2020/6/1 キジ Common Pheasant
今日は、もう水無月。風薫る皐月も過ぎて、早、梅雨の時期が目前に迫っている。月日の流れの何と早いことだろう。
春から初夏にかけて田んぼで出会いの多い鳥のひとつがキジである。とりわけキジの雄との出会いの機会が多い。少し前のことになるが、とても珍しい光景に出会った。キジとタシギが、同時にファインダーに飛び込んで来たのである。
耕す前の田んぼで、雑草が目立っていたが、キジの雄を見かけて様子を観察していた。その田んぼには、若干、水もあって、そこをキジが歩いて行く。草についている小さな穂を一心に啄んだり、歩いたりを繰り返し、あぜ道にあがった。そこで立ち止まり、母衣打ちも披露してくれた。
今度は、あぜ道を歩き始めると前方にタシギがいる。キジもタシギも驚いた様子はなかったが、見ている私が驚いた。このような光景を今まで見たことがない。1枚の写真の中に、キジとタシギを何とか撮ることが出来て、何とも得をしたような気分であった。
2020/6/2 メジロ Japanese White-eye
5月の下旬は、梅雨を思わせる日が、何日も続いた。自粛の日々とも重なって気が滅入ることも多々あった。そのような中で、ベランダから見えるエゴノキに真っ白な花が咲き誇り、雨に打たれると一層美しさを増すようにも思われた。
そのエゴノキにメジロが姿を見せてくれた。秋口、エゴノキの黒い実が実る頃、いつも♫ニーニーニー♫と甘い声を出してヤマガラが姿を見せてくれる。しかし、今まで、森のシャンデリアと言われる白い花が咲く頃、鳥の姿を見たことは、一度もなかった。
本当に短い時間であったが、メジロは、真っ白なエゴノキの花の蜜を吸い、あっという間に飛び去ったのだった。
2020/6/3 ウグイス Japanese Bush Warbler
♫ホーホケキョ ケキョ ケキョ♫ 沼のほとりに響き渡るウグイスの声。沼のほとりにある3本の木が、緑の葉を繁らせている。どうやらその中にウグイスはいるらしい。
いつも気になりながら、ウグイスの姿は、見つけられるはずもない。と半ば諦め、♫ホーホケキョ ケキョ ケキョ♫ の声を沼に吹き渡る風と共に楽しんで来た。しかし、もしかして案外、見つけられるかもしれない。と野心がわき上がり、良く良く見てみると木の枝が邪魔をしているが、ウグイスの姿を発見。
これは、是非撮影してみたいとレンズを向け、少しの時間を費やして、何とかウグイスを撮影することが出来た。今度は、もっとすんなり見つけることが出来るかもしれない。ささやかであるが、嬉しい出会いであった。
2020/6/4 タシギ Common Snipe
早苗の揺れる田んぼの色合いが、日々、色濃くなっていく。田んぼに吹き渡る風も心地よい。もう1ヶ月程前のことになるが、枯れ草の目立つ田んぼで、見え隠れするジシギの姿を発見。発見と言うとかなりオーバーに聞こえるが、枯れ草の間から、わずかに鳥らしい姿を見かけると大発見でもしたようで、緊張感と喜びが全身に走るのである。
タシギかもしれない。いやいや、もしかしたらオオジシギかも?などとワクワクしながら、その鳥の行動を目とレンズで追う。全体がすっきり見えないところが、もどかしさの中にも楽しみが充ち満ちている。私が、田んぼに足を運ぶのは、このような出会いが待っているからである。
2020/6/5 アマサギ Cattle Egret
ここ数年、出会いの機会が極端に少なくなったのがアマサギである。以前は、早朝田んぼに足を運ぶとアマサギの群れをそこかしこで見る機会があった。しかし、昨年も、一昨年も1羽とかせいぜい3~4羽である。それもそのシーズンに一度か二度という寂しさであった。
