タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

2018/2/1 ホオジロガモ Common Goldeneye

アトリの画像

早いもので、あっという間に1月が過ぎ去り、今日は、もう如月。節分、立春が待ち構えている。寒い寒いと言っているうちに、梅の花がほころび始めている。田んぼでは、菜の花をあちこちで見かけるようになってきた。

以前、北海道で数回出会ったことのあるホオジロガモ。近隣にも飛来することがあるようだが、なかなか出会いの機会に恵まれなかった。名前のように頬の白が、愛らしくて大好きなカモのひとつである。そのホオジロガモに思いがけず出会った。湖畔を車で走っていると、遠くに白っぽいカモの姿が見えた。双眼鏡をのぞいてみると何とホオジロガモが5羽。

大いに慌ててレンズを向けたところで、ホオジロガモは、飛び立った。かなり距離があったのだが、警戒したのだろうか。思いがけない嬉しい出会いであった。

2018/2/2 ハイイロチュウヒ Hen Harrier

ハイイロチュウヒの画像

いつもシギ・チを探しに出かけるフィールドの近くに、今シーズン、ハイイロチュウヒやコミミズクが見られて、賑わっているところがある。関心がないわけではないが、右手が少々不自由で、飛び物は、どうしても敬遠してしまう。それでも、折角なので、現地を数回、素通りしたことがある。

たまたまその機会が巡って来れば、シャッターを押してみようと、この日も立ち寄ることにした。すると皆さんが、レンズを向けているのでビックリ。大いに慌ててレンズを向けた次第である。葦原を飛ぶハイイロチュウヒ。なかなか思うようには、撮れないものである。

2018/2/3 オジロトウネン Temminck's Stint

ハイイロチュウヒの画像

越冬しているシギ・チの様子が、気になり、何度も蓮田に足を運んでいる。数年前までは、オオハシシギが多数で、エリマキシギが数個体見られたのだが、今季は、結構、多彩な顔ぶれのようである。オオハシシギを筆頭に、ヨーロッパトウネン、オジロトウネン、アカアシシギ、アメリカウズラシギなど複数で観察されているというのだから何とも凄いことである。その他に、ヒバリシギ、ハジロコチドリなども観察されている。

オジロトウネンは、コロコロした体型と独特の羽模様、黄色い足など、蓮田で出会っても、特徴が良く分かり嬉しくなってくる。寒さが続く中で元気にゆっくり滞在して欲しいものである。

2018/2/4 ヒメウ Pelagic Cormorant

ヒメウの画像

例年、寒さを迎えると、数回、足を運ぶ銚子方面の漁港。今季は、あまり鳥たちの動向を聞いていないが、出かけてみることにした。現地では、驚くほどの数のウミネコやセグロカモメなどの群れを見たが、シロエリオオハムなどの姿は、全く見られない。

少々がっかりして、いくつか漁港を回ってみると、ヒメウが、目の前に姿を見せてくれた。カワウやウミウを見る機会は、多いが、ヒメウを見る機会は、案外少ない。それも、かなりの近距離である。嬉しくなって、レンズを向けた次第である。色が褐色で、この個体は若鳥であろうか。真冬の漁港で嬉しい出会いであった。

2018/2/5 ハマシギ Dunlin

ハマシギの画像

今シーズン、蓮田では、かなり多彩な顔ぶれで、シギ・チが姿を見せてくれている。しかし、鳥たちの行動は、予測がつかず、出会えたり、出会えなかったり。その時々で、出会いは、様々である。

この日、出会ったのは、数羽のハマシギ。枯れ草色の蓮田に地味なハマシギも、なかなか良いものである。2羽のハマシギが、ぐっすり眠り込んでいたが、時折、顔を上げたり、次には、羽繕いをしたり、見ていて飽きることがない。もう1羽は、ゆっくり休んでいるハマシギの前を素通りし、枯れた蓮の上に乗って、羽繕いを始めた。冬の蓮田は、殺風景であるが、シギたちが、姿を見せてくれると、ひととき華やぎ、楽しいステージとなる。また、足を運んでみようと思う。

2018/2/6 ツグミ Dusky Thrush

ツグミの画像

久しぶりに訪れた湖畔には、真っ赤なナナカマドの実が、たくさん実っていた。ここにレンジャクが来てくれたらと思ったが、姿を見せてくれたのは、ヒヨドリとツグミ、それにムクドリであった。

