タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

2020/5/1 ムナグロ Pacific Golden Plover

ムナグロの画像

緑したたる季節。5月を迎えると義母が良く口にしていたこの言葉を思い出す。緑したたると言う表現に強い生命力を感じ、胸にこみ上げてくるものがある。

田んぼでは、すでに田植えが済んだところがあり、か細い苗が田風に頼りなげに揺れている。後、一月もすれば、見違えるように逞しく育っていることだろう。その田んぼで、ムナグロに出会った。早苗の揺れる田んぼでムナグロを見るのは、何年ぶりであろうか。名前にふさわしい胸の黒々とした個体も見られ、しばし出会いを楽しむことが出来た。しばらく滞在し、たっぷり栄養補給をしてもらいたいものである。渡りもいよいよ幕開けである。

2020/5/2 キジ Common Pheasant

キジの画像

春の田んぼで、出会う機会が多い鳥のひとつがキジである。雄のキジは、その華やかさから、とても良く目立つが、控えめで地味な模様の雌が、私は好きである。

菜の花の咲く田んぼに姿を見せたのは、雄のキジ。一度、母衣打ちしたのだが、菜の花に隠れてしまって残念ながら、撮影出来なかった。すぐ近くに雌も姿を見せてくれたので、久しぶりにキジの雄と雌を一緒に撮影する機会に恵まれた。もうしばらくキジとの出会いを楽しむことが出来るだろうか。春の田んぼは、心和むところである。

2020/5/3 カルガモ Eastern Spot-billed Duck

カルガモの画像

小さな公園の朝のひととき。池の周りをぐるっと一回り。まだコガモやハシビロガモが残っていて、仲良く泳いでいる。重厚感のある八重桜ももう終わりだろうか。春とは言え、まだまだ寒さを感じる日もあって時に戸惑う。

八重桜の木の根元に何やら鳥影。良く見るとカルガモが2羽、仲良く羽を休めている。気づかれないように、そっとそっと近づいてレンズを向けた。のどかで心安らぐひとこま。カルガモ2羽の姿を見ていると心が和み、希望が湧いて来る。公園の池は、とても静かだった。

2020/5/4 タヒバリ Buff-bellied Pipit

タヒバリの画像

早苗の揺れる田んぼが、ずいぶん広がって何とも爽やかな気分に浸ることが出来る。まだ水の入っていない田んぼも多く見かけるので、これから本格的に田植えが進んで行くことだろう。

近くの田んぼを、ゆっくりと車で一回りしてみることにした。あまり出会いは期待できないが、それでも何か出会いがあるかもしれない。そう思っていた矢先、目に飛び込んで来たのがタヒバリである。胸のところがわずかに赤味を帯びているのが、何とも愛らしい。畦のところにも、2羽のタヒバリが姿を見せた。田んぼでの嬉しい出会いのひとこまである。

2020/5/5 ツグミ Dusky Thrush

ツグミの画像

外出の自粛が叫ばれているが、散歩は、OKとのことで、時折、外の空気を吸いにわずかな時間、出掛けることにしている。年齢が年齢だけに自宅にこもりきりでは、歩くことも困難になってしまいそうである。

手入れの行き届いた花壇のところを通り過ぎようとしたとき、1羽のツグミの姿が目に入った。ほとんどのツグミは、旅立ったようであるが、田んぼでもツグミだけは、時折見かけることがある。オレンジ色のお花をバックに何枚か写真を撮らせてもらったところで、ツグミは、飛び立った。

その後、少し歩いたところで、新芽の綺麗な木にとまったツグミを見かけ、また撮影する機会に恵まれた。ツグミに出会えたことで、元気をもらったような気がする。また、時折、歩いてみたいと思う。

2020/5/6 オオジュリン Common Reed Bunting

オオジュリンの画像

連休中は、特に外出を控えなければと思い、少し前の画像を見直していると、オオジュリンが可愛い顔で、自分を登場させて欲しいと主張しているように思われた。沼のほとりを歩いたときに出会ったオオジュリン。パキパキ音立てて葦にかじりついていたが、あの日の姿が思い出され何とも懐かしい。