ところが今季、情報を頂いたこともあって、10羽弱の群れを見ることが出来た。その群れを見た後、1羽であったが婚姻色の綺麗なアマサギを見たし、さらに数日後、別の場所で、10数羽のアマサギの群れを見ることが出来たのである。鳥との出会いは、不思議で、一度出会えると二度、三度と出会いが重なるものである。
かなり暑さが増す頃まで、まだまだアマサギとの出会いの機会はありそうである。
2020/6/6 里山散歩
ずっと気になっていた里山。今頃、ノアザミを始め、色々な植物が楽しめるかもしれない。雨模様の日が続き、一日延ばしになっていたが、明るい太陽の顔に誘われるように足を運んでみた。
期待通り、ノアザミはたくさん咲き、ハルジオンやニガナ、ノゲシなども咲いて愛想良く出迎えてくれた。野の花にも期待していたが、一番の狙いは、チョウであった。ところが、がっかりするほど少ない。それでも久しぶりにツマグロヒョウモンがヒラヒラと舞う姿を見、ヒメキマダラセセリにも会えてホッとした次第である。
今度は、是非、ゼフィルスを探しに出掛けたいものである。
2020/6/7 ダイサギ・アオサギ
1年ぶりに訪ねた里山の一角。サギのコロニーが近くにあって、賑やかな声が聞こえて来る。今まで、このコロニーで観察出来たのは、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、ゴイサギ、アマサギである。鷺たちは、見上げるような位置に営巣し、詳しく見ることは出来ないが、活発に飛ぶので、ほぼの様子を推測することが出来る。この日、ダイサギとアオサギをはっきり見ることが出来た。チュウサギの親鳥と雛の姿も見えたのだが、写真は、今ひとつで残念である。
すぐ近くでは、1年ぶりにスジグロシロチョウを見ることが出来て、嬉しかった。ハルジョオンには、ベニシジミもとまり、ゆったりとのどかに時間が流れて行く。また、いつかゆっくり訪ねてみたいと思っている。
2020/6/8 セッカ他
麦秋の季節を迎え、麦が黄金色に輝いている光景が気になり始めたのは、少し前のことである。近くの田んぼでは、ほとんどが稲作で、麦畑を見る機会がずいぶん少なくなって何とも寂しい限りである。
麦畑には、憧れのようなものもあって、昨年、麦畑を見たところに出掛けてみると期待通りの光景が目の前に広がって来た。こんがりとしたこの色は、何と表現すれば良いのだろう。これぞ麦秋という風景であった。その麦畑でセッカの声が響き渡っている。何とか写真を撮りたいのだが、いかんせん距離がありすぎる。それでも証拠の写真を撮っていると、今度は、サシバの声が聞こえて来た。いずれも証拠写真であるが、今季初めてのセッカとサシバ。嬉しいひとときを過ごすことが出来た。
2020/6/9 アカシジミ
5月の末ごろからゼフィルスの季節が始まる。チョウに関心を持つまでは、ゼフィルスの季節と言われても全く反応しなかったのだが、昨年、初めてチョウの美しさに触れて、すっかり心を奪われてしまった。私の住んでいる環境では、低地性ゼフィルスが、わずか数種見られるだけである。昨年見られたのは、アカシジミ、ウラナミアカシジミ、ミズイロオナガシジミ、ミドリシジミの4種であった。
今年も出会いを求めて出掛けてみたが、場所によっては、駐車場が閉鎖されていて観察困難な状況で誠に残念である。しかし、1カ所で、アカシジミ4頭を確認出来て何とも嬉しかった。
今月半ば頃までが出会いのチャンスと思っている。また、折を見てゼフィルスを探しに出掛けてみたいと思う。
2020/6/10 コヨシキリ Black-browed Reed Warbler
♪キリキリ♪ピチュピチュ♪ピピピピ♪チュチュチュチュ♪ 何とも複雑で甲高い声が聞こえてくる。ここ数年、出会いの機会のなかったコヨシキリの声である。周りには、元気なセッカの声も溢れている。早苗の揺れる田んぼには、チュウサギの姿も見える。