早速、写真を撮りたいと思ったが、光線が今ひとつである。躊躇しているうちに、ヒヨドリもムクドリも飛んで行ってしまった。少し待つとツグミが飛んできて、こちらの様子には、お構いなしにナナカマドの実を啄んで行く。1本のナナカマドに3羽のツグミが飛んで来て、一心に赤い実を啄んでいく。ずいぶん食欲旺盛で次々にナナカマドの実を啄んで、他の木に飛び移っていく。

湖畔の風は、冷たかったが、思いがけず、赤い実と小鳥の写真が撮れて、嬉しいひとときを過ごすことが出来た。

2018/2/7 チュウヒ Eastern Marsh Harrier

チュウヒの画像

今シーズン、ハイイロチュウヒやコミミズクで人気のフィールドがある。私の大好きな田んぼのシギ・チが見られるところから、遠くない。と言うより、むしろ近いところなのだが、待つことが苦手、夕方も苦手という我が儘鳥見なので、いつも素通りしている。

もし仮にチュウヒやハイイロチュウヒあるいは、コミミズクが飛んでいたら、レンズを向けてみよう。そう思いながら、この日も素通りの予定であった。ところが、チュウヒが、比較的近くに飛んで来る。これでは、レンズを向けない訳にはいかない。不自由な右手をかばいつつ、何とか数枚シャッターを押した。枯れた葦原を飛ぶチュウヒ。なかなか風情があって良いものである。

2018/2/8 ジョウビタキ Daurian Redstart

ジョウビタキの画像

久しぶりに訪れた湖は、ほとんど結氷していて、静まりかえっていた。わずかに湖面が見えるところにカモが頸を突っ込んで眠っている。あれは、ヒドリガモだったのかもしれない。湖畔の枯れ草のところで、何やら動く鳥影も見たときは、ホッとしたものである。それが、今季、まだ出会いの機会のなかったジョウビタキと分かったときは、嬉しさがこみ上げてきた。

ジョウビタキの動きに合わせて、こちらも少々移動してみる。凍った湖面を入れて、ジョウビタキを撮影したいのだが、光線が、今ひとつである。それでも、出会いの記念に数枚、写真を撮らせてもらった。ジョウビくん、ありがとう!

2018/2/9 イソシギ Common Sandpiper

イソシギの画像

真冬の蓮田は、何とも殺風景なのだが、そこにシギ・チが姿を見せてくれると、胸弾み、嬉しくなって、冬の蓮田が、大好きになってくる。そんな出会いを期待して、寒さの中でも何度も何度も蓮田に足を運んでいる。

この日は、格別の出会いはなかったのだが、1羽のシギの姿が目に入った。雲が厚く、暗い日だったので、そのシギを見たとき、クサシギかと見間違えてしまった。良く見れば、明らかに羽が違う。イソシギだったのである。いつも良く見かけるイソシギより、全体が丸みを帯びて、小さいような印象であった。渡りの時期には、しばしば姿を見せていたイソシギ。久しぶりに出会うと愛おしさが増す。

2018/2/10 アメリカウズラシギ Pectoral Sandpiper

アメリカウズラシギの画像

霞ヶ浦南岸の蓮田地帯には、多種類のシギ・チが越冬している。数年前は、オオハシシギがほとんどであったが、今季は、かなり色々見られている。その中で、注目を浴びているシギのひとつがアメリカウズラシギである。おそらく3個体越冬していると思われている。

しばらく、その姿を見かけなかったが、2羽のアメリカウズラシギが鳴きながら飛んでいるのを見る機会があった。寒さの中でも水浴びしている姿を見かけたこともある。ヨーロッパトウネンと一緒に行動していたので、また出会いの機会も巡って来ることであろう。春の渡りの頃まで、ゆっくり滞在して欲しいものである。

2018/2/11 オオハシシギ Long-billed Dowitcher

オオハシシギの画像

蓮田で越冬しているシギの代表とも言えるオオハシシギ。現在、10数羽が、越冬しているが、暖かさを増す3月末頃になると30羽を越すオオハシシギの姿が、見られるかもしれない。昨シーズンもその前年も30羽を越すオオハシシギを観察している。

冬の殺風景な蓮田に、オオハシシギの姿を見つけた時は、嬉しくなってくる。地味で目立たないシギだが、その羽は、良く見ると実に美しい。夏羽になって赤みを増して来ると、さらに美しく魅力的になる。早苗の揺れる初夏の田んぼで、夏羽のオオハシシギを是非、見たいものである。その頃まで、ゆっくり滞在してくれるだろうか。