もう少し長く滞在して真っ黒な夏の姿を見せて欲しかったが、流石にもう旅立っていることだろう。なかなか出会いのなかったオオジュリンだが、シギチを探しに出掛けた田園地帯で出会い、4月も末になって沼のほとりでたくさんのオオジュリンを見かけた。また、来季、元気な姿を見せて欲しいものである。

2020/5/7 ヒバリ Eurasian Skylark

ヒバリの画像

ヒバリのさえずりを良く耳にする季節を迎えた。田んぼを一回りしてみると、あちらからもこちらからもヒバリのさえずりが、聞こえて来る。場所によっては、ヒバリの大合唱になって、何とも凄い。

ところが、いざ、ヒバリの姿を見ようと、辺りをキョロキョロ眺めても、ヒバリの姿は、なかなか見当たらない。水たまりの奥の方にタシギの姿が、ちらっと見えたので、車をとめて、じっくり観察してみることにした。タシギは、草の陰で、なかなかすっきりしたところに姿を見せてくれない。そう思った矢先、目の前に飛んで来たのが、ヒバリである。

着地すると、ほぼ同時くらいに賑やかにさえずり始めた。こんなにすっきりとしたところでヒバリのさえずりを見るのは、初めてである。何だか嬉しくなって、カメラを向けた次第である。

2020/5/8 ムナグロ Pacific Golden Plover

ムナグロの画像

田植えの済んだ田んぼが、あちこち目に付くようになり、早苗の揺れる様をみると清々しい気分に浸ることが出来る。新緑の季節を過ぎ、梅雨を通り越し、真夏のぎらぎら光る太陽を浴びて稲は、逞しく育っていく。大好きな田んぼの光景は、四季を通して心和みまた、力づけてくれるような気がする。

その田んぼで出会ったムナグロ。長い渡りを通してどれほどの体力が必要なのだろう。まだ耕されていない田んぼで羽を休めていたムナグロは、旅の疲れであろうか。皆、それほどの動きがなく、時折、空を仰ぐ視線が、たまらなく愛おしく思われた。

2020/5/9 スズメ Eurasian Tree Sparrow

スズメの画像

数年前までは、ベランダから見えるところにスズメが、群れで姿を見せることがあったのだが、ここ数年、スズメの姿を全く見かけなくなった。田んぼでも、スズメを見る機会は、激減しているような気がする。

いつもと違う散歩道を少し歩いてみると、そこでは、スズメが数羽姿を見せてくれた。何と羽をくわえたスズメの姿も見かけたのである。おそらく営巣の準備であろう。どこか安心して住めるところが見つかったのだろうか。今度は、雛の姿を見せて欲しいものである。

2020/5/10 ミゾゴイ Japanese Night Heron

ミゾゴイの画像

外出自粛、巣ごもりの生活が続く中、過去の画像を見直す良い機会と思い2003年より撮り始めた画像を見直すことにした。この季節で忘れらない出会いのひとつがミゾゴイである。数カ所で出会っているが、一番印象に残っているシーンをご紹介させて頂きたいと思う。当時、地元の方にご迷惑がかかるのを危惧してHPへは、1枚も掲載しなかったものである。

出会ったのは、ミゾゴイ。静かな木立の中にとまって、辺りの様子を伺っている姿が印象的であった。公園などの草地を歩いている姿は、何度も見ているが、木の上で悠然としているシーンは、このときが初めてで特に印象深いものである。

2020/5/11 キアシシギ Grey-tailed Tattler

キアシシギの画像

春の渡りのシギチ、蓮田地帯の様子が気になるが、今は、近くの田んぼを時折、回っている。ほとんどの田んぼが、田植えを終えて、まだ弱々しい感じの早苗が、田風に揺れている。

