の方の写真を見ると、ソバの花は、最盛期を大分前に終えて、黒いソバの実になっているらしい。
様子が知りたくて、近くのソバ畑に出掛けてみた。あの真っ白だった光景は、夢だったのかと思うほどに様変わりしていて、確かに黒い実が、あちこちに目立っていた。あれほどたくさんいたチョウの姿も少ない。それでもモンシロチョウは、たくさん舞っていた。
ソバ畑のすぐ近くの草むらにいたチョウにもレンズを向け、この日の出会いを楽しんで来た。
2020/10/25 永井凱巳氏のカレンダーのご紹介
鳥撮りの大先輩で野鳥写真家の永井凱巳氏の作品によるフクダ電子カレンダー「希望の翼で、夢の未来へ」のご紹介です。永井凱巳氏の作品は、四季折々の風景の中で憩う野鳥たちの姿を優しいまなざしで見つめ描写したもので、情感あふれ心癒されます。
大きく翼を広げて北の大地を飛ぶオオワシを始め感動を呼ぶ作品ぞろいです。カレンダーをご希望の方は、BIRDER 12月号をご参照ください。
監修:叶内拓哉氏 撮影:永井凱巳氏
2020/10/26 カイツブリ Little Grebe
秋の渡りのシギチに会いたくて、時折、足を運ぶ蓮田地帯。時には、思いがけない出会いが待っている。その蓮田には、緑の藻がたくさんあって、日によって状況が変わるのだが、蓮田一面を緑の藻が埋め尽くす日も時にある。
その藻の中から、突然、姿を見せてくれたのは、カイツブリであった。カイツブリに会うのは、大抵、用水路とか河川である。藻の中から、現れたカイツブリは、新鮮で、特別なものにでも出会ったような感動があった。
嬉しい出会いであった。
2020/10/27 タカブシギ Wood Sandpiper
秋の渡りのシギチに会いたくて、何度か足を運んだ蓮田地帯。一番出会いが多かったのは、タカブシギであった。全国的には、かなり個体数が激減し、出会いが難しい地域がたくさんあるように聞いているが、私の訪れる蓮田地帯では、多いときには、30羽ほどの群れを見たこともあり、その出会いに大いに感謝している次第である。
蓮の葉が、まだ青々としている頃に出会ったタカブシギ。程よい水位であったし、周りの蓮の葉も綺麗で、何とも嬉しい出会いであった。羽を伸ばしてリラックスしている姿も目に焼き付いている。
2020/10/28 オグロシギ Black-tailed Godwit
今季、蓮田では、色々なシギチに出会うことが出来、嬉しい限りである。全く出会いのなかった日もあるが、一番出会いの多かった日には、オグロシギ、ツルシギ、アカアシシギ、コアオアシシギ、ウズラシギ、アオアシシギ、オジロトウネン、タカブシギの8種に出会うことが出来た。
以前、蓮田を埋め尽くすほどのシギチに出会ったこともあるが、あのような光景は、今は、もう無理なのかもしれない。
オグロシギは、2羽であったが、短時間に色々なシーンを展開してくれて、ずいぶん楽しませてもらった。ゆったりした羽繕いのシーンも忘れがたいものである。
2020/10/29 アトリ・他
渡り途中のエゾビタキに出会ったのは、静かな里山であった。ススキや吾亦紅、フジバカマなど秋の気配がいっぱいの里山を、もう一度訪ねてみようと出掛けてみた。
歩き始めて程なく今までに,見たことのないチョウに出会ったが、残念ながら撮り損ねてしまった。辺りには、吾亦紅やアキノタムラソウなどが咲き、心安まる場所である。更に歩くと何やら鳥の気配がしたように思った。さっと飛んで目の前にとまったのは、何とアトリである。あまりに近すぎて何とか1枚撮ったところで飛ばれてしまった。
この日、里山で鳥の姿を見たのは、このアトリだけで、後はヤマガラ、シジュウカラ、コゲラの声を聞いたのみである。何とも寂しい日であった。
2020/10/30 カイツブリ Little Grebe
雲の厚い日であった。秋の渡りのシギチに会いたくて、空模様を気にしながら、蓮田地帯に向かった。雨が降り続いた後であったので、蓮田の水位は、かなりあがっていることだろう。でも、シギチは、どこかに避難して姿を見せてくれるかもしれない。
そんな思いで出掛けてみたが、どうやら考えが甘かったようで、タカブシギの姿を数カ所で見かけただけであった。少々がっかりしての帰り道、水がたっぷりの蓮田に鳥影。何とカイツブリの幼鳥である。蓮田地帯で、カイツブリを見たことはあるが、幼鳥との出会いは、初めてであった。シギチとの出会いは、少なかったものの最後に嬉しい出会いが待っていてくれた。
2020/10/31 オオハシシギ Long-billed Dowitcher
秋の渡りのシギチとの出会いを楽しみに何回か足を運んだ蓮田地帯。一番大きな群れを見たのは、今月初め、オグロシギ、コアオアシシギ、ツルシギ、アカアシシギ、ウズラシギ、アオアシシギ、オジロトウネンを同時に見た日であろうか。そろそろ越冬組も姿を見せることであろう。
広い蓮田にポツンと1羽、オオハシシギを見た日があった。すぐ近くには、セグロセキレイがいて何とものどかな光景であった。このオオハシシギは、幼鳥とのことである。秋の渡りは、幼鳥との出会いが多い。深まり行く秋。まだ渡りがこれからのシギチもいることだろう。