はじめ見た時は、逆光の位置であったので、少し移動して順光側に回ってみた。コヨシキリは、1羽で、元気にさえずりを続けている。しかし、かなり距離がある。しばらく観察して、何とか撮影してみたが、没写真が多かった。でも久しぶりの出会いに感謝である。今日もまた、6月の暑い日差しの中で、元気に囀りを続けていることだろう。
2020/6/11 散歩道のひとこま
大好きな田んぼには、時折足を運んでいるが、近隣の散歩も筋力をつける意味で、時折出掛けている。鳥との出会いは、ほとんど期待出来ないが、今までに出会った鳥の中で、イソヒヨドリ、オナガ、ヤマガラ、ムシクイなどが、特に印象に残っている。ハクセキレイには、時々出会うが、この日出会ったハクセキレイは、何故かとても心惹かれるものがあった。
すぐ目の前で物怖じもせず、堂々としている姿を見ると何とも言えない親近感が湧いてくるのだった。散歩道では、色々な植物との出会いも楽しみである。この日は、トキワツユクサ、ハナイカダ、ジャガイモの花、ネギボウズ、そして一番嬉しかったのが八重のドクダミを見つけることが出来たことだった。また、ゆっくり近隣の散歩を楽しみたいと思う。
2020/6/12 タカブシギ Wood Sandpiper
緊急事態宣言は、解除されたが、他県へまたいでの移動は慎むようにとのお達しなので、気になる蓮田地帯には、久しく足を運んでいない。かなり以前のことになるが、まだ寒さが残る頃、蓮田で出会ったのは、タカブシギであった。
地味で目立たず、気配を察するとすぐに飛び立ってしまうので、案外、撮影しにくいシギのひとつである。この日、蓮田で5羽のタカブシギを見かけた。車からの観察であったが、何とか採餌するシーンを見ることが出来、数枚ながら、写真も撮ることが出来て嬉しかったのを鮮明に覚えている。
是非、また、ゆっくり蓮田地帯を訪ねてみたいものである。
2020/6/13 メスグロヒョウモン
昨シーズンは、しばしば足を運んだ里山だが、今季は、何かと制約があり、また体調も今ひとつのところもあって、時折、足を運んでいる。その里山で、メスグロヒョウモンの雌に出会った。
メスグロヒョウモンの雌は、とても美しく、昨年、初めて見たときは、大いに感動したものであった。久しぶりの里山で、最初に出迎えてくれたのが、何と、このメスグロヒョウモンの雌であった。アザミの花で、吸蜜するのだが、ほんのひとときであったのが残念である。また、是非、ゆっくり会いたいものである。
2020/6/14 ホトトギス Lesser Cuckoo
♫キョッキョッキョキョキョキョ♫ 緑が深くなった里山に響き渡るのは、ホトトギスの声。昨年も、この場所で、何度も何度もこの声を耳にしていたのだが、緑の木立の中で、姿を見つけることは困難であった。
アザミの花に吸蜜に来るチョウを待っていると、♫キョッキョッキョキョキョキョ♫ と鳴きながら、飛んで来る鳥がシルエット状に見えた。かなり距離があり、鳴いていなければ、それが何の鳥であるか識別するのは、明らかに困難である。何と遙か彼方の木にとまった。
おそらく飛んでしまうだろうと思いながらも、その方角に行ってみることにした。近づくことの出来ない場所だったので、かなり距離があったが、何とか証拠写真を撮ることが出来た。嬉しいホトトギスとの出会いのひとこまである。
2020/6/15 キジ Common Pheasant
色々な制約があり、近場での探鳥のみであるが、時には思いがけない出会いもあって、胸弾む思いをすることもある。朝、少し早めであったので、田んぼには、露が降りているようだった。