近頃は、ひとつの田んぼが、広く大きくなってしまったので、畦で休んでいる鳥たちを探すのは、案外難しい。いくつかの田んぼを回って田園風景を楽しんでいると畦で休んでいる1羽のシギらしい姿が目に入った。遠いなあ。と思いながらもファインダーを覗く。紛れもないキアシシギである。今季初めて、嬉しい出会いであった。

2020/5/12 チュウシャクシギ Whimbrel

チュウシャクシギの画像

例年、春の渡りの時期を迎えると、近くの田んぼでいくつかのシギチが見られることがある。ひとつがムナグロであり、もう一つがチュウシャクシギである。他にキョウジョシギ、キアシシギも数は少ないながら見られることがある。

ずいぶん前には、エリマキシギ、オグロシギ、トウネン、ハマシギ、ウズラシギ、ヒバリシギ、コアオアシシギなども見られた。アメリカウズラシギが見られたこともあったのだが、もう遠い日の思い出話になってしまった。

そのようなことを考えながら田んぼを回っていると早苗の揺れる田んぼにチュウシャクシギを発見。距離は、少々あるものの光線も良く何とも嬉しい出会いとなった。

2020/5/13 オオヨシキリ Oriental Reed Wabler

オオヨシキリの画像

♫ギョギョシ ギョギョシ ♫ギョギョシ ギョギョシ 賑やかな声が、川沿いの葦原から聞こえて来る。爽やかな季節を迎えると、毎年、この賑やかな声が聞こえて来るのを心待ちにしている自分に気が付く。

もう、そろそろ姿が見られることだろう。そう思って出掛けてみたところ、♫ギョギョシ ギョギョシ ♫ギョギョシ ギョギョシの大合唱。葦原は、まだ枯れ草色だが、オオヨシキリの元気な声に、葦原もいつまでも眠っているわけにはいかないことだろう。そろそろ若緑の葉を見せてオオヨシキリの歌声をさらに響かせて欲しいものである。

2020/5/14 キョウジョシギ Ruddy Turnstone

キョウジョシギの画像

早苗の揺れる田んぼが広がる光景は、何とも心和み癒やされる思いがする。幸いにも、そのような場所が、自宅から近いところにあり、時折、足を運んでいる。

例年なら蓮田地帯を訪れ、春の渡りのシギチとの出会いを楽しむのだが、今季は、そのような訳にもいかず、近くの田んぼでシギチを探している。キアシシギ、ムナグロ、チュウシャクシギには、出会ったが、キョウジョシギになかなか会えなかった。

少し早めに家を出て、いつもの田んぼを回ってみると、嬉しいことにあぜ道にいるキョウジョシギの姿が見えて来た。何とも嬉しい出会いであった。

2020/5/15 ハイイロヒレアシシギ Red Phalarope

ハイイロヒレアシシギの画像

渡りのシーズンを迎え、例年であればウキウキと胸弾ませるところであるが、今季は、自粛の日々が続き、近場での探鳥以外は、無理である。鬱々と日々を過ごすより、過去の画像を見直して気分転換を図りたいとの思いで、今日も思い出のアルバムからのご紹介である。

今では、姿形もなくなってしまった漁港に面した水たまり。そこにハイイロヒレアシシギが姿を見せてくれたことがあった。カツオドリが見られるとの情報で出掛けたのだが、鳥との距離がありすぎて、良く分らない。それでもと証拠写真を撮っていると知人が水たまりにハイイロヒレアシシギがいるよ。と教えてくださった。カツオドリは、諦めてそちらに向かうとどなたもいなくて、初見のハイイロヒレアシシギが目の前。すぐ近くには、トウネンもいた。いずれも夏羽で何とも嬉しい出会いであった。