2018/2/12 タヒバリ Buff-bellied Pipit

タヒバリの画像

寒い朝、田んぼで出会ったのは、タヒバリ。田んぼは、前夜の雨が残っていたようで、うっすらと氷が張っている。そこに、タヒバリが、ひょうきんな歩き方で登場した。いつも田んぼで出会うタヒバリは、結構、動きが速くて、撮影が、案外、難しい。

この日の朝の出会いは、思わず笑ってしまうような、タヒバリの歩き方であった。舞台の上で、役者が演技をしているようにも見え、シャッターを押しながら、顔がほころんでいくのが分かった。きっと朝の食事を探して、氷の上を慎重に歩いていたのであろう。嬉しい朝のひとこまである。

2018/2/13 ユリカモメ black-headed gull

ユリカモメの画像

沼のほとりでは、出会いの機会の多いユリカモメ。時折、田んぼで見かけることもあるが、すぐに飛ばれてしまって、なかなか撮影の機会がなかった。この日の朝は、田んぼに、薄い氷が張っていて、そこに2羽のユリカモメと1羽のセグロカモメの姿があった。

車から、様子を見ていたが、ユリカモメが、まるでスケートリンクにいるように見えたので、レンズを向けてみることにした。氷の上で、滑らないのかなと思って見ていたのだが、滑らかに上手に歩き、何とも楽しい。そして、ふわっと飛びたち、あっという間に姿が見えなくなってしまった。束の間の出会いであったが、楽しい朝のひとこまである。

2018/2/14 タゲリ Northern Lapwing

タゲリの画像

冬の田んぼで、出会いを楽しみにしているシギチのひとつが、タゲリである。金属光沢が美しく、田んぼの貴婦人とか冬の貴婦人とか呼ばれ、大変人気がある。飛来したばかりの晩秋の田んぼでは、30羽~50羽、多いときには、100羽近い群れで姿を見かけることがあるが、1月、2月の田んぼで出会うタゲリは、大抵1羽か2羽で行動している。

そのタゲリの羽を良く見ると、緑や紫の金属光沢が美しい個体もいるが、ずいぶん地味な羽のタゲリもいて、時に驚く。三月になれば、個別に行動していたタゲリが、一同に集まり、故郷に旅立って行くことであろう。今しばらく、タゲリの美しい羽を楽しみたいものである。

2018/2/15 タカブシギ Wood Sandpiper

タカブシギの画像

越冬中のシギ・チを求めて、時折、蓮田に向かう。オオハシシギやヨーロッパトウネン、ハマシギ、タシギには、比較的良く出会うが、タカブシギとの出会いが、案外少ない。渡りの時期には、タカブシギとの出会いが一番多かったようにも思う。やはり越冬中のタカブシギは、少ないのだろうか。

それでも、数カ所で、1羽ずつであったが、タカブシギの姿を見ることが出来た。地味で目立たず、渡りの時期など、出会いの機会が多いので、タカブシギは、見向きもされないこともあるが、私は、好きなシギのひとつであり、出会うとほっとしている。また、越冬中のシギ・チを求めて蓮田に足を運んでみたいと思う。

2018/2/16 ウミアイサ Red-breasted Merganser

タカブシギの画像

久しぶりに訪れた漁港、日曜日で水揚げもなく、カモメたちの姿もまばらである。昨シーズンは、シロエリオオハム、オオハム、アビなどで賑わったのだが、今シーズンは、どうしたことかあまりに寂しい。シロエリオオハムなどの姿を全く見かけないのである。

そのような中で、遠くにウミアイサ雌2羽と雄1羽の姿を確認したときは、嬉しかった。あまりに遠すぎて写真には、難しいと諦めていたところ、何と右手の方からウミアイサ雌が、飛んで来て、目の前に着水したのである。しばらく羽繕いなどして、だんだん遠ざかって行ったが、鳥が少ない中での、この出会いは、嬉しかった。

2018/2/17 アカアシシギ Common Redshank

アカアシシギの画像

ここ数年、晩秋から真冬にかけて蓮田や田んぼで見かける機会が増えたのが、アカアシシギである。今季も2カ所で、1羽ずつ越冬しているのを確認することが出来た。数年前は、2羽のアカアシシギをかなり近い距離で観察出来たのだが、今季は、少々距離があり、細部を観察するのが厳しかった。しかし、思いがけず、一度だけ至近距離でアカアシシギの姿を見ることが出来た。あの独特の赤い脚が、くっきりはっきり肉眼で見え、大いに感動したものである。

シギチの観察は、主に車からだが、近ければ近いほど、シギの羽衣が、はっきり見え、感動する。必要以上に近づかないよう心がけているが、自分の目で、シギの姿を見、シギの羽衣を見たとき、何とも言えない感動に包まれて幸せな気分に浸ることが出来る。3月になれば、春の渡りのシギたちの姿もちらほら見え始めるかもしれない。また、蓮田や田んぼへ足を運んでみたいと思う。