いつもの田んぼをゆっくりゆっくり回っているとキジの姿が見える。それも雄と雌である。この春、キジには、何度も出会っているが、何故か雄との出会いばかりで、雌に出会ったのは、ほんの数回だけである。カップルに会えた嬉しさで、しばらく車の中から観察を続けることにした。
2羽は、とても和やかで、心と心が通い合っているという雰囲気の素敵なカップルであった。今度は、可愛い雛の姿を見たいものである。
2020/6/16 ミドリヒョウモン
静かな里山が大好きで、時折、足を運ぶことがある。今季は、まだあまり出掛けていないのだが、嬉しいことにチョウとの出会いが色々あり、楽しんでいる。
メスグロヒョウモンの雌に出会った日。少し離れた場所で、ミドリヒョウモンにも出会った。オレンジ色が鮮やかで、綺麗なチョウである。メスグロヒョウモンの雄もミドリヒョウモンの雄も似ているが、昨年、じっくり図鑑を見て、特徴を覚えた。今回、一目で、ミドリヒョウモンと分って嬉しかった。
また、折を見て、里山に足を運んでみたいと思う。
2020/6/17 ヨシゴイ Yellow Bittern
昨年、姿を見せなかったサンカノゴイが今季は、元気な姿を見せたという。情報を頂いて出掛けてみたが、タイミングが合わず、出会いは叶わなかった。しかし、沼のほとりでは、ヨシゴイが頻繁に飛んでいる姿が見られる。
飛んでいるヨシゴイを撮影するのは、どうも苦手で、最初から飛翔シーンは諦め、葦の中にヨシゴイがいないか探してみることにした。目の前にヨシゴイが飛んで来て、一瞬、葦にとまったが、するすると茂みの中に入ってしまって、撮影は不可である。う~む。残念!と思っていたら、すぐその先の葦原にまたもや、別のヨシゴイが飛んで来た。
2羽の姿が見える。どうやら雄と雌のようだ。距離はあったが、何とか撮影出来そう なので、カメラを向けてみた。久しぶりの嬉しい出会いであった。
2020/6/18 ハクセキレイ White Wagtail
少し早起きして、近くの田んぼを回ってみることにした。朝早くは、ほとんど人に会うこともないし、朝露が下りていて、野の草花も生き生きして見える。鳥との出会いがあれば、さらに嬉しさが増す。 畦のところで、何やら動く鳥陰。暗かったので、最初は、分らなかったがハクセキレイであった。よく見ると嘴で、しっかりと何か昆虫のようなものをくわえている。今、育雛中なのだと、初めて気が付いた。親鳥は、忙しい。待っている子ども達のために、一心に畦で、餌探しをしていたのだった。 少し離れたところには、カルガモが1羽。ゆったりと羽繕いをしている姿があった。朝の田んぼは、気持ちが良い。
2020/6/19 ジャコウアゲハの幼虫
今年は、梅雨入りが早かったようで、雨の日が続き、外へ出る機会もぐ~んと減っている。お天気と相談しながら、近隣を時折歩いてみる。数日前まで紫陽花が見頃であったが、すでに時期を過ぎたものもあり少々寂しく思う。
どこででも見かけるカタバミやムラサキカタバミなどを見たり、ジャガイモの花を見たり、散歩道は、必ず何かしらお花が出迎えてくれて心が落ち着く。目の前をさっと飛んで高い木の上にとまったのは、サトキマダラヒカゲ。どうやら2頭いるようだ。散歩道で見かけるのは、初めてなので、ちょっと嬉しい。
少し歩くとブルーのフェンスのところに何やら幼虫らしい姿。近づいて良く見ると、何とジャコウアゲハの幼虫である。飛んでいるジャコウアゲハは、何度か見ていたが、幼虫を見るのは初めてである。食草がウマノスズクサと聞いていたが、ウマノスズクサを見るのも初めてで、嬉しくなってしまった。散歩道での嬉しい出会いのひとこまである。
2020/6/20 アマサギとチュウサギ
5月の連休の頃、田んぼは、田植えで農家の方々は、忙しそうだった。あの頃、頼りなげに揺れていた早苗も今では、すっかり逞しくなって、緑の色も濃く順調に育っている。今、田んぼは、緑の絨毯を敷き詰めたようで、実に美しい。