2020/5/16 ゴイサギ Black-crowned Night Heron

ゴイサギの画像

私は、四季を問わず、田んぼの景色が大好きで、今までも田んぼには、ずいぶん足を運んで来た。一番大きな楽しみは、春の渡り、秋の渡りのシギチに会えることである。

今季は、近くの田んぼに足を運んでいるが、教えていただいて出会ったムナグロの大きな群れ以外は、時には、1羽であったり、全く見られなかったりという程度の出会いである。時には、シギチでなくても思いがけない出会いがあるのが、田んぼ周りの醍醐味と言えよう。

この日、数年ぶりにゴイサギに出会った。田んぼの畦に佇んでいる姿は、童話に出てくる生き物のようで、何とも不思議な雰囲気を醸し出していた。数年前までは、当たり前のように出会っていたゴイサギだが、出会う機会が減り、新鮮で嬉しい出会いとなったのである。

2020/5/17 トウネン Red-necked Stint

トウネンの画像

ハイイロヒレアシシギに出会った漁港近くの水たまりで、夏羽のトウネンにも出会った。小さくて可愛くて大好きなトウネンであるが、夏羽になると一層、魅力が増して来る。

それまでにも何度か出会ったことのあるトウネンであったが、これほど綺麗な個体は、なかなか見られない。蓮田や田んぼで出会うトウネンとは、印象が違い、新鮮味もあってずいぶん写真を撮ったものだった。あの水たまりは、今は、もうない。あの日の鮮烈な印象が今でも目に心に焼き付いている。

2020/5/18 キジ Common Pheasant

キジの画像

春から初夏にかけて田んぼで良く見かけるのは、キジである。特にキジ雄の姿を見かけることが多い。キジの雄は、鮮やかな衣装に身を包み、時に母衣打ちをするので、一層、目に付きやすいのかもしれない。

その母衣打ちだが、なかなかこの春は、機会がなくて、見る機会に恵まれなかった。しかし、思いがけず、草むらの中ながら、二度、母衣打ちをするところを観察出来たのである。手前の枯れ草が、何とも残念なのだが、大サービスのようであった。今度は、雛連れを見たいと思うのだが、願いは叶うだろうか。

2020/5/19 散歩道のひとこま

自粛の日々が続いているが、時折、近隣を歩いてみたり、近くの田んぼに足を運んでみたりして健康の維持に努めている。どうしてもこもりがちになるので、筋力の低下が甚だしいように思う。

今にも小雨が降り出しそうな朝、近隣を少し歩いてみた。晴れていると散歩の人が多すぎて、かえってストレスがたまるので、少々暗い日を選んでの散歩である。真っ先に目に飛び込んで来たのは、テントウムシ。これは、ナミテントウだろうか。昨年から、ほんの少し昆虫にも関心を持つようになって、小さな虫も目にとまるようになって来た。すぐ近くにいるのは何だろう?帰宅後、調べるのも、また楽しみである。

昨年は、手入れが行き届き、見事だったネモフィラの小径も、今年は荒れ放題。それでも、わずかに花を咲かせ、ストロベリー・トーチと共に楽しませてくれている。また、ゆっくり歩いてみたいものである。

2020/5/20 ノスリ Common Buzzard

ノスリの画像

自粛の日々が続く中、時折、田んぼに足を運んでいる。ほとんどの田んぼで田植えが済み、今は、早苗がいくぶん育って力強さを増して来ているように見受ける。時折、吹き抜ける田んぼの風は、心地よくて、嫌なことも忘れさせてくれるように思う。

渡り途中のシギチとの出会いを期待しながら、田んぼを回っていると意外な鳥との出会いが待っていた。ノスリである。冬の間、ずいぶん楽しませてもらったノスリ。まさか5月も半ばを過ぎて出会えるとは思っていなかった。緑の草とノスリ。何とも不思議な光景であった。

2020/5/21 アマサギ Cattle Egret

アマサギの画像

渡りのシギチとの出会いを期待して、時折田んぼに足を運ぶ。一頃、ムナグロの群れやキョウジョシギの群れ、キアシシギも群れで見ることが出来たのだが、流石に時期を過ぎたのか、出会いの機会が少なくなって来た。例年、最後まで姿を見せてくれるのは、チュウシャクシギである。