2018/2/18 ヨーロッパトウネン Little Stint

ヨーロッパトウネンの画像

今まで、あまり出会う機会のなかったヨーロッパトウネンに、今季、蓮田で数回出会う機会に恵まれた。それも初めの頃は、7羽も姿を見せてくれて大いに感激したものである。その出会いが、逆光の時でも嬉しくて嬉しくて腰をかがめて観察していたのだった。

その7羽が、いつの間にか6羽になっていた。今月初めに見かけたときは、すでに6羽になっていて、その後、行方が分からなかったが、再び、その6羽が姿を見せてくれたという。一体、どこに出かけていたのだろうか。もう少し暖かくなって、春の渡りのシギ・チたちが、姿を見せてくれる頃まで、是非、滞在してほしいものである。

2018/2/19 アカエリカイツブリ Red-necked Grebe

アカエリカイツブリの画像

如月の漁港で出会ったのは、アカエリカイツブリ。今季、海で見られる鳥たちの姿が少ない中で、アカエリカイツブリは、数個体見かけることが出来た。襟のところが、赤みを増せば、さらに魅力的になることであろう。

美味しそうな魚をとらえる瞬間も、見ることが出来たのは、何より嬉しいことであった。ピチピチと動き回る魚を、嘴で、器用にさばいて、あっという間に飲み込んでしまう。何度も何度も潜水を繰り返していたが、漁が成功する確率は、比較的低いような印象であった。午後の日差しが、降り注ぎ、嬉しいひとときであった。

2018/2/20 クサシギ Green Sandpiper

クサシギの画像

1年を通して出会いの機会はあるが、警戒心が強く、なかなか撮影の機会に恵まれないシギのひとつがクサシギである。シギチのことが、まだ良く分からない頃、タカブシギとクサシギの識別があやふやであった。似た種にイソシギがいるが、こちらは、案外、たやすく覚えることが出来た。

年が明けてから、なかなか出会いの機会のなかったクサシギに久しぶりに出会った。地味で目立たないシギだが、私の好きなシギのひとつである。案外、足が長くてすらっとした印象であるが、そう感じるのは、私だけであろうか。広い広い蓮田で、1羽だけ。ゆったりと食事をしている姿が印象的であった。

2018/2/21 クロガモ Black Scoter

クロガモの画像

初めてクロガモを見たのは、冬の北海道である。かなり距離はあったが、あのもの悲しいクロガモの鳴き声が、忘れられず、冬になると、漁港を訪ねて、クロガモを探すことが多い。今季は、漁港を訪ねても、鳥たちの姿が、あまりに少なく寂しい限りであるが、そのような中で、2羽のクロガモの姿を見ることが出来た。

クロガモの雄の嘴基部の黄色い部分は、遠くからでも、かなり目立ち、その存在を知る手がかりとなる。この日も、最初、かなり遠くにいたクロガモであったが、嘴基部の黄色が目印となり、すぐにそれが、クロガモであると分かった。今度は、クロガモの雌にも会いたいものである。

2018/2/22 コクマルガラス Daurian Jackdaw

コクマルガラスの画像

寒さが訪れた頃、馴染みの田んぼで、カラスの集団に出会った。その数、200羽を超えていたと思う。おそらくミヤマガラスの群れと思い、車で少しずつ近づいて行った。かなり慎重に近づいてみるのだが、警戒心が、すこぶる強く、すぐに飛ばれてしまう。その群れが、電線にとまって、電線は、カラスで埋め尽くされるほどであった。そのとき、あの独特の鳴き声。♪キュ♪キュというコクマルガラスの可愛い声を聞いた。

しばらくぶりに田んぼに行ってみると、田んぼにミヤマガラスの群れが見える。双眼鏡で覗いてみると暗色型のコクマルガラスの成鳥と淡色型の若鳥と思われる個体が目に入った。この若鳥は、来季には、白と黒の綺麗な成鳥になって、飛来してくれるのだろうか。来季の飛来が楽しみである。

2018/2/23 オオワシ Steller's Sea Eagle

オオワシの画像

一度は、見たいと思っていた涸沼のオオワシ。北海道や諏訪湖で、オオワシには出会っているのだが、やはり近くのフィールドでの出会いは、格別であろうと長い間、その出会いを待ち望んでいた。