その田んぼで良く出会うのは、チュウサギとダイサギである。一番多いのがチュウサギかもしれない。そして嬉しいことに今季は、アマサギにも良く出会う。この日も、アマサギに出会った。緑の田んぼにアマサギの姿は、絵になり、嬉しくなってくる。そして離れたところでは、チュウサギが羽繕いをしていた。
田んぼは、今、緑が美しくのどかで心安まるところである。
2020/6/21 ツバメシジミ
昨年、何度も足を運んだ里山。今年は,色々制限があって、訪問出来ない場所もあり、誠に残念である。ゼフィルスの時期に訪れることが出来ないのは、何とも心残りであるが、致し方ない。限られた場所に足を運び、折々の出会いを楽しんでいる。
この日の出会いは、ツバメシジミ。狙いは、ミズイロオナガシジミであったが、全く姿を確認することが出来なかった。良く良く観察すると、お花以外のところで、何度も何度もとまっているチョウの姿が目に入った。ツバメシジミの雌である。どうやら産卵しているらしい。今まで、ツバメシジミは、何度も見ているが、産卵シーンを見る機会はなかった。これもまた、新鮮で嬉しい出会いであった。
2020/6/22 キジ Common Pheasant
一昨年、体調を崩して以来、歩くことが大変になり、近隣を少し歩いたり、里山もほんの少し歩いたりするのが精一杯になってしまった。筋力の衰えを防ぐため、痛みをこらえつつも歩く努力をしている。そのような中で、一番の楽しみは、家族の協力で、車で田んぼに出掛けることである。
この日は、少し早めに家を出て田んぼに向かった。田んぼには、朝露が降りていて、清々しい気分に浸ることが出来た。一番最初に目に入ったのは、雌のキジの姿である。野の花のところで、しばらくじっとして動かなかったのだが、あれは、こちらを警戒していたのだろうか。
さらに田んぼを回ってみると、今度は、雄のキジと雌のキジの姿があった。雄は、母衣打ちを披露してくれ、しばらくすると雄と雌が仲良く並んでくれた。田んぼでは、このような出会いがあり、実に楽しい。
2020/6/23 テントウ虫他
雨の合間を縫って,時折、近隣を歩いてみる。今の時期、楽しみにしているのは、チョウとの出会いである。昨年は、ヤマトシジミの姿を良く見かけたのだが、今季は、何故かあまり出会いの機会がない。この日の出会いは、ルリシジミ、ヒメアカタテハ、キタテハ、モンシロチョウなどであった。
チョウとの出会いの他に昆虫類との出会いも楽しみにしている。この日、ナミテントウとナミテントウの幼虫にも出会った。先日、ナナホシテントウの幼虫を初めて見たのだが、同じテントウ虫でもナミテントウは、また違っていて、何とも面白い。また近隣をゆっくり歩いてみたいと思う。
2020/6/24 サンカノゴイ Eurasian Bittern
例年、5月の末頃から6月にかけて沼のほとりの田んぼに姿を見せるサンカノゴイ。昨シーズンは、声を聞くことも叶わなかったが、今季は、姿を見せていると言う。一度、出掛けてみたのだが、すでに飛び立った後というタイミングの悪さで出会いが叶わなかった。
再度、出掛けてみると、緑一色の田んぼに時折、ニューッと長い首を伸ばしてサンカノゴイが姿を見せてくれる。しかし、かなり距離があり、じっくり見ないと分らない。しばらくするとトコトコと歩き出し道路を横切って、別の田んぼに移った。今度は、前よりほんのわずかだが近くなった。辺りをしきりに気にしている様子で、すぐ近くにいた方が、「飛ぶかもしれないよ。」と教えてくださった。それからわずかの時間が流れ、その方の言葉通り、サンカノゴイは、飛び立った。沼側に降りたときは、逆光で残念であったが、出会いに感謝である。
2020/6/25 セセリチョウ