シギチの他に、今の時期、出会いを楽しみにしているのがアマサギである。以前は、早朝、田んぼを回るとアマサギが群れで、姿を見せてくれたり、トラクターの後を幼子が母親に甘えるかのようについて回る姿を見ることが出来たのだが、今は、1羽か2羽出会えればラッキーというぐらい個体数が減ってしまった。

しかし、嬉しいことに小な群れながらアマサギとの出会いの機会が巡って来た。久しぶりの出会いは、嬉しいものである。

2020/5/22 ハマシギ Dunlin

ハマシギの画像

今季は、いつもの蓮田地帯への訪問は控えているので、近くの田んぼに時折足を運んでいる。出会えるシギチは、ほぼ限られていて例年、ムナグロ、キアシシギ、キョウジョシギ、チュウシャクシギが主な顔ぶれである。今季も、ムナグロを筆頭に、キアシシギ、キョウジョシギ、チュウシャクシギに出会うことが出来た。ずっと以前は、もっと多彩な顔ぶれであったのだが、今は、昔の思い出になってしまった。

早苗の揺れる田んぼの一角に、いつもと違う顔を発見。ハマシギである。干潟などに行けば、たくさん見かけるのだが、この時期の田んぼでは、結構珍しい。久しぶりの出会いにドキドキしながらの撮影であった。

2020/5/23 ヒバリ Eurasian Skylark

ヒバリの画像

春の田んぼで、出会いの機会の多い鳥のひとつがヒバリである。♫ピーチュリリーチュル♫と元気よく囀る声をしばしば耳にする。しかし、緑の中で、案外、姿を見つけにくいものである。

2羽の鳥が、空中で、バトルのようなことをしていると思ったら、それぞれが分かれて、着地した。1羽の姿を見るとヒバリである。車からの観察であったが、すぐ目の前に1羽が着地したので、その様子を観察することが出来た。冠羽を立てている様が何とも愛らしい。あまりにも間近で見られて何とも得をした気分。嬉しい出会いであった。

2020/5/24 エナガ Long-tailed Tit

ヒバリの画像

八重桜の時期を迎えると、エナガの巣立ちが気になって来る。いわゆるエナガ団子が見られればとの淡い思いが、首をもたげてくるのである。しかし、今季は無理であろう。そう思いながら、過去の画像を見直していると巣立ちして、まだ日が浅いと思われるエナガが、何と自分で餌取りをしているシーンが目に飛び込んできた。

この写真を撮ったという記憶が全くない。小さな虫を何とかとらえようとするその姿がいじらしく思われて、心にぽっと灯が灯ったようであった。思い出のアルバムをもう少し続けてみたいと思う。

2020/5/25 スズメ Eurasian Tree Sparrow

スズメの画像

私が、一番心安まるのは、田園地帯の光景をゆっくりのんびり眺めるときである。5月は、ほとんどの田んぼで田植えが済み、早苗が田風に揺れる様が何とも心和み心落ち着く思いがする。

時折、近くの田んぼに足を運んでいるが、春の渡りのシギチ以外には、案外他の種を見かけることが少ない。そのような中で、スズメとの出会いは、嬉しいものである。そのスズメが巣材らしいものを集めているシーンに出会った。羽を集めているシーンを見たことがあったが、それ以外にこのような場面は、見たことがない。嘴で、器用に枯れ草を折って、何本かまとめてくわえている。これから始まる子育て。いつか可愛い雛の姿を見たいものである。

2020/5/26 ムナグロ・他

ムナグロ と キョウジョシギの画像

例年、楽しみにしている春の渡りであるが、今季は、近くの田んぼを回っている。蓮田地帯には、どのようなシギチが姿を見せているのだろうか。気になるところであるが、来季の楽しみにしたいと思う。