寒さもそれほどではなく、空には、白い雲がぽっかり浮かび、空の青さが気持ち良い。沼のほとりを歩くとハジロカイツブリの群れや、ヒドリガモ、スズガモ、マガモ、ホシハジロなどがゆったり泳ぎ何とものどかなひとときである。そこにオオワシが悠々と飛んで来た。まさに真上である。時には、大きく見えたり、遠ざかったり、しばし、オオワシとの出会いを楽しむことが出来た。トビと絡んだ瞬間もあったが、流石、大物。オオワシの雄姿が、目に焼き付いている。

2018/2/24 シノリガモ Harlequin Duck

シノリガモの画像

そのカモの英名は、Harlequin Duckという。日本語では、「道化師」ということだろうか。羽衣が、何ともきらびやかで、不思議なイメージのカモである。漢字では、晨鴨と書く。「晨」は、星の名前だという。濃い紺色にいくつもある白斑を星に例えたのではないかという。

冬の海で、その出会いを楽しみにしているが、機会が案外少なく、ようやくその出会いが実現した。それも5羽のシノリガモが、一斉に何度も何度も潜水を繰り返す様を目の前で見ることが出来た。あの潜水している姿は、食事風景なのだろうが、見ていて楽しく、心和むものがあった。時には、カモメのチョッカイもあったが、5羽が、団結し、見事なチームプレイを見せてくれた。

如月の海のシノリガモ。もう少しの間、滞在してくれることだろう。

2018/2/25 イソヒヨドリ Blue Rock Thrush

イソヒヨドリの画像

名前は、イソヒヨドリだが、ヒヨドリ科ではなく、ツグミ科の鳥である。磯ヒヨドリと聞くと海岸の磯にのみに生息すると思うが、近年は、宅地やビル街などにも姿を見せるようになって来ている。数日前には、シギ・チを探しに出かけた蓮田にもイソヒヨドリの姿があった。

そのイソヒヨドリに海岸で出会った。雌に出会う機会は多いのだが、雄には、あまり出会うことがなかったので、この日の出会いは、嬉しかった。お腹のレンガ色と頭から背中、尾羽にかけてのブルーが、とても印象的で、冬の日差しを浴びて、美しさを増しているように思われた。同じ日に、もう1カ所の海岸では、雌のイソヒヨドリにも出会い嬉しさひとしおの一日となった。

2018/2/26 ビンズイ Olive-backed Pipit

ビンズイの画像

大きな大きな沼のほとりにある松林。ひっそりとして実に静かな松林である。沼のほとりでは、釣り糸を垂れている人もいるが、冬の日差しを浴びて、のんびりと歩く人の姿が、その風景には、似合っているように思われた。

その松林の根元近くで、何やら動く鳥の気配。良く見るとビンズイである。久しく出会うことのなかったビンズイの姿に、嬉しくなって、レンズを向けてみた。時折、♪チッ♪とかすかな声がする。松林が大好きなビンズイは、ここで、美味しいご馳走を見つけたのだろうか。時折、顔をあげて、辺りの様子をうかがい、また、熱心に食事を続けている。

2018/2/27 オオジュリン Common Reed Bunting

オオジュリンの画像

寒い季節を迎えれば、必ず出会いの機会が巡って来て、いともたやすく会えたのが、オオジュリンである。ところが、今季、どうしたことだろう。オオジュリンが姿を見せるであろう環境を何度も何度も訪ねてみるが、一度も出会うことがなかった。もちろん同じ場所ではなく、いくつかのオオジュリン好みの葦原である。

出会いは、思いがけずと言うが、このときもそうであった。湖面を泳いで、こちらに近づいて来るオカヨシガモのカップル。その姿を撮影しようと歩を進めると目の前の葦にオオジュリンの姿が見えたのである。オカヨシガモは、いつの間にかそっちのけ。今季、初めてのオオジュリンの姿に嬉しく胸弾むひとときであった。

2018/2/28 ウミアイサ Red-breasted Merganser

ウミアイサの画像

今季、冬の海を何度か訪ねる機会があったが、海鳥の少なさは、何とも寂しく昨シーズンを思い出して懐かしんでいる次第である。そのような中でも、ウミアイサには、何度か出会っている。もちろん距離があったりして、観察するのが、精一杯のこともあるが、時には、かなり近くで、姿を見せてくれることもあり、雌の姿も雄の姿も何とか写真に収めることが出来たのである。

ウミアイサも個体によって色々で、換羽中のウミアイサは、「あなたは、だあれ?」と問いかけたくなるような姿で、何ともユーモラスで楽しい。海鳥との出会いは、少ないが、そのような出会いを求めて、また、海辺に行ってみたいと思っている。