今までの記録を振り返ってみると6月は、鳥との出会いが少ない。ほぼ葦原の鳥に限られて来る。一昨年より蝶にも関心を持つようになって鳥の少ない今の時期、里山に足を運ぶようになった。とは言え、あまり歩けないので、限られた場所のみである。
その里山で、いくつかのセセリチョウに出会った。ひとつがダイミョウセセリである。一年ぶりの出会いは、嬉しいものであった。キマダラセセリとヒメキマダラセセリにも出会った。両種は、良く似ているので、裏翅を見ないと私には、識別が出来ない。里山では、色々な蝶との出会いが待っていてくれそうである。
2020/6/26 コジュリン Japanese Reed Bunting
♫チョッピチュリリリピッ♫初夏から夏に向かって草原では、この声が響き渡る。かつてはそうであった。しかし、残念ながら、今年は、その声をほとんど聞く機会が巡って来ない。例年、コジュリンを見かける草原に足を運んでみたが、ヒバリは、たくさん見かけるもののコジュリンの気配がない。
諦めきれずに、再度、同じ所を探索してみることにした。鳴き声は、しなかったが、やっと姿を確認出来てヤレヤレである。もう1カ所訪ねてみたが、やはり♫チョッピチュリリリピッ♫の声を聞くことは出来なかった。何とも寂しい限りである。
2020/6/27 サシバ他
日々、緑の色が濃くなる田んぼ。その緑が一面に広がる様は、何とも清々しくて、田んぼに足を運ぶのが楽しみになってくる。ここで鳥に出会えれば、何より嬉しいのだが、今の時期は、出会いが少ない。
そのような中で、見慣れたカルガモやアオサギなどにレンズを向けてみると、思っていた以上に美しい。田んぼを横切るバンの姿も久しぶりに見ることが出来た。電線の上には、サシバの姿を発見。草むらでは、オオヨシキリが姿を見せてくれた。水無月の田んぼは、なかなか楽しい。
2020/6/28 ヒバリ Eurasian Skylark
野鳥との出会いの少ない水無月。過去の記録をたどっても、葦原や草原での出会いが主である。今の時期は、やはり草原に足を向けてみようと出掛けてみることにした。
草原が広がる手前のところに広々とした空き地がある。ここでは、コチドリの姿を見かけたことが何度もあったが、今季は、見かけることが少ない。そう思っているところに、賑やかな声が聞こえて来た。ヒバリである。
何度も何度も声を張り上げんばかりに鳴いている。警戒している訳ではなさそうであったが、相手を探しているのだろうか。この日のヒバリの姿が目に焼き付いている。
2020/6/29 アマサギ Cattle Egret
ここ数年、出会いの機会が少なかったアマサギに、今季は、何度も出会いの機会に恵まれ嬉しい限りである。この日は、いわゆるアマサギの色ではなく、白いアマサギの姿も見ることが出来て、充実した時間を過ごすことが出来た。
複数のアマサギを撮影するのは、案外、難しく、どの個体を撮影しようかと目移りし、結局、ボツ写真を量産してしまう。やはり撮影よりも観察に時間をかけるべきだと実感した次第である。
今季、またアマサギとの出会いの機会が巡ってくるだろうか。楽しみにしたいと思う。
2020/6/30 里山散歩
今季、残念ながらゼフィルスとの出会いの機会は少なかったが、アカシジミに会えただけでも嬉しかった。里山では、アザミがチョウたちを出迎えてくれるので、また、何か出会いがないかと出掛けてみることにした。
しばらく出会いの機会のなかったキタキチョウに出会えたのは、何より嬉しかった。そして、オオスカシバも飛んで来てアザミで吸蜜していった。少し暗いところでは、コジャノメが姿を見せてくれた。この日、3個体ものコジャノメに出会ったのだった。ベニシジミは、どこでも出会えるが、何度出会っても嬉しいものである。