近くの田んぼで見られる種は、限られていてムナグロ、キアシシギ、チュウシャクシギ、キョウジョシギである。一番大きな群れは、4月の末に見たムナグロ100羽あまりの群れである。次に多かったのがキョウジョシギとキアシシギの混群、30羽弱の群れ。チュウシャクシギは、多くても5羽ほどで、後は、1羽か2羽で姿を見せてくれただけである。ハマシギは、1羽だけであったが、出会うことが出来、嬉しかった。

ずいぶん、数は、少なくなったが、もうしばらく姿を見せてくれるだろうか。

2020/5/27 コチドリ Little Ringed Plover

コチドリの画像

渡りの時期に、真っ先に姿を見せてくれるのは、ムナグロだとばかり思い込んでいたが、コチドリであった。あの声を聞いたのは、3月の蓮田地帯であった。

その後、コチドリとの出会いに恵まれなかったが、早苗の揺れる田んぼで、久しぶりにコチドリの姿を見ることが出来た。広い広い水田に、たった1羽で、羽繕いしている様子。何とも愛らしい姿が、目に焼き付いている。他の仲間は、どこに行ったのであろうか。また会いたいものである。

2020/5/28 アマサギ Cattle Egret

アマサギの画像

春から初夏にかけて出会いを楽しみにしている鳥のひとつが、アマサギである。今季も出会いの機会に恵まれ、数羽のアマサギの姿を観察することが出来た。数羽が、一緒に飛来したのだろうか。ひとつの水田に6羽ほどのアマサギの姿が見えた。

その後、別の水田で、たった1羽で採餌しているアマサギを見かけた。目先が、かなり赤く染まって、婚姻色だろうか。とても綺麗な個体であった。ハルジオンの花咲くあぜ道で、熱心に餌取りする姿が、何とも愛らしく微笑ましく思われた。今度は、いつ会えるだろか。

2020/5/29 コジュリン Japanese Reed Bunting

コジュリンの画像 過去の画像を見直していると、時々、記憶に全く残っていない画像も出て来る。そのひとつが、今回ご紹介させて頂くコジュリンである。コジュリンは、そのシーズンになれば、一度や二度、いえいえもっと頻繁にその姿を見る機会が巡って来る。しかし、コジュリンの雛となると、話は、また別である。

親鳥(雄)のすぐ近くで頼りなげに枯れた葦につかまっているコジュリンの雛。どうやら巣立ちして、それほどの日数を経過していないようである。親鳥のすぐ近くで、巣立雛は、色々学習していくのであろう。もっと熱心に撮れば良かったのだが、当時は、それほど関心がなかったのか、これだけの記録しか残っていない。

2020/5/30 キョウジョシギ Ruddy Turnstone

キョウジョシギの画像

春の渡りもそろそろ終わりであろうか。もう出会いは、難しいと思われていたキョウジョシギ30羽ほどの群れに、たまたま通りかかった田んぼで出会った。移動の途中のようで、あぜ道に全員集合し、横一列に並んでいた。

しばらく様子を見ていると、群れの大半が、早苗の揺れる田んぼに入り、餌取りを始めた。あぜ道で、畦の土を転がして、その下にいる虫をとっている姿を何度か見ているが、水田に入って、餌取りするキョウジョシギの群れを見るのは、久しぶりであった。渡り途中の栄養補給。十分、補給出来ただろうか。また来季の出会いを楽しみにしている。

2020/5/31 キアシシギ Grey-tailed Tattler

キアシシギの画像

春の渡りもいよいよ大詰め。残り少なくなったシギチとの出会いを期待して田んぼに足を運んでみると、嬉しいことにキアシシギが2羽、姿を見せてくれた。今季、初めて出会ったときは、1羽であり、その後、7羽の群れや、キョウジョシギとの混群を見ているが、2羽を近くで見るのは、初めてであった。

残念なことに光線が悪く、本来の色が出ないが、出会えたことに感謝である。渡りの最終ランナーと言われるキアシシギだが、来季、また元気な姿を見せて欲しいものである。